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FF15:レガリア(TYPE-F)で1000年の時を超える話《新約 32》
- 2025/05/18 (Sun) |
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《今回の御品書き (FF15・二次創作モドキです) 》
【「ルシスの禁忌・アダギウム」とは?】
【アーデンは、昔話大好きおじさん】
【貴方は、どっち派ですか?】
《今回の御品書き (FF15・二次創作モドキです) 》
【「ルシスの禁忌・アダギウム」とは?】
【アーデンは、昔話大好きおじさん】
【貴方は、どっち派ですか?】
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【「ルシスの禁忌・アダギウム」とは?】
と言う事で。今回からは「レイヴス君(28歳)の物語」・・・つまり【KGFF15】【FF15(冒頭)】の時間軸に戻ります。
が・・・じゃあ「レイヴス君(20歳)⇒(28歳)」への「空白の7年間(7年間の時間ジャンプ)」が、どういう事になっているかって言うと。実は「何の進展も無いまま、7年間が過ぎた」という処理になります。
「いや、7年間も?!」
って「何をやってたんだ?」って感じですが。これは「処理」と書いた様に、そうしなきゃならないメタい事情があるので仕方が無いんです。
と言うのも、この《第二章》は《第一章》の最後。クリスタルに取り込まれたノクティスが、過去の世界のレイヴスにジャンクションして、今の世界では知る事が出来なくなった「失われた真実」を得るのが目的・・・という趣旨になっています。
なので、もしもこの7年で何らかの進展が有ったなら、ちゃんとノクティス(=プレイヤー)に見ててもらわないと、7年の間にあった「失われた真実」を結局取り逃がしている事になってしまう。
逆から書けば、この7年間が全く進展がなかったからこそ「この7年間は何も進展しなかった」として時間ジャンプさせる事が出来る・・・そういう事情。
でもそうなると問題なのが「レイヴス君(=優秀な主人公)」ですら「何の進展も無いまま、7年間が過ぎた」という状況をどうやって創り出すか、で。
その答えがリヴァイアサンとの遣り取りで出て来た、
①一番最後に「ルシスの禁忌・アダギウム」という謎を残して、約7年間の時間ジャンプをさせる。
リヴァイアサンの啓示の通り、レイヴスは「ルシスの禁忌・アダギウム」を解放する為、その情報を探し求めた。
しかし「ルシスの禁忌・アダギウム」の解放どころか、それが何を意味するのかも分からないまま7年の年月が経ってしまった。
この「何の進展も無いまま、7年間が過ぎた」原因を「ルシスの禁忌・アダギウム」に紐付ける事自体は、特に書かなくても「まぁ、そうだよね」って、感覚的に納得して頂けると思います。
だって《第二章》でも「ルシスの禁忌・アダギウム」の鍵はアーデンが握っていて。
そして《第二章》のアーデンは、主人公・レイヴスの後見人でもあるので。
物語&設定上共に「中途半端なタイミングで解き明かす事は難しい謎」⇒「その謎が解けるのは物語終盤」って事になって来るから。
ただ、この理由だけだと「レイヴスが優秀な主人公だったなら。7年も有れば、ルシスの禁忌・アダギウムの正体だって、突き止める事が出来たんじゃないのか?」って話になってしまう・・・レイヴスの事を「優秀な主人公」として推すなら尚更。
だからココで、以下の様に先手を打っておきます。つまり、
確かにレイヴスは「優秀な主人公」だった。
けれどそれは「優秀な周囲の協力があってこそ」であって、決して彼一人で成し遂げられるものでは無かった。
その最たるが、レイヴスにはアーデンという「導き手」が就いていた事。
レイヴスがどの道を選ぶかは彼任せではあっても、アーデンは常にレイヴスの進む道を指し示して来た。
「運命の王子」であるレイヴスが、迷い立ち止まってしまう事が無い様に。
「導き手」であるアーデンは、常にその手を差し伸べて来た。
彼が必要とするなら、その手を引いてやれるように・・・導いてやれるように。
そんなアーデンの導きが有ってこそ、レイヴスは今までどんな状況も切り開き、前へと進む事が出来た。
でも「ルシスの禁忌・アダギウム」については、アーデンはレイヴスを導いてやる事が出来なかった。
アーデンはあくまでも「導き手」であって、自分で物事を動かす事は出来ない・・・答えを教えてやる事は出来ないのは六神と同じ理屈なので。これは「自分に関わる事だから」という事では無く。
「ルシスの禁忌・アダギウム」であるアーデンは、物語の最初からレイヴスの「目の前」に居た=「目の前に居るのだから、これ以上、導きようが無い」という事。
ずっと傍に居た、目の前に居るアーデンが「ルシスの禁忌・アダギウム」である事は、レイヴス自身が自力で気付かなきゃならない事であって。
それに気付く事が出来なかったからこそ、何年経とうがレイヴスは「ルシスの禁忌・アダギウム」の正体が分からないまま・・・という状況に陥ってしまった。
これが「優秀な主人公」であるレイヴスでも「何の進展も無いまま、7年間が過ぎてしまった」理由。
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【アーデンは、昔話大好きおじさん】
この「主人公の身近な人物が黒幕」的な展開は、それこそRPGではよくある話だけど。
ややこしいのが第二章のアーデンは、本心から「イオスの世界の為」に動いているので、素で「(イオスの世界の為に動いてくれる)主人公の味方側キャラ」な訳です。
つまり物語を通して「実は主人公を利用して、悪い事を企んでるんじゃ?」って思わせる様な言動を取らない(実際は世界の為に「運命の王子」を利用してるんだけど)。本当の本当に、主人公やイオスの世界の為の協力を惜しまない「献身者」なので。
世界の構成としてノクティス(=プレイヤー)が「《第一章》のアーデンを見た後だからこそ、《第二章》のアーデンもアヤシイと疑う」事はあったとしても。
《第二章》だけを切り取った場合。要は第二章のレイヴスにすれば、テネブラエの惨劇から救ってくれた命の恩人であり、今まで帝国での後見人として自分を庇護し支えて来てくれたアーデンと「ルシスの禁忌・アダギウム」を結び付けるのは「そりゃ、そうは思わないわな」って話で。
