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FF15:レガリア(TYPE-F)で1000年の時を超える話《新約 19》

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《今回の御品書き (FF15・二次創作モドキです) 》
 【四年振りの故郷・テネブラエにて】
 【「フルーレ家の侍女・マリア」の告白】
 【ルシス王家と「古より伝わる伝承」】



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 まず最初に、もう一度押さえておきます。
 大事な妹を悲しませる事になってでも、レイヴスがニフルハイム帝国に残る事を選んだ一番の理由は「テネブラエの惨劇時に、母・シルヴァを見捨て逃げ帰ったレギスの本心を聞きたかった」⇒でも「ルシス王国やテネブラエの人間は「真実」を教えてくれないだろう」⇒だから「帝国宰相・アーデンという後ろ盾&ニフルハイム帝国の立場から「真実」を解明しようとした(アーデンの協力があれば帝国で動きやすい&帝国はレイヴスの真意を知らないので)」なんですが。
 今すぐルシス王国に乗り込んで「何故あの時、母を見捨てたのですか?!」と、レギスに詰め寄ったトコで、今現在自分自身が置かれている状況・・・つまり「何故、レギスはレイヴスの事を実子と認められなかったのか?」って事すら分かっていない様では話にならない。
 と言うか、何を言われたって理解出来る筈が無いので。
 レギスとシルヴァ、延いてはルシス王国とテネブラエの間に、どの様な「真実」が隠されているのか・・・まずは「自分の出生の真実」を調べる事で、それらの「真実」を手繰り寄せようとした。

 なので、レイヴスの初動は「何故、レギスはレイヴスの事を実子と認められなかったのか?」という「真実」を解明するトコから始まりはするんだけど。
 それは「自分の出生の真実」を解明したいからではなく、あくまでも初動(=切り口)であって。
 彼が望むのは「亡き母の為に、レギスの口から真実を聞きたい」⇒「それを理解する為には、真実を知る必要があった」って事になります。

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【四年振りの故郷・テネブラエにて】
 と言う流れから、レイヴスが最初に解明しなきゃならない「真実」は「何故、レギスはレイヴスの事を実子と認められなかったのか?」になる訳ですが。
 この辺の「自分の出生の真実」に関わる事を知ってそうな人間・・・って考えたら、レイヴス君には心当たりは一人しかいない、多分。

 自分達が幼い頃からフルーレ家に仕えてくれていて。
 家族の様に親しく、自分達を大切に見守り育ててくれた存在なら、
 自分の出生に関する「真実」も知っているかもしれない。

 ・・・って事で、最初の訪問先&適任は「フルーレ家の侍女・マリア」で、お願いしたい。

 マリアに関しては【FF15】では、途中下車した時のテネブラエで会えるんだっけ?
 じゃあ、アラネア達は駅周辺にでも待機させといて、レイヴス君単独行動(レギスとの関係は隊員達には伏せてあるので一緒だと都合が悪い)。

 尚、第二章の世界は闇に包まれてる訳では無いし(そもそも時間軸的にも8年前)。
 レイヴスがニフルハイム帝国に残った理由も、人質なんてネガティブな意味では無く(テネブラエと帝国の関係は良好なので、そういう発想にならない)。
 テネブラエの民は、国からの「帝国と自国の仲介役として」って説明を当たり前に信じている。
 ので、風景的にも雰囲気的にも【FF15】のテネブラエ程、寂しい感じでは無い・・・とイイな。
 もしかしたらルナフレーナが「たくさんの花がノクティス様を お出迎えしますから」って言っていた様に。
 幻想的で美しい、青いジールの花ではなくて。
 赤・白・黄色・・・色とりどりの花が慎ましくも逞しく咲き誇るテネブラエ、かもしれない。

 後、少し逸れますが・・・この「帝国と自国の仲介役として」って理由は、テネブラエ上層部の都合の良い勝手な理由ではなく。
 帝国に残る理由を聞いても教えてもらえなかったルナフレーナ(当時12歳)が「きっとお兄様は、帝国と自国の仲介役として残る事を選ばれたのに違いない」って思ったから、そうなってしまっただけ。
 つまり彼女が心底信じての事なので「嘘」を吐いている訳では無いけど「真実」でも無い。
 そしてこの「偽」でも「真実」でもないルナフレーナの「想い出・記憶」が歪んで継承された結果、第一章のレイヴスは「テネブラエやルナフレーナの為、レイヴスは敵国・ニフルハイム帝国に残る事を選んだ」って事になってしまった。
 レイヴスが帝国に残る理由を伝えなかったのは、自分とレギスの関係を告げる事でルナフレーナの心を曇らせたくなかった・・・妹の「思い出の家族像」を守りたかったから、なので。
 レイヴスがちゃんと説明しなかったから・・・と、責めるには余りにも可哀想な因果関係ではあるんだけども。

