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FF15:レガリア(TYPE-F)で1000年の時を超える話《偽典 33》
- 2024/10/14 (Mon) |
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《今回の御品書き (FF15・二次創作モドキです) 》
【「古い神様」三神が犯した「間違い」とは?】
【「見方を変えれば、世界が変わる」世界?】
【六神ですら抗えなかった、世界の理】
【六神の贖罪と、炎神イフリートの救済】
《今回の御品書き (FF15・二次創作モドキです) 》
【「古い神様」三神が犯した「間違い」とは?】
【「見方を変えれば、世界が変わる」世界?】
【六神ですら抗えなかった、世界の理】
【六神の贖罪と、炎神イフリートの救済】
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前回の記事で「儀典もこれで終わりかぁ・・・」とか思って、ここまでの締めの記事を書いていたのですが。
書いていて、一つ書き忘れ・・・と言うか。
「話の時系列で言うと、今の時点では書かなくてもイイんだけど。
先行して書いとかないと、話しが上手くまとまらないな。」
ってのがあったので。
終わりかと思いきや終わらない・・・何とも締まらない話ですが、後少しお付き合い頂ければと思います。
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【「古い神様」三神が犯した「間違い」とは?】
前回も書きましたが、このイオスの世界は「皆が皆、相手の事を想うあまり。皆が皆、少しずつ間違ってしまった」&「その結果、世界が傾き続け。今やひっくり返ってしまう直前」の世界で。
ルシス王国の臣下たちや、時の王、ソムヌス、エイラにアーデンも・・・神様によって生み出されたこの世界の住人は、例外なくその世界の理の中に有り続け。
それは「神様に対する、人間達の記憶・想い出から生み出された神様(幻獣・召喚獣)」である六神たちも例外ではありません。
だって彼らは、人間達が「神様」と信じているだけであって本当の神様では無い。
神様より生み出された被造物「神様(幻獣・召喚獣)」だから。
なので炎神イフリート、氷神シヴァ、剣神バハムートの三神は、既にこの「皆が皆、相手の事を想うあまり。皆が皆、少しずつ間違ってしまった」という世界の理の中に有ります。
炎神イフリートは、幼い末弟・剣神バハムートを守る為に、人間達から悪しき文明を取り上げようとした。
氷神シヴァは、最愛の兄を世界に留め置く為、消えゆく定めの炎神イフリートをダイアモンドダストで氷漬けにし封印した。
剣神バハムートは、戻らぬ兄を待ち続ける姉の為、世界の理に背く彼女の行いを諫める事が出来なかった。
万能の神様では無い・・・人間臭い「神様」たちであるからこそ、彼らは人間同様に世界の理に縛られていたし。
寧ろ、自身の設計図が「神様に対する、人間達の記憶・想い出」という事は、自己で自身の在り方を維持する事が出来ない・・・人間達よりも不安定な存在だからこそ、神様が定める世界の理は絶対だった。
この「六神にとって、神様が定める世界の理は絶対」って部分が分かり易いのが、魔大戦のキッカケとなった事柄で(儀典 16 & 17)。
剣の神様である剣神に対する人間達のイメージが「神に仕える神聖な御子」から「戦を統べる血に塗れた鬼神」へと変質してしまった事で、剣神バハムートの神性・姿形も揺らいでしまい。
剣神バハムートが「皆を傷付ける様な・・・そんな怖い神様にはなりたくない」と嘆き。
それを見た炎神イフリートが、傍観を決め込む姉兄神達に「それでも、仕方がない事なのか?!」と詰め寄っても。
長い時代をそうやって生きてきた「古い神様」と呼ばれる三神は「それが世界の理なのだから、仕方がない」と、炎神イフリートの訴えを退けた。
それ程までに「古い神様」と呼ばれる三神・・・水神リヴァイアサン、巨神タイタン、雷神ラムウにとって「神様が定める世界の理は絶対」だった。
だとしたら。
この世界の理を重んじた「古い神様」の三神が、「皆が皆、相手の事を想うあまり。皆が皆、少しずつ間違ってしまった」という世界の理から外れてしまうのは・・・話の展開として少々都合が悪い、と言う事。
彼らは「神様(幻獣・召喚獣)」であって、神様では無いんだから。
人間達同様、その世界の理の中に収まっててもらわなければならない。
じゃあ「古い神様」たちには、どんな「間違い」を請け負ってもらうかと言うと、これ自体は儀典 18で既に書いていて。
他の「六神」達も、いつか「炎神(イフリート)」が嘗ての「炎神(イフリート)」として目覚める事を願い。
目覚めた彼にとって心地良い場所、心と体を休ませるに相応しい場所は何処かと考えた結果。
彼らは「氷神(シヴァ)」のダイアモンドダストに守られた「炎神(イフリート)」を、ラバティオ火山に運び眠らせてやった。