だからこそレイヴスは「ルシスの禁忌・アダギウム」がアーデンである事に、7年費やしても気付けなかった・・・こういう流れに収めておく。
と言うか、レイヴス君が7年も足止めを喰らう状況&難題、他に想像&用意出来ないので。自分としては、そういう事にしておくしかない。
とは言え、レイヴスが「ルシスの禁忌・アダギウム」の事を何も知らないまま、最終決戦まで行ってしまう・・・ってのは、それはそれで色々と都合が悪い。
これは前回のルナフレーナのトコでも、似た様な事を書いたけど。
この後は【FF15】のクリスタル解放後のノクティス同様、ほぼほぼノンストップで「インソムニア調印式」以降に行ってしまうので。そんな物語終盤になって「ルシスの禁忌・アダギウム」の内容等、一から長々と説明している時間は無い。
でも時間が無いからと言って、本当にレイヴスが「ルシスの禁忌・アダギウム」について何も知らないまま・・・ってのは「真実」を知る為の《第二章》だった事を考えれば、設定として心許なくなってしまうので。イメージとしては、
レイヴスは「全ての真実を知る王(=以下、真の王)」には至らなかったかもしれない。
だとしても「最後の1ペース」が嵌らなかった。つまり「真の王」に限りなく近い所まで辿り着いていた・・・位にはしておきたい。
そうする事で、レイヴスが「真の王」に限りなく近いトコまで辿り着いていたって事は。レイヴスを通して彼が得ていた「真実」を、ノクティス(=プレイヤー)も見ていた=ちゃんと「失われた真実」に関する情報を共有する事が出来ていた。ここの土台を固めておくのが目的。
じゃあレイヴスが見付ける事が出来なかった「最後の1ペース」・・・その「真実」が何だったのかを考えれば。
レイヴスは、アーデンから聞かされていた昔話として「ルシスの禁忌・アダギウム」の内容を知っていた(あくまでも昔話として暈されてはいた)。
そして最終決戦前には、アーデンが語っていた昔話の内容こそがルシス王家が歴史の闇に葬り去った「ルシスの禁忌・アダギウム」の内容であると気付いていた。
だとしたら、最後に残るのは「その昔話の主人公はアーデン自身」だった・・・この「真実」にだけ辿り着けなかったという事。
正確には「アーデンが答えを教える事は出来ない」以上、レイヴスが「その昔話の主人公はアーデンだったんだ」って結論まで至らなきゃならないんだけど。
「昔話」として聞かされていたそれを「真実」と確定する事を、レイヴスの中の色々な感情が邪魔をした・・・要は、薄々その「真実」に気付いていながらも「アーデン=アダギウム」として見る事を、彼自身が拒絶&否定してしまった。
だからレイヴスは、最後の最後で「真の王」にはなれなかった。
で、この「昔話」に関しては、取り逃がすと「真実」が欠けてしまうので。任意では無く、イベントとイベントの間とか何だかんだの隙を見て、ちょっとずつ&さり気なく分割して差し込んでおくイメージで良いと思います。
これに関しては《新約13》の時点で、
アーデンが長い時間掛けて収集してきた、神話を記した書物(=アーデンの蔵書と言う事は史実に近い)を読んだり。
一日の終わりにはお茶しながら、作り話なのか事実に基づく話なのか分からないアーデンの昔話(=実際にはアーデンが知る古の歴史)を聞いたりしながら。
自身が求める「真実」に必要な知識を、地道に真面目に蓄えていく事になります。
って・・・それこそ「さり気なく」紛れ込ませてたので、そういう事です。
別に一日の終わりの寝物語に昔話をしてもらって、お布団ポンポンしてもらう為の妄想ではありません。
でも締めの言葉は「おやすみ、レイヴス君・・・良い夢を」でいいと思います。アーデン的には、レイヴス君には良い夢を見て欲しいだろうから。
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因みにこの「昔話」というワードは【FF15】でも「ねえ 昔話 興味ある?」ってアーデンが言っていたので、元々設定として引っ張ってきやすいんだけど。
レイヴスが「ルシスの禁忌・アダギウム」の内容を「昔話」という態で知った・・・ってのは、ノクティスとの兼ね合いを考えると都合が良い&何ならコッチの都合が先だったりする。
どう言う事かと言うと、さっきも書いた様に。
ノクティスはレイヴスを通して、彼と同じ情報(=真実)を得ていた。
と言う事は、クリスタルから解放された《第三章》のノクティスは、第二章のレイヴスと同じく「全ての真実を知る王に、限りなく近い域」まで辿り着いていた筈。
なんだけど・・・感覚的に、第三章のノクティスがその域に達している様には思えない。
《第一章》が「【FF15】冒頭~ノクティスがクリスタルに取り込まれるまでと、物語の進行としては全く同じ」だったのと同様。この《第三章》は「ノクティスがクリスタルから解放されてから~【FF15】EDまでと、物語の進行としては全く同じ」です。
つまり《第二章》という「レイヴスが主人公だった頃の、過去のイオスの世界」をクリスタルの中で見聞きし、その真実を得て《第三章》に戻って来たトコで「ノクティスがクリスタルから解放された後の物語や演出が変わる事は無い」=「過去を知る事で違う意味を見出せる事はあっても、物語の進行としては全く同じように進む」と言う事。だから《第三章》は【FF15】の13章(?)を、そのままイメージしてもらえばOKです。
じゃあ、そのイメージのノクティスと、在るべき「真の王・ノクティス」を重ねた時。
ノクティス自身が「ルシスの禁忌・アダギウム」の内容を、ちゃんと理解して帰って来たか・・・って言うと。彼の言動の端々からは「ちょっと無理があるかな・・・」って。
そりゃ、本来の【FF15】はそういう話では無いんで、無理があって当たり前なんですけど。今回の《新約》基準で考えた場合。
もしもノクティスがちゃんと「全ての真実を知る王(に近い存在)」となって戻って来ていれば、玉座に座るアーデンを見ても「すぐにつまみ出す~あそこはオレの椅子だ」とは言えないだろうし。
アーデンにしても「ノクティスは、クリスタルの中でちゃんと「真実」を学んで帰って来た」・・・世界の命運を握る「運命の王子」として、その使命を果たして帰って来たなら。
インソムニアでの再会時(魔法障壁~云々のトコ)。ノクティスがどういうつもりで言ったのであれ、それは「真の王」としての考え&言葉の筈なので。それを頭ごなしに「ふざけてるのは そっちだろう?」とは責めないんじゃないかな?