 話を戻して「レイヴス=帝国と自国の仲介役」と、思われている位だし。
 テネブラエの惨劇以降も帝国との関係が悪化する事も無く、既に4年が経過。
 そもそもテネブラエには治安維持の為に帝国の常駐軍が置かれていて、帝国兵が領内を巡回してるのが日常茶飯事なので。
 帝国軍人となったレイヴスが、帝国軍人としてテネブラエを訪れても、別に敵国領に不法潜入する訳でも何でもないので問題にはならない。
 ただ、テネブラエの民に「自国の王子」と、気付かれさえしなければ。
 確かに「レイヴス様だ!」ってバレちゃうと、オルティシエで「レイヴス将軍を見た」云々って話題になってみたいに、違う意味で騒動になるだろうけど。

 それに話の内容が内容だけに、ルナフレーナとの接触は避けたい・・・正面から堂々って訳にもいかないので。
 予め偽名の手紙で、人気の無いトコに呼び出しとけばイイんじゃないかな?
 検閲を避ける為とは言え、差出人に心当たりの無い手紙ってアヤシイ事この上ないけど、
「王子の件で、内密に話したい事がある。」
 とでも書いておけば、マリアは来てくれるでしょ?
 尤も、レイヴス君は偽名って言っても、デタラメな「嘘」は吐けない性格だと思うので。幼少期にマリアが読んでくれた絵本の主人公の名前とか、何かしら「自分と繋がる名前」を偽名に選んでそうだし。
 筆跡を見てマリアがレイヴスと気付く可能性もあるので、その辺りから「もしかして・・・」って気付いてる可能性はあるかも。

 その場合、彼女は「誰か分からない」or「本当にレイヴスか分からない」不安と期待の中、手紙の送り主が現れるのを待っててくれた・・・って事になるので。
 マリアとレイヴスは、実に4年・・・テネブラエの惨劇振りの再会だし。
 この時のレイヴスは例の『テネブラエ王家礼服』では無く、別の軍服(=ニフルハイム帝国の軍服という訳では無く、他の3人同様単純に自前の軍服)を着ていると思うので。
 声を掛けられても、最初は誰か分からなくてビックリしたと思うよ。
 だって16~20歳の成長期真っただ中を見ずに、いきなり20歳&しかも帝国軍人として立派に成長したレイヴスが目の前に現れた・・・って事だもん。

 だから後は「久し振りだな、マリア」からの、ノクティスの時の台詞同様「もしや レイヴス様でいらっしゃいますか」「もういちどお会いできるとは こんなに大きく ご立派になられて」って挨拶から入れば良いかと。
 最後の「もしや レイヴス様でいらっしゃいますか」と「こんなに大きく ご立派になられて」は、さっき書いた通りの驚きで。
 途中の「もういちどお会いできるとは」の部分は、マリアくらい近い存在なら、ルナフレーナは「きっとお兄様は、帝国と自国の仲介役として残る事を選ばれたのに違いない」と言っていたけれど、その言葉はレイヴス本人の言葉ではない・・・って事は薄々勘付いていただろうし。
 事実、仲介役と言う割にはこの4年間、レイヴスがテネブラエに戻る事は一度も無かったので「本当は何か大変な事になっているのでは・・・」「自分が生きている間に、お会いする事が叶うだろうか?」と、マリアはレイヴスの身を心配していた。だからこその「もういちどお会いできるとは」って意味。
 実際は士官学校に通ってて戻る余裕が無かった&ルナフレーナに合わせる顔が無かっただけなんだけどね。

 そんな感動の挨拶もそこそこに「古き良きSFC時代の王道RPG」=常に「容量不足から来る尺の都合」との兼ね合いがあるので、単刀直入にちゃっちゃと話は進みます。
「私の実の父親は、ルシスのレギス王だと聞いた。
 何か知っている事があれば、教えて欲しい。」
「シルヴァ様も旦那様も亡くなられ。
 当時の事を知る人間も、少なくなりました・・・。」
 一介の侍女が語るには重すぎる「真実」・・・このまま墓場まで持って行くべきか、伝えるべきかマリアはずっと迷っていた。
 そうこうしている間に、シルヴァが亡くなってから4年の月日が流れ。
 もうこのまま「真実」を伝える事は出来ないのかもしれない、と思い始めていた今。こうしてレイヴスが「真実」を求め訪ねて来た。
 年齢を考えれば、自分もそう長くは無いかもしれない・・・これが最後の機会かもしれない。
 そう思ったからこそ、マリアは自分が知る「真実」をレイヴスに伝えた。