ここが彼らの「間違い」だった・・・と言う事になります。
確かに炎神イフリートを直接封じたのは、氷神シヴァだった。だからその罪は彼女が背負うモノなんだけど。
姉兄神である自分達や世界の理に背いてまで幼い末弟を守ろうとした炎神イフリートを、彼らは見捨てる事が出来なかった。
とても仲の良い双子神だった頃を知っているからこそ「どうしても彼を無に還したくない」と涙ながらに訴える、氷神シヴァの願いを退ける事が出来なかった。
自分達は「神様に対する、人間達の記憶・想い出(=設計図)」から生み出された存在なので、人間達に忘れられてしまえば、幻光虫で構成された肉体(=魂の器)を維持する事が出来ず消滅してしまうし。
人間達の「〇〇という神様は、こういう神様に違いない!」というイメージに背く事も出来ず、どんなに自身が拒もうとそのような「神様」へと変質してしまう。
それは彼らにとって、どうしようもない世界の理で。
それに背く事なんて出来ない許される筈が無いと、「古い神様」である彼らは誰よりもよく理解していた。
でも、そうであっても・・・彼らも炎神イフリートを失いたくなかった。
末弟を守る為なら自らの犠牲を厭わなかった、誰よりも兄弟思いだった弟を守ってやりたかった。
何も知らない人間たちの勝手で「人間を滅ぼそうとした恐ろしい神様」になんてなって欲しくなかった。
だから彼らは世界の理に背く事も承知の上で、氷神シヴァが炎神イフリートをダイアモンドダストで封印する事を許し。
永い眠りに就く事になるであろう炎神イフリートを、彼が眠るに相応しい場所・・・ラバティオ火山へと運び込み「安置」してやった。
正直、この彼らの行いが「間違い」というのは酷な話しですが・・・神様が定める世界の理は絶対なので。
事実、氷神シヴァが炎神イフリートを氷漬けにしてしまったせいで、炎神イフリートはイオスの世界が再生と終焉を繰り返しても、ずっとそのままで地上に縛り付けられる事になってしまった・・・アーデン同様、魂が解放されず還る事が出来ず生まれ直す事も出来なくなってしまった。
感覚的な例えで言えば・・・FC時代のイフリートが好きだからって理由で、その頃の規格のイフリートを、SFC~プレステ時代になってもイフリートのデータとして残し続けている。
でも、イフリートのデータを格納できる部分は、その一か所しか無い。
つまりSFC~プレステ時代になっても、イフリートはFC時代の規格のまま保存され続けていて。
ひょんな事からPS5の時代にイフリートの出番が復活しても、保存され続けていたFC規格のイフリートで通用する訳がない・・・そんな感じ。
ちょいちょい出て来るこの「世界の理」というワードですが。
神様が定める「世界の理」と言う事で、物凄い神様の自分勝手の様に伝わっているかもしれませんが、七瀬が見ている「世界の理」というのは、こういうレベルでの話です。
確かに好きだったモノが変わってしまうのは、辛いし悲しい事ではあるけど。
本当に、変わらない事が最善なのか?
世界が望むのであれば、変わるべき部分は変わるべきではないか?
それらの可能性を最初から奪ってしまう行為、それは「未来を奪う」事にならないか?
自分にとっての都合が良い形での不変を願う事・・・それは愛故のエゴでは無いか?
そういう風に捉えて頂ければ、一見美談にも思える一連の話が「神様視点の大きなイオスの世界レベルで見れば、実は間違いだった」って言っても、「まぁ、そういう意味なら・・・」って納得して頂けるんじゃないかな・・・って思ってます。
・・・ってか、伝わって欲しいと切に願ってる。
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【「見方を変えれば、世界が変わる」世界?】
と・・・ここまでは補足を交えたおさらいのようなモノで。
今回書きたかったのは、ココからの話。ただ最初に、
「話の時系列で言うと、今の時点では書かなくてもイイんだけど。
先行して書いとかないと、話しが上手くまとまらないな。」
と書いた様に時系列で言うと、今回の「イオスの世界(子要素)」では辿り着けない部分になります。
これは以前、アーデンとソムヌスの再会シーンを書いた時と同じ。
アーデンとソムヌスの再会は【エピソード・アーデン】を完遂した世界でないと辿り着けないので、本当なら【エピソード・アーデン】の途中で終わっている今回の「イオスの世界(子要素)」ではそこまで辿り着けない。
でも、幾つか先の【エピソード・アーデン】を完遂した世界でなら・・・という未来の「イオスの世界(子要素)」を想定した話でした。
そしてココからの話も、今回の「イオスの世界(子要素)」ではそこまで辿り着けない、未来の「イオスの世界(子要素)」を想定した話になります。
だから本当は別に今、書く必要は無い。
だって今回の「イオスの世界(子要素)」ではないんだから。
でも六神も「間違い」を犯していたって話をした以上、彼らがその事に対してどう思っていたのか?