何て言うか・・・凄く感覚的な感触なんだけど。
ノクティスが「失われた真実」を得るには、クリスタルの中の「想い出・記憶=第二章」に触れるしか方法は残されていないなかった。
だからこそノクティスを「真の王」へと導く為に、アーデンは「導き手」としてあの手この手を使ってクリスタルまで導いてやったのに。
クリスタルから戻って来たノクティスは「真の王」とは言い難い・・・そこまで手を尽くした&待ち侘びたアーデンからすれば「ふざけてるのは そっちだろう?」と叱責したくもなる有様だった。
でも、そんなアーデンの逆ギレに対して、ノクティスは「何だと?!(怒)」じゃなくて「えぇっ・・・?(戸惑い)」みたいな反応・・・に見えた。って事は、
ノクティスは「将来を心配した親戚のオジサンに、勉強合宿(7泊8日)に強引にぶち込まれ」⇒「ちゃんと授業受けて宿題もして、最終実力テストも100点だった」⇒「こんだけ結果出せてたら文句無いだろ?」ってつもりで帰って来た。
でもアーデンにしたら「勉強はテストの為にするものじゃない」⇒「授業以外にも、学ぶ事は色々あるでしょ?」⇒「大事そうなトコだけ勉強して、全部分かった気になってるんじゃないよ!」・・・物事の捉え方&取り組み方の違いって言うのかな?
ノクティスにしたら「別にイイっか・・・」って気にしなかった「何か」が。
アーデンにしたら、とても大事な知って欲しい「何か」だった。
なので、そこを疎かにしたノクティスは「ふざけてるのは そっちだろう?」って怒られちゃった・・・のかな、そんな印象。
ここまで長々と書いて、何が言いたいのかと言うと。
その「何か」が、アーデンがレイヴスに聞かせていた「昔話」だった・・・って事にする。
アーデンの昔話は任意では無く必須で入るイベントなので。レイヴスもノクティス(=プレイヤー)も、必ず同じ様に見聞きしている内容です。つまり「同じ昔話」を見聞きして、
レイヴスは、ちゃんとその昔話を聞き覚えていて。物語終盤では、その昔話こそが「ルシスの禁忌・アダギウム」の事だと理解し。最後、その物語の主人公が「アーデン自身」である事にも気付いていた。
でもノクティスは「昔話とか、興味ねぇし・・・」「オッサン、話長げぇよ」・・・アーデンが語る昔話を「そこまで価値が無いもの」として、話半分で聞き流してしまっていた。だから、その昔話こそノクティスが取り戻すべき「失われた真実」の一つ「ルシスの禁忌・アダギウム」の内容だと気付けなかった。
レイヴスとノクティスの決定的な違いは、この物事の捉え方&取り組み方の違いで。
同じ昔話を見聞きしていた筈なのに・・・二人が辿り着けた「真実」は異なるモノだった。
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【貴方は、どっち派ですか?】
ここで重要な分岐となる、二人の昔話に対する姿勢に関しては。
ノクティスは実際【FF15】でアーデンに「ねえ 昔話 興味ある?」って聞かれた時、「何言ってんだ、このオッサン?」みたいな顔をしてたので・・・まぁ「オッサンが語る昔話」に興味無くても筋は通るかなって。
これは「実際にどうか?」ってのはこの際関係無く、見た目「そういう風に見える」ならそれで押し切れる・・・って話であって。
逆から書けば、ここでノクティスが「すっげぇ興味ある!」みたいな対応をしてたら、そうは出来なかった・・・ってだけの話。
勿論、本来の展開で言えば、突然うさんくさい中年のオッサンに「ねえ 昔話 興味ある?」なんて言われた状況なので。「昔話に興味ある」云々以前の問題として「何言ってんだ、コイツ?」で正解&彼の反応は20歳の成年男子として至極当然の物だと思います。
でも先に書いた様に。ノクティスは「オッサンが語る昔話」に興味が無い・・・って一貫性を保つ事が出来てれば良いのであって。この時の彼が実際どういう思いでこういう表情&対応をしたかってのは関係無いし。
だからこそ「オッサンが語る昔話」には興味無い・・・って姿勢さえ貫いてくれれば、別にルナフレーナと昔話で盛り上がるのはOKなんです。相手の話に興味が持てるかって、相手が誰かってのも大事な要素だし。
対するレイヴスに関しては、自分設定になりますが。
アーデンは「奇跡の羊飼い」の昔話を、レイヴスに聞かせていた・・・1年以上前に実践済みだったりします《旧約50》。
この《旧約》の世界は《新約》の世界とは繋がっていない別の世界線なので、レイヴスの設定は異なるのですが。その時のレイヴス君について、以下の様に書いていました。
初めの第一歩として「イズニアさんの長話に、レイヴスが真面目に付き合うのか?」ってトコからなんですが・・・これは「ちゃんと真面目に付き合う」と思います。
何でかって言うと、前にも書きましたが「イズニアが何者なのかを、レイヴスは探っている」という背景があって。しかもこの頃なら「アーデン・イズニア=アーデン・ルシス・チェラム?」という真相に近いトコまで来ている筈。
その反面「ルシス王国の初代国王になる筈だった男が、今の時代に存在する」という事に対しては未だ懐疑的なので。
単純にレイヴスは「イズニア本人から引き出せる話は全部、彼の素性を探る為の情報として聞いている」という事になります。
なので彼は真面目に情報収集しているだけであって、お伽話を聞くような心境&状況で聞いている訳ではありません・・・彼の名誉を守る為に書き足しておきます。
こちらの世界《旧約》でのアーデンとレイヴスの関係性は、基本「敵対関係(寄り)」です。
なので当然、レイヴス君はアーデンの事を疑っていて、色々と探りを入れている状況。
だから、ぱっと見は「《新約・第二章》とは真逆」の印象になります・・・どう見たって、このレイヴスは、アーデンの事を慕っている様には見えないからね。
でも彼は「イズニア本人から引き出せる話は全部、彼の素性を探る為の情報として聞いている」・・・つまり「何気無い昔話」ですら「アーデンの真実が潜んでいるかもしれないと、真面目に聞いていた」し。
《新約・第二章》のレイヴスは「何気無い昔話」ですら「アーデンから与えられる知識として、真面目に聞いていた(アーデンの真実とは無関係に、知識として聞いていた)」って事で。
関係性や目的は違っても「レイヴスは、アーデンの昔話をちゃんと聞く」・・・その姿勢は変わっていないって事です。結局、設定が変わっても「レイヴスの性格自体は変わらない」から、その姿勢は変わらないって事なのかな?