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【「フルーレ家の侍女・マリア」の告白】
 結論から言えば「フルーレ家の侍女・マリア」から聞ける「真実」は、彼女でも窺い知る事が出来た「真実」・・・表に見える部分であって。
 表に出て来ない裏側の「真実」・・・つまりルシス王国やテネブラエの言い伝え云々~の中身までは分かりません。だって「フルーレ家の侍女・マリア」だもん、そんな事情までは分からない。

 それでも彼女が知る「真実」は、何も知らされていなかったレイヴスにとっては、とても大事な「真実」だった。
 と言うのも、さすがにレイヴスも婚姻関係に無い「実母・シルヴァ」と「実父・レギス」の間に生まれた自分がレギスに認知されなかった・・・という事実から。一国を統治するルシス王家・神凪一族に有るまじき事として、自分は二人の実子と認められなかったのだろう。自分でそう結論付けるのは辛い事ではあったけど、常識的に考えた結果そう思っていた。
 つまり漠然と「自分は二人の実子と認められなかった」と理解していただけで、誰がどの様に何故認めなかったのか・・・までは分からず、想像する事しか出来なかった。

 あのレギスが体裁を保つ為にと、無慈悲に自分を切り捨てたとは思いたくは無かった。
 思いたくは無かったけど、それを否定するだけの「真実」をレイヴスは持っていなかった。
 王とは、決して立ち止まる事は許されない。
 国や民の為なら、私情を捨てなければならない時もある。
 なら「自分」も捨てなければならない「私情」だったのかもしれない、と。

 でもマリアの語る「真実」は、そんなレイヴスの心を晴らしてくれた。
 シルヴァのお腹に二人の子が宿っていると分かった時、レギスは何としてでもシルヴァとの婚姻を進めようとした。
 しかしレギスの返事を待つ事も無く、ひと月と経たない内にシルヴァは別の男性(=レイヴスの養父であり、ルナフレーナの実父)との結婚を選んだ。
 それにより、シルヴァとレギスが正式に夫婦となる事は叶わなくなったけれど。
 それでもレギスは「自分が本当の父親である事をレイヴスには告げたい」と、ずっと願い続けていた。
「シルヴァ様がルナフレーナ様を身籠られた事で。
 きっとレギス様は、
 幸せな家庭を壊さない様にと・・・身を引かれたのでしょう。」
 シルヴァがルナフレーナを身籠るその時まで、ずっとずっと。
 レイヴスを「息子」と呼びたかった、レイヴスに「父上」と呼んで欲しかった・・・遠く離れた「息子」の事を、レギスは「父親」として諦める事は無かった。
 でもシルヴァが新しい家族を望むのなら、と。
 その家族の幸せを壊してはならないと・・・二人のこれからの幸せを思えばこそ、レギスは身を引いた。

 レギスからシルヴァへの若干常軌を逸した愛情は以前書いているので、そちらを読んで下さってる方は逆に見落としがちかもしれませんが。
 何も知らされていなかったレイヴスにしたら、そこからの問題・・・「実子と認められなかった事実は事実としてあるんだけど、その経緯が全く分かっていなかった」って事。
 でもマリアからの「真実」を聞いて、漸くレイヴスは気付く事が出来た。

 レギスは自分の存在が邪魔で、実子と認めなかったのでは無かった事。
 二人が夫婦となる事は叶わなくても、息子と呼べる日を願い諦めなかった事。
 それも叶う事は無かったけど・・・呼べずとも息子として愛してくれていた事。
 そしてあの「秘密で特別なひと時」は、自分たち父子の為に用意された「秘密で特別なひと時」だった事。

 指輪が煌めく、レギスの大きな手。
 その手で頭を撫ぜられるのが、幼い頃の自分は大好きだった。

 搔き集めた「想い出・記憶」の欠片・・・それらはレイヴスにとって、何にも代えがたい「レギスに息子として愛されていた」という「真実」だった。

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【ルシス王家と「古より伝わる伝承」】
 けど、これでレイヴス君の中の蟠りも解消されて一件落着・・・とはならない。
 だって彼の目的は「テネブラエの惨劇時に、母・シルヴァを見捨て逃げ帰ったレギスの本心を聞きたかった」・・・彼の口から「真実」を聞きたかった。
 その「真実」を理解する為にも、自分が知らない「真実」を追求し解明しようとした・・・なので。
 自分が「レギスに息子として愛されていた」って「真実」を得ただけで、満足して旅終わってもらっては困る・・・そもそもそれだけなら「もっと早くに、マリアに聞けば良かったやん?」って話になっちゃうし。