そこを書いておかないと、六神だけ責任逃れ・・・じゃないけど。
炎神イフリートが世界の理から外れてしまった原因の何割かは自分たちにあるのに、それに対して何のアクションも起こしていなかったってなると、本当に「六神=自分本位な神様たち」になってしまうので。
今回の「イオスの世界(子要素)」ではない、未来の「イオスの世界(子要素)」での彼らの行動から、彼らの炎神イフリートへの想いを拾い上げて行こうと思います。
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まず今回の二次創作の大前提として「六神=仲の良い兄弟姉妹神たち」だった。
・・・んだけど、未来の「イオスの世界(子要素)」ではその事を忘れられてしまったせいで、「仲の良い兄弟姉妹神たちなら、そんな事はしないだろう&大切に思い合っていたに違いない」と言った思考ベクトル&ストッパーを失ってしまい。
その結果、本当の「六神=仲の良い兄弟姉妹神たち」という姿が見えてこない世界になってしまっている。
なので最初っから「未来の六神=人間たちのイメージで歪められてしまっただけ」で「原初の六神=本当は仲の良い兄弟姉妹神たち」だった・・・という見方がデフォルトになります。
で、今回の二次創作の六神たちは「原初の六神=本当は仲の良い兄弟姉妹神たち」のイメージなので。
そもそもの話として、六神たちが炎神イフリート&アーデンに対して敵対する事は無い・・・という事。
「いや、【FF15】でメッチャ敵対してたやん?」
って感じかもしれませんが。
それは世界がそう望んだ結果として、そう見えている世界であって。
本当はそういう意味では無かった・・・と見るのが、今回の二次創作での基本。
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【六神ですら抗えなかった、世界の理】
例えば【FF15】無印とロイヤルエディションで「王都決戦」のイベントが若干違うようですが、あれは実は世界が一つ進んでいる・・・という解釈で。
無印の時は、炎神イフリート戦時に剣神バハムートと氷神シヴァ召喚⇒戦闘後の台詞が「聖石に選ばれし王よ 世界に光を―」「何か言ってる?」「光を取り戻せってさ」だった事から。
この時点では、シヴァの台詞が「聖石に選ばれし王よ 世界に光を―」=「二神は世界に光を齎す為に、ノクティスに力を貸した」という解釈になる。
つまり人間の力では倒す事が出来ない炎神イフリートに、氷神シヴァ自ら引導を渡すのも。
剣神バハムートが半強制的に介入してくるのも。
この二神は「世界に光を齎す為」に動いており。
炎神イフリートがその妨げとなっているから、彼を倒す為にノクティスの手助けをした・・・という捉え方。
じゃあロイヤルエディションの時はどうかと言うと。
炎神イフリート戦中の台詞が「炎の神よ」「その身はすでに死を迎えたはず」「目覚めてはならぬ」「再び我が手でー」。
そして戦闘後の台詞が「もう いいのよ」「眠って安らかに」「ノクティス」「我らはあなたと共にー」「約束は 必ず守る」だった事を考えると。
事実として「二神は世界に光を齎す為に、ノクティスに力を貸した」⇒「その障害となる炎神イフリートを倒す手助けをした」事には変わらないんだけど。
無印と比較すると、この二神は「世界に光を齎す為」よりも「炎神イフリートを救う為」に現れた・・・っていう風に見えないかな?
そこから逆向きに考えて行くと、アーデンが張った魔法障壁を六神たちが打ち破ってくれるのも、世界の為であり、炎神イフリートを救う為だった・・・みたいな感じ。
これはアーデンが張った魔法障壁なので、若干の自作自演っぽさが拭えないんだけど。
六神たちは、世界の理に背いて炎神イフリートをダイアモンドダストで封印してしまった事を、後になって後悔していた。
何故かと言うと、それが原因で彼の魂は地上に囚われ続け、原初の海に還る事も、生まれ直す事も出来なくなってしまった。
彼は何度世界が再生と終焉を繰り返しても、原初の炎神イフリートで居続けなければならない・・・不変の存在である事を強いる事になってしまったから。
でもそれは、最初から分かっていた事ではあった。
「いつかどこかの世界では、再び仲の良い兄弟姉妹神として。」
そう願っての事だったけど、そのような目覚めに相応しい世界は一向にやって来ない。
それならば・・・彼には永遠の眠りに就いていてもらうしかない。
だって世界は再生と終焉を繰り返す度に傾き続け、今の「イオスの世界(子要素)」の炎神イフリートは「人間を滅ぼそうとした恐ろしい神様」とされてしまった。
例え今、炎神イフリートが目覚めたとしても・・・世界から取り残されて来た彼は、この世界に適応する事は出来ない。きっと彼は現実に絶望し狂ってしまう。
それを食い止める為には、彼の永遠の眠りを守り続けなければならず。
自分達が彼の時間を止めてしまったせいで、彼の未来を奪ってしまったのだ・・・と。
その事実に考え至った六神たちは、世界の理に背いた事を・・・自分達が犯した「間違い」を悔い続けていた。
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そんな世界を繰り返して、幾星霜。