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最後、ここまでの結論をまとめると。
①「レイヴス(20歳)⇒(28歳)」への「空白の7年間(7年間の時間ジャンプ)」は、物語として「7年間、何の進展も無い」まま過ぎてしまった。
②いくらレイヴス君が「優秀な主人公」であっても、王家が歴史の闇に葬った「ルシスの禁忌・アダギウム」に気付く事が出来なかったから。
③でもレイヴスは「ルシスの禁忌・アダギウム」の内容自体は「アーデンが語る昔話」という態で知っていた。
④その「アーデンが語る昔話」は、ノクティス自身もレイヴスの目を通して見聞きしていた筈だけど。彼は「大して意味の無い話」として疎かにしてしまい、それが「ルシスの禁忌・アダギウム」の内容だと気付けなかった。
⑤なので「重要そうな部分」だけ見て、全部分かった気になって戻って来たノクティスは、アーデンに「ふざけてるのは そっちだろう?」と叱責されてしまった。
さすがにノクティスも「レイヴスがレギスの息子(=自分の実兄)」「本来の神凪の在り方」「六神の啓示の意味と内容」と言った、いかにもイオスの世界にとって重要そうなトコは、ちゃんと見てたと思うので(純粋に興味ある&聞き捨てならない内容だろうから)。
同じ世界を見聞きしていたにも関わらず、二人が辿り着けた「真実」が異なるとしたら。
元々アーデンが「昔話」という要素を持っているので。
人によって捉え方&価値が分かれても仕方がなさそうな「アーデンが語る昔話」に、分岐点を仕込んでおくのがイメージしやすいのかな、って。
因みに「昔話に興味無くても、アーデンが「ルシスの禁忌・アダギウム」の内容っぽい事を言ってたら、ノクティスだって気になって聞くんじゃない?」って話ですが。
その考え方は多分【エピソード・アーデン】の内容が、既に頭に入ってるからじゃないかな?
本編をよく知らないので、多分で言ってる話なんですけど・・・【FF15(無印)】の時点でのアーデンのキャラ背景って、ほとんど明らかになってなかったんじゃなかったっけ?それこそノクティスがクリスタルに飲み込まれる前に「昔話」っぽい語り口調&自分の正式名が『アーデン・ルシス・チェラム』である事を告げてた位で。何でアーデンが、そんな生き方を選ぶ事になったのか・・・その過去は【エピソード・アーデン】で追加された情報に依存していた、みたいな。
だとすると《新約15》で【エピソード・アーデン】は【FF15】を補完する為の追加DLCであって、この【新約】とは直接繋がっていないイメージで見ているので(繋がってるなら配役が重複するので、白アーデンを第二章の帝国大臣に引っ張って来れない)・・・と書いていた様に、《新約》は【エピソード・アーデン】を経由してない世界なので。
このノクティスは、アーデンの詳しい過去を知らないまま今に至っている=アーデンが「ルシスの禁忌・アダギウム」の内容っぽい事を言っていても、それを「アーデンの過去(超重要)」として捉える事&気付く事が出来ない=彼にとっては「オッサンの長話」でしかない=じゃあ「真面目に聞いてなくても仕方ないよね」って結論になります。
これは実際《旧約50》で、アーデンがレイヴスに聞かせていた「奇跡の羊飼い」を読んで、あれが「ルシスの禁忌・アダギウム」の一部と・・・・・・、
アーデンの過去かもって思った・・・なら、ノクティスも気付けるだろうし。
アーデンの過去だなんて思わなかった・・・なら、ノクティスも気付けないだろう。そういう感覚。
《新約》でのアーデンの昔話も、ああいうイメージなので。
「アーデンの過去かも?」って気付きでもしない限り、ノクティスが「オッサンの長話、ダルいわ・・・」って話半分でスルーしてても仕方が無いと思う。
そもそも【エピソード・アーデン】を経由していたとしても、それはプレイヤーの都合(知識の蓄積)であって、ノクティス自身のアーデンに対する知識量は変わらない。
なら、やっぱりノクティスは「奇跡の羊飼い」の昔話を聞いたトコで「アーデンの事か?」とは思えないんじゃ無いかな?