 ・・・って訳で、延長戦。
 ここまでのマリアの話や、実際のレギスとの想い出を振り返るに「レギスに息子として愛されていた」のは「真実」と思えた、んだけど。
 そうなってくると逆に引っ掛かるのが「本当に二人が結ばれる事は、許されなかったのか?」「何が本当の障害になっていたのか?」って違和感。
 確かに婚前交渉の末・・・ってのは、ルシス王家としても神凪一族としても外聞が悪い事だったかもしれないし。
 既に神凪(or次期神凪)のシルヴァと、ルシスの王子であったレギスが結婚となれば、それぞれの国の政はどうするのかと・・・結婚相手としては難しい二人だったかもしれない。
 でも当時の二人は互いに想い合っていて、伴侶は勿論、婚約者が居た訳でも無く。結婚する事自体には何の問題も無かった筈。
 それに話に聞くレギスのシルヴァやレイヴスへの想いを聞く限り、単純にそのような理由で彼が二人の事を諦めたようには思えなかった。

 そんな疑問に思考を巡らせるレイヴスの様子を見て、マリアが付け足してあげれば良いと思います。
「レギス様は、最後までお二人を自分の元に、と。
 しかしレギス様の父君・モルス陛下は・・・、」

「ルシス王家としては、二人の婚姻を認める事も、
 その子をレギスの子と認める事も出来ない。」
「ルシスの王と神凪に課せられた使命は、共に世界を守る事。
 自分等の情に流され契りを交わす等、許される事では無いからだ。」
「それにその様な事になれば、
 今後レギスに、ルシス王家の子を望む事も難しくなる。」
「我々は、古より伝わる伝承に背く事は出来ない。
 その子の処遇は其方に任せるが。
 神凪の使命が、ルシスの王を支える事であるならば。
 正統なルシスの血脈を繋ぐ為にも、この件は諦めて頂きたい。」

「・・・と。
 勿論、レギス様は反論を挟まれておりましたが、
 まるで取り付く島もない・・・といった様子で。」
「その「古より伝わる伝承」に、心当たりは?」
「それは私にも分かりません。
 恐らくルシス王国側の伝承ではないかと思うのですが・・・。」
 って展開から「レギスがレイヴスを実子と認められなかったのは、ルシス側の「古より伝わる伝承」とやらのせいらしい」ってトコまで焦点を運びます。
 これで「解明しなきゃならない真実が、ルシス王国側に動く」⇒「真実の解明」が核心へと一歩進むので。

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 そして唐突に現れ突然イヤな役割を押し付けられる、レギスの父ちゃん・モルスですが。
 ここの言動だけ見ると「反レイヴス派」思想に見えるけど、そうでは無くて。
 モルスは「反レイヴス派」「反ノクティス派」という問題では無く、この時点で「既に詰んでる」と分かっていた。
 分かっていたけど「古より伝わる伝承」と、それを支持する「忠実なる臣下達」を蔑ろにする事が出来なかった。
 この「既に詰んでいる」世界の終焉を少しでも先延ばしにする為に「古より伝わる伝承」と、それを支持する「忠実なる臣下達」を蔑ろにする事が出来なかった。

 なので本心ではレイヴスの事を可哀想に思っていた、と思う・・・だって初孫だもん。

 さっき書いた遣り取りは、まだレイヴスが生まれる前の話だけど。
 モルスって確かレイヴスが1歳そこそこ位には亡くなっているので、この件に関われた期間は長くても半年~1年半程度。
 病死か老衰かは分からないけど、自分の死期と言うか・・・ルシス王が早死の定めに有るのなら、モルス自身も長くは生きられない事を知っていて。
 知っていたからこそ、この王家の存亡にかかわる問題を収め。
 希望をいつかの未来に繋ぐ事が、ルシス王としての最期の務めだと自らに課した。

 どんなに自分がレギスやシルヴァ、そしてお腹の子に憎まれる事になっても。
 ルシスの未来を想えば、こういう方法を取るしか無かった。

 例えそれが束の間の・・・世界一つ分の時間稼ぎにしかならないとしても。

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