炎神イフリートは、何もかもが変わってしまったイオスの世界で目覚めてしまった。
でも眠りに就いていた彼は何も知らない。
自分が「人間を滅ぼそうとした恐ろしい神様」とされてしまっている事も。
彼が興した古来ソルハイム王国が、既に滅亡している事も。
新生ソルハイム王国として建国される筈だった国がルシス王国となり、今では剣神バハムートが主神として国を守っている事も。
だからもうルシス王国となったこの国に、彼の居場所は無い・・・玉座の間に据えられた、嘗てのソルハイム王国の玉座に座る資格が無い事も。
炎神イフリートだけではなく、他の六神たちも人間達に「傲慢な神」と見做され。
自分達が「仲の良い兄弟姉妹神」だった事も、忘れられてしまっている。
この世界で漸く再会を果たせても、彼を「仲の良い兄弟姉妹神」として迎え入れてやる事は出来ない・・・そんな残酷な現実を。
だからこそ彼らは、炎神イフリートに今度こそ安らかな眠り・・・本当の死を与える事で、世界の理の中に戻してやろうと考えた。
勿論、炎神イフリートには悪い事をしたと思っている。
だってこんな事になってしまったのは自分達のせいで・・・彼が永遠の眠りを望んだ訳では無かったのだから。勝手な話しにも程がある。
それでも、そうだとしても・・・「神様」である炎神イフリートを、人間には殺す事は出来ない。
彼の魂を解放する為に、彼に安らかな眠りを・・・本当の死を与える事が出来るのが自分達しか居ないのなら。
きっと未来の「イオスの世界(子要素)」では、世界が望む炎神イフリートとして生まれ直す事が出来るだろう。
その炎神イフリートが、自分達が想い望む彼では無かったとしても。
それが世界が望む彼なのなら、きっとそれが正しい彼の在り方なのだと。
自分達が送ってやる事が、彼の救いになるのだと信じて・・・彼らは炎神イフリートが待つインソムニアに集った。
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【六神の贖罪と、炎神イフリートの救済】
ここまで書いたら、下手な文章をダラダラ読まされるよりも。YouTubeに上がってる動画で「魔法障壁破壊~炎神イフリート戦」までを見てもらった方が、話しは早いと思います。
要するに【FF15】では、ルナフレーナの求めに応じて六神が集った事になっているけど。それは「あの六神が手助けしてくれた」って事実があって、その理由を「ルーナが取り持ってくれたからだろう」って「世界が望んだ」からそうなってしまっているだけで。
本当は六神達は「眠りから目覚めた炎神イフリートに会う為にやって来た&魔法障壁を破壊した」+「その理由は、今度こそ炎神イフリートに本当の死を与え、世界の理の中に戻してやる為」・・・と言うのが、今回の二次創作の見方です。
だからまぁ・・・六神たちも辛いと思います。
だって魂を解放する為とは言え、漸く目覚めた弟に今度は「安らかな眠り」・・・つまり本当の死を与え、送り出してやらなきゃならないんだから。
でもやっぱり一番可哀想なのは、炎神イフリートで。
永い眠りに就いていた彼は、今の現状を何も知らない・・・バージョンアップされていない初期版みたいな状況なので。
同じ「炎神の魂」を持つアーデンに連れられて、ルシス王国インソムニアに帰還。
玉座の間に、自分が座っていたソルハイム王国の玉座が据えられていたので、当たり前に「自分の玉座=自分の国」と思いつつ。
何か外が騒がしいなぁ・・・って見てみれば、姉ちゃん&兄ちゃん×2に魔法障壁が破壊されてて。
アーデンが客が来たとか言うから、王として謁見を許可してやったら戦闘開始。
何だこの無礼やヤツらは?・・・とか思いつつ相手にしてたら、可愛かった弟が訳の分からん姿で剣を向けて来て。
何で、どうして?そんな困惑しかない中、何とか剣の雨を掻い潜るも。
自分の知らないチェラムの人間に、彼にとっての「真実の角」を叩き折られてしまい。
それでもこの国を守る主神として、王に剣を向ける人間達の相手をしていたら。
そこには愛しい妹、氷神シヴァの姿が。
でも彼女は「炎の神よ」「その身はすでに死を迎えたはず」「目覚めてはならぬ」「再び我が手でー」と告げ。
久し振りの再会に駆け寄ろうとした、必死に手を伸ばした炎神イフリートに対し、炎神イフリートを「安らかな眠り」に誘う、死の口づけを送った。
つまり、彼は何でこんな事になっているのか?
何故、自分を慕ってくれた弟が自分に剣を向けるのか?
何故、自分を愛してくれた妹が自分を殺したのか?
何も分からない、何も教えて貰えないまま・・・ある意味「彼は彼」のまま。
愛した妹弟によって、今度こそ本当の死を与えられた・・・という事になります。
そりゃ、泣きたくもなると思うよ。
炎神イフリートの目元に滲む、霧みたいなの。
実はアレ、涙だったのかもしれないと思って見ると本当に泣ける。
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という訳で、ここまでが今回の二次創作の「イオスの世界(子要素)」では辿り着けないんだけど。
幾つか先の「イオスの世界(子要素)」でなら辿り着けるかもしれない物語となります。