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因みに、最後「奇跡の羊飼い」の補足。
これは「書いた方がややこしい」のか「書かない方がややこしい」のか迷ったのですが。
既に《新約》の落し所が見えてる方にしたら「あれ?違ったのかも?」って思わせてしまったかもしれないので、一応補足しておきます。
アーデンが《旧約50》で語っていた「奇跡の羊飼い」の昔話は「ルシスの禁忌・アダギウム」の一部に含まれます。
でも、あの昔話に登場する「羊飼い」は、本当は『アーデン・イズニア』本人であって。
正式には『アーデン・ルシス・チェラム』本人ではありません。
が、ルシス王家によって改編・改竄されたイオスの世界では、あの「羊飼い」は『アーデン・イズニア』であって『アーデン・ルシス・チェラム』です。
【「ルシスの禁忌・アダギウム」とは?】
と言う事で。今回からは「レイヴス君(28歳)の物語」・・・つまり【KGFF15】【FF15(冒頭)】の時間軸に戻ります。
が・・・じゃあ「レイヴス君(20歳)⇒(28歳)」への「空白の7年間(7年間の時間ジャンプ)」が、どういう事になっているかって言うと。実は「何の進展も無いまま、7年間が過ぎた」という処理になります。
「いや、7年間も?!」
って「何をやってたんだ?」って感じですが。これは「処理」と書いた様に、そうしなきゃならないメタい事情があるので仕方が無いんです。
と言うのも、この《第二章》は《第一章》の最後。クリスタルに取り込まれたノクティスが、過去の世界のレイヴスにジャンクションして、今の世界では知る事が出来なくなった「失われた真実」を得るのが目的・・・という趣旨になっています。
なので、もしもこの7年で何らかの進展が有ったなら、ちゃんとノクティス(=プレイヤー)に見ててもらわないと、7年の間にあった「失われた真実」を結局取り逃がしている事になってしまう。
逆から書けば、この7年間が全く進展がなかったからこそ「この7年間は何も進展しなかった」として時間ジャンプさせる事が出来る・・・そういう事情。
でもそうなると問題なのが「レイヴス君(=優秀な主人公)」ですら「何の進展も無いまま、7年間が過ぎた」という状況をどうやって創り出すか、で。
その答えがリヴァイアサンとの遣り取りで出て来た、
①一番最後に「ルシスの禁忌・アダギウム」という謎を残して、約7年間の時間ジャンプをさせる。
リヴァイアサンの啓示の通り、レイヴスは「ルシスの禁忌・アダギウム」を解放する為、その情報を探し求めた。
しかし「ルシスの禁忌・アダギウム」の解放どころか、それが何を意味するのかも分からないまま7年の年月が経ってしまった。
この「何の進展も無いまま、7年間が過ぎた」原因を「ルシスの禁忌・アダギウム」に紐付ける事自体は、特に書かなくても「まぁ、そうだよね」って、感覚的に納得して頂けると思います。
だって《第二章》でも「ルシスの禁忌・アダギウム」の鍵はアーデンが握っていて。
そして《第二章》のアーデンは、主人公・レイヴスの後見人でもあるので。
物語&設定上共に「中途半端なタイミングで解き明かす事は難しい謎」⇒「その謎が解けるのは物語終盤」って事になって来るから。
ただ、この理由だけだと「レイヴスが優秀な主人公だったなら。7年も有れば、ルシスの禁忌・アダギウムの正体だって、突き止める事が出来たんじゃないのか?」って話になってしまう・・・レイヴスの事を「優秀な主人公」として推すなら尚更。
だからココで、以下の様に先手を打っておきます。つまり、
確かにレイヴスは「優秀な主人公」だった。
けれどそれは「優秀な周囲の協力があってこそ」であって、決して彼一人で成し遂げられるものでは無かった。
その最たるが、レイヴスにはアーデンという「導き手」が就いていた事。
レイヴスがどの道を選ぶかは彼任せではあっても、アーデンは常にレイヴスの進む道を指し示して来た。
「運命の王子」であるレイヴスが、迷い立ち止まってしまう事が無い様に。
「導き手」であるアーデンは、常にその手を差し伸べて来た。
彼が必要とするなら、その手を引いてやれるように・・・導いてやれるように。
そんなアーデンの導きが有ってこそ、レイヴスは今までどんな状況も切り開き、前へと進む事が出来た。
でも「ルシスの禁忌・アダギウム」については、アーデンはレイヴスを導いてやる事が出来なかった。
アーデンはあくまでも「導き手」であって、自分で物事を動かす事は出来ない・・・答えを教えてやる事は出来ないのは六神と同じ理屈なので。これは「自分に関わる事だから」という事では無く。
「ルシスの禁忌・アダギウム」であるアーデンは、物語の最初からレイヴスの「目の前」に居た=「目の前に居るのだから、これ以上、導きようが無い」という事。
ずっと傍に居た、目の前に居るアーデンが「ルシスの禁忌・アダギウム」である事は、レイヴス自身が自力で気付かなきゃならない事であって。
それに気付く事が出来なかったからこそ、何年経とうがレイヴスは「ルシスの禁忌・アダギウム」の正体が分からないまま・・・という状況に陥ってしまった。
これが「優秀な主人公」であるレイヴスでも「何の進展も無いまま、7年間が過ぎてしまった」理由。
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【アーデンは、昔話大好きおじさん】
この「主人公の身近な人物が黒幕」的な展開は、それこそRPGではよくある話だけど。
ややこしいのが第二章のアーデンは、本心から「イオスの世界の為」に動いているので、素で「(イオスの世界の為に動いてくれる)主人公の味方側キャラ」な訳です。
つまり物語を通して「実は主人公を利用して、悪い事を企んでるんじゃ?」って思わせる様な言動を取らない(実際は世界の為に「運命の王子」を利用してるんだけど)。本当の本当に、主人公やイオスの世界の為の協力を惜しまない「献身者」なので。
世界の構成としてノクティス(=プレイヤー)が「《第一章》のアーデンを見た後だからこそ、《第二章》のアーデンもアヤシイと疑う」事はあったとしても。
《第二章》だけを切り取った場合。要は第二章のレイヴスにすれば、テネブラエの惨劇から救ってくれた命の恩人であり、今まで帝国での後見人として自分を庇護し支えて来てくれたアーデンと「ルシスの禁忌・アダギウム」を結び付けるのは「そりゃ、そうは思わないわな」って話で。