因みに【エピソード・アーデン】を完遂後の「イオスの世界(子要素)」なら、また世界が進んでいるって事なので、もう少し違う内容になるかとは思いますが・・・多分こっちの話の方が、イメージが伝わりやすいかなって。
氷神シヴァや剣神バハムートだけでなく、「古い神様」たちも自分達の犯した「間違い」を悔い続けていて。
炎神イフリートの為に、何とか彼が救われる方法を探し求めていた。
どうしてやるのが真に彼の為なのかと、思い悩み続けていた。
人間達が「仲の良い兄弟姉妹神」と見てくれなくなったせいで、今の自分たちは「仲の良い兄弟姉妹神」として存在する事は出来なくなってしまったけど。
本当の本当に、彼らは炎神イフリートを愛していた・・・それだけは失いたくない「真実」だった。
最終振り返ってみれば・・・今回の二次創作の中で、この「六神たちの物語」って結構ウェイトが重くなってたんですが。
書き始めた頃、六神に関しては「ルナフレーナ不在なら、六神要らなくない?」というトコから始まって。
でもアーデンに「オレ 神話に詳しくてね」って言わせたいが為に採用した・・・って経緯があったので(旧約 8)。
最初「要らなくない?」ってトコから始まった六神が、最終ここまで物語の方向性を担う事になるなんて分からないモンだなぁ・・・って思うと。
話の内容云々ではなく、人間の頭の中身ってドコとドコが繋がるか分からなくって面白いな・・・って思いました。
そういう意味でも、六神絡みの設定&話はお気に入りだったりするので。
最終ちゃんと「六神たちは本当は仲の良い兄弟姉妹神で。本当の本当に炎神イフリートの事を愛してたんだよ!」って部分が書けて良かったです。
前回の記事で「儀典もこれで終わりかぁ・・・」とか思って、ここまでの締めの記事を書いていたのですが。
書いていて、一つ書き忘れ・・・と言うか。
「話の時系列で言うと、今の時点では書かなくてもイイんだけど。
先行して書いとかないと、話しが上手くまとまらないな。」
ってのがあったので。
終わりかと思いきや終わらない・・・何とも締まらない話ですが、後少しお付き合い頂ければと思います。
■□■□■□■□■□■□■□■□
【「古い神様」三神が犯した「間違い」とは?】
前回も書きましたが、このイオスの世界は「皆が皆、相手の事を想うあまり。皆が皆、少しずつ間違ってしまった」&「その結果、世界が傾き続け。今やひっくり返ってしまう直前」の世界で。
ルシス王国の臣下たちや、時の王、ソムヌス、エイラにアーデンも・・・神様によって生み出されたこの世界の住人は、例外なくその世界の理の中に有り続け。
それは「神様に対する、人間達の記憶・想い出から生み出された神様(幻獣・召喚獣)」である六神たちも例外ではありません。
だって彼らは、人間達が「神様」と信じているだけであって本当の神様では無い。
神様より生み出された被造物「神様(幻獣・召喚獣)」だから。
なので炎神イフリート、氷神シヴァ、剣神バハムートの三神は、既にこの「皆が皆、相手の事を想うあまり。皆が皆、少しずつ間違ってしまった」という世界の理の中に有ります。
炎神イフリートは、幼い末弟・剣神バハムートを守る為に、人間達から悪しき文明を取り上げようとした。
氷神シヴァは、最愛の兄を世界に留め置く為、消えゆく定めの炎神イフリートをダイアモンドダストで氷漬けにし封印した。
剣神バハムートは、戻らぬ兄を待ち続ける姉の為、世界の理に背く彼女の行いを諫める事が出来なかった。
万能の神様では無い・・・人間臭い「神様」たちであるからこそ、彼らは人間同様に世界の理に縛られていたし。
寧ろ、自身の設計図が「神様に対する、人間達の記憶・想い出」という事は、自己で自身の在り方を維持する事が出来ない・・・人間達よりも不安定な存在だからこそ、神様が定める世界の理は絶対だった。
この「六神にとって、神様が定める世界の理は絶対」って部分が分かり易いのが、魔大戦のキッカケとなった事柄で(儀典 16 & 17)。
剣の神様である剣神に対する人間達のイメージが「神に仕える神聖な御子」から「戦を統べる血に塗れた鬼神」へと変質してしまった事で、剣神バハムートの神性・姿形も揺らいでしまい。
剣神バハムートが「皆を傷付ける様な・・・そんな怖い神様にはなりたくない」と嘆き。
それを見た炎神イフリートが、傍観を決め込む姉兄神達に「それでも、仕方がない事なのか?!」と詰め寄っても。
長い時代をそうやって生きてきた「古い神様」と呼ばれる三神は「それが世界の理なのだから、仕方がない」と、炎神イフリートの訴えを退けた。
それ程までに「古い神様」と呼ばれる三神・・・水神リヴァイアサン、巨神タイタン、雷神ラムウにとって「神様が定める世界の理は絶対」だった。
だとしたら。
この世界の理を重んじた「古い神様」の三神が、「皆が皆、相手の事を想うあまり。皆が皆、少しずつ間違ってしまった」という世界の理から外れてしまうのは・・・話の展開として少々都合が悪い、と言う事。
彼らは「神様(幻獣・召喚獣)」であって、神様では無いんだから。
人間達同様、その世界の理の中に収まっててもらわなければならない。
じゃあ「古い神様」たちには、どんな「間違い」を請け負ってもらうかと言うと、これ自体は儀典 18で既に書いていて。
他の「六神」達も、いつか「炎神(イフリート)」が嘗ての「炎神(イフリート)」として目覚める事を願い。