だからこそレイヴスは「ルシスの禁忌・アダギウム」がアーデンである事に、7年費やしても気付けなかった・・・こういう流れに収めておく。
と言うか、レイヴス君が7年も足止めを喰らう状況&難題、他に想像&用意出来ないので。自分としては、そういう事にしておくしかない。
とは言え、レイヴスが「ルシスの禁忌・アダギウム」の事を何も知らないまま、最終決戦まで行ってしまう・・・ってのは、それはそれで色々と都合が悪い。
これは前回のルナフレーナのトコでも、似た様な事を書いたけど。
この後は【FF15】のクリスタル解放後のノクティス同様、ほぼほぼノンストップで「インソムニア調印式」以降に行ってしまうので。そんな物語終盤になって「ルシスの禁忌・アダギウム」の内容等、一から長々と説明している時間は無い。
でも時間が無いからと言って、本当にレイヴスが「ルシスの禁忌・アダギウム」について何も知らないまま・・・ってのは「真実」を知る為の《第二章》だった事を考えれば、設定として心許なくなってしまうので。イメージとしては、
レイヴスは「全ての真実を知る王(=以下、真の王)」には至らなかったかもしれない。
だとしても「最後の1ペース」が嵌らなかった。つまり「真の王」に限りなく近い所まで辿り着いていた・・・位にはしておきたい。
そうする事で、レイヴスが「真の王」に限りなく近いトコまで辿り着いていたって事は。レイヴスを通して彼が得ていた「真実」を、ノクティス(=プレイヤー)も見ていた=ちゃんと「失われた真実」に関する情報を共有する事が出来ていた。ここの土台を固めておくのが目的。
じゃあレイヴスが見付ける事が出来なかった「最後の1ペース」・・・その「真実」が何だったのかを考えれば。
レイヴスは、アーデンから聞かされていた昔話として「ルシスの禁忌・アダギウム」の内容を知っていた(あくまでも昔話として暈されてはいた)。
そして最終決戦前には、アーデンが語っていた昔話の内容こそがルシス王家が歴史の闇に葬り去った「ルシスの禁忌・アダギウム」の内容であると気付いていた。
だとしたら、最後に残るのは「その昔話の主人公はアーデン自身」だった・・・この「真実」にだけ辿り着けなかったという事。
正確には「アーデンが答えを教える事は出来ない」以上、レイヴスが「その昔話の主人公はアーデンだったんだ」って結論まで至らなきゃならないんだけど。
「昔話」として聞かされていたそれを「真実」と確定する事を、レイヴスの中の色々な感情が邪魔をした・・・要は、薄々その「真実」に気付いていながらも「アーデン=アダギウム」として見る事を、彼自身が拒絶&否定してしまった。
だからレイヴスは、最後の最後で「真の王」にはなれなかった。
で、この「昔話」に関しては、取り逃がすと「真実」が欠けてしまうので。任意では無く、イベントとイベントの間とか何だかんだの隙を見て、ちょっとずつ&さり気なく分割して差し込んでおくイメージで良いと思います。
これに関しては《新約13》の時点で、
アーデンが長い時間掛けて収集してきた、神話を記した書物(=アーデンの蔵書と言う事は史実に近い)を読んだり。
一日の終わりにはお茶しながら、作り話なのか事実に基づく話なのか分からないアーデンの昔話(=実際にはアーデンが知る古の歴史)を聞いたりしながら。
自身が求める「真実」に必要な知識を、地道に真面目に蓄えていく事になります。
って・・・それこそ「さり気なく」紛れ込ませてたので、そういう事です。
別に一日の終わりの寝物語に昔話をしてもらって、お布団ポンポンしてもらう為の妄想ではありません。
でも締めの言葉は「おやすみ、レイヴス君・・・良い夢を」でいいと思います。アーデン的には、レイヴス君には良い夢を見て欲しいだろうから。
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因みにこの「昔話」というワードは【FF15】でも「ねえ 昔話 興味ある?」ってアーデンが言っていたので、元々設定として引っ張ってきやすいんだけど。
レイヴスが「ルシスの禁忌・アダギウム」の内容を「昔話」という態で知った・・・ってのは、ノクティスとの兼ね合いを考えると都合が良い&何ならコッチの都合が先だったりする。
どう言う事かと言うと、さっきも書いた様に。
ノクティスはレイヴスを通して、彼と同じ情報(=真実)を得ていた。
と言う事は、クリスタルから解放された《第三章》のノクティスは、第二章のレイヴスと同じく「全ての真実を知る王に、限りなく近い域」まで辿り着いていた筈。
なんだけど・・・感覚的に、第三章のノクティスがその域に達している様には思えない。
《第一章》が「【FF15】冒頭~ノクティスがクリスタルに取り込まれるまでと、物語の進行としては全く同じ」だったのと同様。この《第三章》は「ノクティスがクリスタルから解放されてから~【FF15】EDまでと、物語の進行としては全く同じ」です。
つまり《第二章》という「レイヴスが主人公だった頃の、過去のイオスの世界」をクリスタルの中で見聞きし、その真実を得て《第三章》に戻って来たトコで「ノクティスがクリスタルから解放された後の物語や演出が変わる事は無い」=「過去を知る事で違う意味を見出せる事はあっても、物語の進行としては全く同じように進む」と言う事。だから《第三章》は【FF15】の13章(?)を、そのままイメージしてもらえばOKです。
じゃあ、そのイメージのノクティスと、在るべき「真の王・ノクティス」を重ねた時。
ノクティス自身が「ルシスの禁忌・アダギウム」の内容を、ちゃんと理解して帰って来たか・・・って言うと。彼の言動の端々からは「ちょっと無理があるかな・・・」って。
そりゃ、本来の【FF15】はそういう話では無いんで、無理があって当たり前なんですけど。今回の《新約》基準で考えた場合。
もしもノクティスがちゃんと「全ての真実を知る王(に近い存在)」となって戻って来ていれば、玉座に座るアーデンを見ても「すぐにつまみ出す~あそこはオレの椅子だ」とは言えないだろうし。
アーデンにしても「ノクティスは、クリスタルの中でちゃんと「真実」を学んで帰って来た」・・・世界の命運を握る「運命の王子」として、その使命を果たして帰って来たなら。
インソムニアでの再会時(魔法障壁~云々のトコ)。ノクティスがどういうつもりで言ったのであれ、それは「真の王」としての考え&言葉の筈なので。それを頭ごなしに「ふざけてるのは そっちだろう?」とは責めないんじゃないかな?