目覚めた彼にとって心地良い場所、心と体を休ませるに相応しい場所は何処かと考えた結果。
彼らは「氷神(シヴァ)」のダイアモンドダストに守られた「炎神(イフリート)」を、ラバティオ火山に運び眠らせてやった。
ここが彼らの「間違い」だった・・・と言う事になります。
確かに炎神イフリートを直接封じたのは、氷神シヴァだった。だからその罪は彼女が背負うモノなんだけど。
姉兄神である自分達や世界の理に背いてまで幼い末弟を守ろうとした炎神イフリートを、彼らは見捨てる事が出来なかった。
とても仲の良い双子神だった頃を知っているからこそ「どうしても彼を無に還したくない」と涙ながらに訴える、氷神シヴァの願いを退ける事が出来なかった。
自分達は「神様に対する、人間達の記憶・想い出(=設計図)」から生み出された存在なので、人間達に忘れられてしまえば、幻光虫で構成された肉体(=魂の器)を維持する事が出来ず消滅してしまうし。
人間達の「〇〇という神様は、こういう神様に違いない!」というイメージに背く事も出来ず、どんなに自身が拒もうとそのような「神様」へと変質してしまう。
それは彼らにとって、どうしようもない世界の理で。
それに背く事なんて出来ない許される筈が無いと、「古い神様」である彼らは誰よりもよく理解していた。
でも、そうであっても・・・彼らも炎神イフリートを失いたくなかった。
末弟を守る為なら自らの犠牲を厭わなかった、誰よりも兄弟思いだった弟を守ってやりたかった。
何も知らない人間たちの勝手で「人間を滅ぼそうとした恐ろしい神様」になんてなって欲しくなかった。
だから彼らは世界の理に背く事も承知の上で、氷神シヴァが炎神イフリートをダイアモンドダストで封印する事を許し。
永い眠りに就く事になるであろう炎神イフリートを、彼が眠るに相応しい場所・・・ラバティオ火山へと運び込み「安置」してやった。
正直、この彼らの行いが「間違い」というのは酷な話しですが・・・神様が定める世界の理は絶対なので。
事実、氷神シヴァが炎神イフリートを氷漬けにしてしまったせいで、炎神イフリートはイオスの世界が再生と終焉を繰り返しても、ずっとそのままで地上に縛り付けられる事になってしまった・・・アーデン同様、魂が解放されず還る事が出来ず生まれ直す事も出来なくなってしまった。
感覚的な例えで言えば・・・FC時代のイフリートが好きだからって理由で、その頃の規格のイフリートを、SFC~プレステ時代になってもイフリートのデータとして残し続けている。
でも、イフリートのデータを格納できる部分は、その一か所しか無い。
つまりSFC~プレステ時代になっても、イフリートはFC時代の規格のまま保存され続けていて。
ひょんな事からPS5の時代にイフリートの出番が復活しても、保存され続けていたFC規格のイフリートで通用する訳がない・・・そんな感じ。
ちょいちょい出て来るこの「世界の理」というワードですが。
神様が定める「世界の理」と言う事で、物凄い神様の自分勝手の様に伝わっているかもしれませんが、七瀬が見ている「世界の理」というのは、こういうレベルでの話です。
確かに好きだったモノが変わってしまうのは、辛いし悲しい事ではあるけど。
本当に、変わらない事が最善なのか?
世界が望むのであれば、変わるべき部分は変わるべきではないか?
それらの可能性を最初から奪ってしまう行為、それは「未来を奪う」事にならないか?
自分にとっての都合が良い形での不変を願う事・・・それは愛故のエゴでは無いか?
そういう風に捉えて頂ければ、一見美談にも思える一連の話が「神様視点の大きなイオスの世界レベルで見れば、実は間違いだった」って言っても、「まぁ、そういう意味なら・・・」って納得して頂けるんじゃないかな・・・って思ってます。
・・・ってか、伝わって欲しいと切に願ってる。
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【「見方を変えれば、世界が変わる」世界?】
と・・・ここまでは補足を交えたおさらいのようなモノで。
今回書きたかったのは、ココからの話。ただ最初に、
「話の時系列で言うと、今の時点では書かなくてもイイんだけど。
先行して書いとかないと、話しが上手くまとまらないな。」
と書いた様に時系列で言うと、今回の「イオスの世界(子要素)」では辿り着けない部分になります。
これは以前、アーデンとソムヌスの再会シーンを書いた時と同じ。
アーデンとソムヌスの再会は【エピソード・アーデン】を完遂した世界でないと辿り着けないので、本当なら【エピソード・アーデン】の途中で終わっている今回の「イオスの世界(子要素)」ではそこまで辿り着けない。
でも、幾つか先の【エピソード・アーデン】を完遂した世界でなら・・・という未来の「イオスの世界(子要素)」を想定した話でした。
そしてココからの話も、今回の「イオスの世界(子要素)」ではそこまで辿り着けない、未来の「イオスの世界(子要素)」を想定した話になります。
だから本当は別に今、書く必要は無い。
だって今回の「イオスの世界(子要素)」ではないんだから。
でも六神も「間違い」を犯していたって話をした以上、彼らがその事に対してどう思っていたのか?
そこを書いておかないと、六神だけ責任逃れ・・・じゃないけど。
炎神イフリートが世界の理から外れてしまった原因の何割かは自分たちにあるのに、それに対して何のアクションも起こしていなかったってなると、本当に「六神=自分本位な神様たち」になってしまうので。
今回の「イオスの世界(子要素)」ではない、未来の「イオスの世界(子要素)」での彼らの行動から、彼らの炎神イフリートへの想いを拾い上げて行こうと思います。
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まず今回の二次創作の大前提として「六神=仲の良い兄弟姉妹神たち」だった。
・・・んだけど、未来の「イオスの世界(子要素)」ではその事を忘れられてしまったせいで、「仲の良い兄弟姉妹神たちなら、そんな事はしないだろう&大切に思い合っていたに違いない」と言った思考ベクトル&ストッパーを失ってしまい。
その結果、本当の「六神=仲の良い兄弟姉妹神たち」という姿が見えてこない世界になってしまっている。
なので最初っから「未来の六神=人間たちのイメージで歪められてしまっただけ」で「原初の六神=本当は仲の良い兄弟姉妹神たち」だった・・・という見方がデフォルトになります。
で、今回の二次創作の六神たちは「原初の六神=本当は仲の良い兄弟姉妹神たち」のイメージなので。
そもそもの話として、六神たちが炎神イフリート&アーデンに対して敵対する事は無い・・・という事。
「いや、【FF15】でメッチャ敵対してたやん?」
って感じかもしれませんが。
それは世界がそう望んだ結果として、そう見えている世界であって。
本当はそういう意味では無かった・・・と見るのが、今回の二次創作での基本。
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【六神ですら抗えなかった、世界の理】
例えば【FF15】無印とロイヤルエディションで「王都決戦」のイベントが若干違うようですが、あれは実は世界が一つ進んでいる・・・という解釈で。
無印の時は、炎神イフリート戦時に剣神バハムートと氷神シヴァ召喚⇒戦闘後の台詞が「聖石に選ばれし王よ 世界に光を―」「何か言ってる?」「光を取り戻せってさ」だった事から。
この時点では、シヴァの台詞が「聖石に選ばれし王よ 世界に光を―」=「二神は世界に光を齎す為に、ノクティスに力を貸した」という解釈になる。
つまり人間の力では倒す事が出来ない炎神イフリートに、氷神シヴァ自ら引導を渡すのも。
剣神バハムートが半強制的に介入してくるのも。
この二神は「世界に光を齎す為」に動いており。
炎神イフリートがその妨げとなっているから、彼を倒す為にノクティスの手助けをした・・・という捉え方。
じゃあロイヤルエディションの時はどうかと言うと。
炎神イフリート戦中の台詞が「炎の神よ」「その身はすでに死を迎えたはず」「目覚めてはならぬ」「再び我が手でー」。
そして戦闘後の台詞が「もう いいのよ」「眠って安らかに」「ノクティス」「我らはあなたと共にー」「約束は 必ず守る」だった事を考えると。
事実として「二神は世界に光を齎す為に、ノクティスに力を貸した」⇒「その障害となる炎神イフリートを倒す手助けをした」事には変わらないんだけど。
無印と比較すると、この二神は「世界に光を齎す為」よりも「炎神イフリートを救う為」に現れた・・・っていう風に見えないかな?
そこから逆向きに考えて行くと、アーデンが張った魔法障壁を六神たちが打ち破ってくれるのも、世界の為であり、炎神イフリートを救う為だった・・・みたいな感じ。
これはアーデンが張った魔法障壁なので、若干の自作自演っぽさが拭えないんだけど。
六神たちは、世界の理に背いて炎神イフリートをダイアモンドダストで封印してしまった事を、後になって後悔していた。
何故かと言うと、それが原因で彼の魂は地上に囚われ続け、原初の海に還る事も、生まれ直す事も出来なくなってしまった。
彼は何度世界が再生と終焉を繰り返しても、原初の炎神イフリートで居続けなければならない・・・不変の存在である事を強いる事になってしまったから。
でもそれは、最初から分かっていた事ではあった。
「いつかどこかの世界では、再び仲の良い兄弟姉妹神として。」
そう願っての事だったけど、そのような目覚めに相応しい世界は一向にやって来ない。
それならば・・・彼には永遠の眠りに就いていてもらうしかない。
だって世界は再生と終焉を繰り返す度に傾き続け、今の「イオスの世界(子要素)」の炎神イフリートは「人間を滅ぼそうとした恐ろしい神様」とされてしまった。
例え今、炎神イフリートが目覚めたとしても・・・世界から取り残されて来た彼は、この世界に適応する事は出来ない。きっと彼は現実に絶望し狂ってしまう。
それを食い止める為には、彼の永遠の眠りを守り続けなければならず。
自分達が彼の時間を止めてしまったせいで、彼の未来を奪ってしまったのだ・・・と。
その事実に考え至った六神たちは、世界の理に背いた事を・・・自分達が犯した「間違い」を悔い続けていた。
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そんな世界を繰り返して、幾星霜。
炎神イフリートは、何もかもが変わってしまったイオスの世界で目覚めてしまった。
でも眠りに就いていた彼は何も知らない。
自分が「人間を滅ぼそうとした恐ろしい神様」とされてしまっている事も。
彼が興した古来ソルハイム王国が、既に滅亡している事も。
新生ソルハイム王国として建国される筈だった国がルシス王国となり、今では剣神バハムートが主神として国を守っている事も。
だからもうルシス王国となったこの国に、彼の居場所は無い・・・玉座の間に据えられた、嘗てのソルハイム王国の玉座に座る資格が無い事も。
炎神イフリートだけではなく、他の六神たちも人間達に「傲慢な神」と見做され。
自分達が「仲の良い兄弟姉妹神」だった事も、忘れられてしまっている。
この世界で漸く再会を果たせても、彼を「仲の良い兄弟姉妹神」として迎え入れてやる事は出来ない・・・そんな残酷な現実を。