何て言うか・・・凄く感覚的な感触なんだけど。
ノクティスが「失われた真実」を得るには、クリスタルの中の「想い出・記憶=第二章」に触れるしか方法は残されていないなかった。
だからこそノクティスを「真の王」へと導く為に、アーデンは「導き手」としてあの手この手を使ってクリスタルまで導いてやったのに。
クリスタルから戻って来たノクティスは「真の王」とは言い難い・・・そこまで手を尽くした&待ち侘びたアーデンからすれば「ふざけてるのは そっちだろう?」と叱責したくもなる有様だった。
でも、そんなアーデンの逆ギレに対して、ノクティスは「何だと?!(怒)」じゃなくて「えぇっ・・・?(戸惑い)」みたいな反応・・・に見えた。って事は、
ノクティスは「将来を心配した親戚のオジサンに、勉強合宿(7泊8日)に強引にぶち込まれ」⇒「ちゃんと授業受けて宿題もして、最終実力テストも100点だった」⇒「こんだけ結果出せてたら文句無いだろ?」ってつもりで帰って来た。
でもアーデンにしたら「勉強はテストの為にするものじゃない」⇒「授業以外にも、学ぶ事は色々あるでしょ?」⇒「大事そうなトコだけ勉強して、全部分かった気になってるんじゃないよ!」・・・物事の捉え方&取り組み方の違いって言うのかな?
ノクティスにしたら「別にイイっか・・・」って気にしなかった「何か」が。
アーデンにしたら、とても大事な知って欲しい「何か」だった。
なので、そこを疎かにしたノクティスは「ふざけてるのは そっちだろう?」って怒られちゃった・・・のかな、そんな印象。
ここまで長々と書いて、何が言いたいのかと言うと。
その「何か」が、アーデンがレイヴスに聞かせていた「昔話」だった・・・って事にする。
アーデンの昔話は任意では無く必須で入るイベントなので。レイヴスもノクティス(=プレイヤー)も、必ず同じ様に見聞きしている内容です。つまり「同じ昔話」を見聞きして、
レイヴスは、ちゃんとその昔話を聞き覚えていて。物語終盤では、その昔話こそが「ルシスの禁忌・アダギウム」の事だと理解し。最後、その物語の主人公が「アーデン自身」である事にも気付いていた。
でもノクティスは「昔話とか、興味ねぇし・・・」「オッサン、話長げぇよ」・・・アーデンが語る昔話を「そこまで価値が無いもの」として、話半分で聞き流してしまっていた。だから、その昔話こそノクティスが取り戻すべき「失われた真実」の一つ「ルシスの禁忌・アダギウム」の内容だと気付けなかった。
レイヴスとノクティスの決定的な違いは、この物事の捉え方&取り組み方の違いで。
同じ昔話を見聞きしていた筈なのに・・・二人が辿り着けた「真実」は異なるモノだった。
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【貴方は、どっち派ですか?】
ここで重要な分岐となる、二人の昔話に対する姿勢に関しては。
ノクティスは実際【FF15】でアーデンに「ねえ 昔話 興味ある?」って聞かれた時、「何言ってんだ、このオッサン?」みたいな顔をしてたので・・・まぁ「オッサンが語る昔話」に興味無くても筋は通るかなって。
これは「実際にどうか?」ってのはこの際関係無く、見た目「そういう風に見える」ならそれで押し切れる・・・って話であって。
逆から書けば、ここでノクティスが「すっげぇ興味ある!」みたいな対応をしてたら、そうは出来なかった・・・ってだけの話。
勿論、本来の展開で言えば、突然うさんくさい中年のオッサンに「ねえ 昔話 興味ある?」なんて言われた状況なので。「昔話に興味ある」云々以前の問題として「何言ってんだ、コイツ?」で正解&彼の反応は20歳の成年男子として至極当然の物だと思います。
でも先に書いた様に。ノクティスは「オッサンが語る昔話」に興味が無い・・・って一貫性を保つ事が出来てれば良いのであって。この時の彼が実際どういう思いでこういう表情&対応をしたかってのは関係無いし。
だからこそ「オッサンが語る昔話」には興味無い・・・って姿勢さえ貫いてくれれば、別にルナフレーナと昔話で盛り上がるのはOKなんです。相手の話に興味が持てるかって、相手が誰かってのも大事な要素だし。
対するレイヴスに関しては、自分設定になりますが。
アーデンは「奇跡の羊飼い」の昔話を、レイヴスに聞かせていた・・・1年以上前に実践済みだったりします《旧約50》。
この《旧約》の世界は《新約》の世界とは繋がっていない別の世界線なので、レイヴスの設定は異なるのですが。その時のレイヴス君について、以下の様に書いていました。
初めの第一歩として「イズニアさんの長話に、レイヴスが真面目に付き合うのか?」ってトコからなんですが・・・これは「ちゃんと真面目に付き合う」と思います。
何でかって言うと、前にも書きましたが「イズニアが何者なのかを、レイヴスは探っている」という背景があって。しかもこの頃なら「アーデン・イズニア=アーデン・ルシス・チェラム?」という真相に近いトコまで来ている筈。
その反面「ルシス王国の初代国王になる筈だった男が、今の時代に存在する」という事に対しては未だ懐疑的なので。
単純にレイヴスは「イズニア本人から引き出せる話は全部、彼の素性を探る為の情報として聞いている」という事になります。
なので彼は真面目に情報収集しているだけであって、お伽話を聞くような心境&状況で聞いている訳ではありません・・・彼の名誉を守る為に書き足しておきます。
こちらの世界《旧約》でのアーデンとレイヴスの関係性は、基本「敵対関係(寄り)」です。
なので当然、レイヴス君はアーデンの事を疑っていて、色々と探りを入れている状況。
だから、ぱっと見は「《新約・第二章》とは真逆」の印象になります・・・どう見たって、このレイヴスは、アーデンの事を慕っている様には見えないからね。
でも彼は「イズニア本人から引き出せる話は全部、彼の素性を探る為の情報として聞いている」・・・つまり「何気無い昔話」ですら「アーデンの真実が潜んでいるかもしれないと、真面目に聞いていた」し。
《新約・第二章》のレイヴスは「何気無い昔話」ですら「アーデンから与えられる知識として、真面目に聞いていた(アーデンの真実とは無関係に、知識として聞いていた)」って事で。
関係性や目的は違っても「レイヴスは、アーデンの昔話をちゃんと聞く」・・・その姿勢は変わっていないって事です。結局、設定が変わっても「レイヴスの性格自体は変わらない」から、その姿勢は変わらないって事なのかな?