だからこそ彼らは、炎神イフリートに今度こそ安らかな眠り・・・本当の死を与える事で、世界の理の中に戻してやろうと考えた。
勿論、炎神イフリートには悪い事をしたと思っている。
だってこんな事になってしまったのは自分達のせいで・・・彼が永遠の眠りを望んだ訳では無かったのだから。勝手な話しにも程がある。
それでも、そうだとしても・・・「神様」である炎神イフリートを、人間には殺す事は出来ない。
彼の魂を解放する為に、彼に安らかな眠りを・・・本当の死を与える事が出来るのが自分達しか居ないのなら。
きっと未来の「イオスの世界(子要素)」では、世界が望む炎神イフリートとして生まれ直す事が出来るだろう。
その炎神イフリートが、自分達が想い望む彼では無かったとしても。
それが世界が望む彼なのなら、きっとそれが正しい彼の在り方なのだと。
自分達が送ってやる事が、彼の救いになるのだと信じて・・・彼らは炎神イフリートが待つインソムニアに集った。
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【六神の贖罪と、炎神イフリートの救済】
ここまで書いたら、下手な文章をダラダラ読まされるよりも。YouTubeに上がってる動画で「魔法障壁破壊~炎神イフリート戦」までを見てもらった方が、話しは早いと思います。
要するに【FF15】では、ルナフレーナの求めに応じて六神が集った事になっているけど。それは「あの六神が手助けしてくれた」って事実があって、その理由を「ルーナが取り持ってくれたからだろう」って「世界が望んだ」からそうなってしまっているだけで。
本当は六神達は「眠りから目覚めた炎神イフリートに会う為にやって来た&魔法障壁を破壊した」+「その理由は、今度こそ炎神イフリートに本当の死を与え、世界の理の中に戻してやる為」・・・と言うのが、今回の二次創作の見方です。
だからまぁ・・・六神たちも辛いと思います。
だって魂を解放する為とは言え、漸く目覚めた弟に今度は「安らかな眠り」・・・つまり本当の死を与え、送り出してやらなきゃならないんだから。
でもやっぱり一番可哀想なのは、炎神イフリートで。
永い眠りに就いていた彼は、今の現状を何も知らない・・・バージョンアップされていない初期版みたいな状況なので。
同じ「炎神の魂」を持つアーデンに連れられて、ルシス王国インソムニアに帰還。
玉座の間に、自分が座っていたソルハイム王国の玉座が据えられていたので、当たり前に「自分の玉座=自分の国」と思いつつ。
何か外が騒がしいなぁ・・・って見てみれば、姉ちゃん&兄ちゃん×2に魔法障壁が破壊されてて。
アーデンが客が来たとか言うから、王として謁見を許可してやったら戦闘開始。
何だこの無礼やヤツらは?・・・とか思いつつ相手にしてたら、可愛かった弟が訳の分からん姿で剣を向けて来て。
何で、どうして?そんな困惑しかない中、何とか剣の雨を掻い潜るも。
自分の知らないチェラムの人間に、彼にとっての「真実の角」を叩き折られてしまい。
それでもこの国を守る主神として、王に剣を向ける人間達の相手をしていたら。
そこには愛しい妹、氷神シヴァの姿が。
でも彼女は「炎の神よ」「その身はすでに死を迎えたはず」「目覚めてはならぬ」「再び我が手でー」と告げ。
久し振りの再会に駆け寄ろうとした、必死に手を伸ばした炎神イフリートに対し、炎神イフリートを「安らかな眠り」に誘う、死の口づけを送った。
つまり、彼は何でこんな事になっているのか?
何故、自分を慕ってくれた弟が自分に剣を向けるのか?
何故、自分を愛してくれた妹が自分を殺したのか?
何も分からない、何も教えて貰えないまま・・・ある意味「彼は彼」のまま。
愛した妹弟によって、今度こそ本当の死を与えられた・・・という事になります。
そりゃ、泣きたくもなると思うよ。
炎神イフリートの目元に滲む、霧みたいなの。
実はアレ、涙だったのかもしれないと思って見ると本当に泣ける。
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という訳で、ここまでが今回の二次創作の「イオスの世界(子要素)」では辿り着けないんだけど。
幾つか先の「イオスの世界(子要素)」でなら辿り着けるかもしれない物語となります。
因みに【エピソード・アーデン】を完遂後の「イオスの世界(子要素)」なら、また世界が進んでいるって事なので、もう少し違う内容になるかとは思いますが・・・多分こっちの話の方が、イメージが伝わりやすいかなって。
氷神シヴァや剣神バハムートだけでなく、「古い神様」たちも自分達の犯した「間違い」を悔い続けていて。
炎神イフリートの為に、何とか彼が救われる方法を探し求めていた。
どうしてやるのが真に彼の為なのかと、思い悩み続けていた。
人間達が「仲の良い兄弟姉妹神」と見てくれなくなったせいで、今の自分たちは「仲の良い兄弟姉妹神」として存在する事は出来なくなってしまったけど。
本当の本当に、彼らは炎神イフリートを愛していた・・・それだけは失いたくない「真実」だった。
最終振り返ってみれば・・・今回の二次創作の中で、この「六神たちの物語」って結構ウェイトが重くなってたんですが。
書き始めた頃、六神に関しては「ルナフレーナ不在なら、六神要らなくない?」というトコから始まって。
でもアーデンに「オレ 神話に詳しくてね」って言わせたいが為に採用した・・・って経緯があったので(旧約 8)。
最初「要らなくない?」ってトコから始まった六神が、最終ここまで物語の方向性を担う事になるなんて分からないモンだなぁ・・・って思うと。
話の内容云々ではなく、人間の頭の中身ってドコとドコが繋がるか分からなくって面白いな・・・って思いました。
そういう意味でも、六神絡みの設定&話はお気に入りだったりするので。
最終ちゃんと「六神たちは本当は仲の良い兄弟姉妹神で。本当の本当に炎神イフリートの事を愛してたんだよ!」って部分が書けて良かったです。
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