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最後、ここまでの結論をまとめると。
①「レイヴス(20歳)⇒(28歳)」への「空白の7年間(7年間の時間ジャンプ)」は、物語として「7年間、何の進展も無い」まま過ぎてしまった。
②いくらレイヴス君が「優秀な主人公」であっても、王家が歴史の闇に葬った「ルシスの禁忌・アダギウム」に気付く事が出来なかったから。
③でもレイヴスは「ルシスの禁忌・アダギウム」の内容自体は「アーデンが語る昔話」という態で知っていた。
④その「アーデンが語る昔話」は、ノクティス自身もレイヴスの目を通して見聞きしていた筈だけど。彼は「大して意味の無い話」として疎かにしてしまい、それが「ルシスの禁忌・アダギウム」の内容だと気付けなかった。
⑤なので「重要そうな部分」だけ見て、全部分かった気になって戻って来たノクティスは、アーデンに「ふざけてるのは そっちだろう?」と叱責されてしまった。
さすがにノクティスも「レイヴスがレギスの息子(=自分の実兄)」「本来の神凪の在り方」「六神の啓示の意味と内容」と言った、いかにもイオスの世界にとって重要そうなトコは、ちゃんと見てたと思うので(純粋に興味ある&聞き捨てならない内容だろうから)。
同じ世界を見聞きしていたにも関わらず、二人が辿り着けた「真実」が異なるとしたら。
元々アーデンが「昔話」という要素を持っているので。
人によって捉え方&価値が分かれても仕方がなさそうな「アーデンが語る昔話」に、分岐点を仕込んでおくのがイメージしやすいのかな、って。
因みに「昔話に興味無くても、アーデンが「ルシスの禁忌・アダギウム」の内容っぽい事を言ってたら、ノクティスだって気になって聞くんじゃない?」って話ですが。
その考え方は多分【エピソード・アーデン】の内容が、既に頭に入ってるからじゃないかな?
本編をよく知らないので、多分で言ってる話なんですけど・・・【FF15(無印)】の時点でのアーデンのキャラ背景って、ほとんど明らかになってなかったんじゃなかったっけ?それこそノクティスがクリスタルに飲み込まれる前に「昔話」っぽい語り口調&自分の正式名が『アーデン・ルシス・チェラム』である事を告げてた位で。何でアーデンが、そんな生き方を選ぶ事になったのか・・・その過去は【エピソード・アーデン】で追加された情報に依存していた、みたいな。
だとすると《新約15》で【エピソード・アーデン】は【FF15】を補完する為の追加DLCであって、この【新約】とは直接繋がっていないイメージで見ているので(繋がってるなら配役が重複するので、白アーデンを第二章の帝国大臣に引っ張って来れない)・・・と書いていた様に、《新約》は【エピソード・アーデン】を経由してない世界なので。
このノクティスは、アーデンの詳しい過去を知らないまま今に至っている=アーデンが「ルシスの禁忌・アダギウム」の内容っぽい事を言っていても、それを「アーデンの過去(超重要)」として捉える事&気付く事が出来ない=彼にとっては「オッサンの長話」でしかない=じゃあ「真面目に聞いてなくても仕方ないよね」って結論になります。
これは実際《旧約50》で、アーデンがレイヴスに聞かせていた「奇跡の羊飼い」を読んで、あれが「ルシスの禁忌・アダギウム」の一部と・・・・・・、
アーデンの過去かもって思った・・・なら、ノクティスも気付けるだろうし。
アーデンの過去だなんて思わなかった・・・なら、ノクティスも気付けないだろう。そういう感覚。
《新約》でのアーデンの昔話も、ああいうイメージなので。
「アーデンの過去かも?」って気付きでもしない限り、ノクティスが「オッサンの長話、ダルいわ・・・」って話半分でスルーしてても仕方が無いと思う。
そもそも【エピソード・アーデン】を経由していたとしても、それはプレイヤーの都合(知識の蓄積)であって、ノクティス自身のアーデンに対する知識量は変わらない。
なら、やっぱりノクティスは「奇跡の羊飼い」の昔話を聞いたトコで「アーデンの事か?」とは思えないんじゃ無いかな?
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因みに、最後「奇跡の羊飼い」の補足。
これは「書いた方がややこしい」のか「書かない方がややこしい」のか迷ったのですが。
既に《新約》の落し所が見えてる方にしたら「あれ?違ったのかも?」って思わせてしまったかもしれないので、一応補足しておきます。
アーデンが《旧約50》で語っていた「奇跡の羊飼い」の昔話は「ルシスの禁忌・アダギウム」の一部に含まれます。
でも、あの昔話に登場する「羊飼い」は、本当は『アーデン・イズニア』本人であって。
正式には『アーデン・ルシス・チェラム』本人ではありません。
が、ルシス王家によって改編・改竄されたイオスの世界では、あの「羊飼い」は『アーデン・イズニア』であって『アーデン・ルシス・チェラム』です。
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