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FF15:レガリア(TYPE-F)で1000年の時を超える話《偽典 29》
- 2024/09/16 (Mon) |
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《今回の御品書き (FF15・二次創作モドキです) 》
【「真実の探求者」の足取りを追う(第一段階)】
【「真実の探求者」の足取りを追う(第二段階)】
【「真実の探求者」の足取りを追う(第三段階)】
【混沌とした「想い出・記憶」を抱えて】
【ヴァーサタイルの「200と4日」】
【「神様」の視点で見た、イオスの世界の真相】
【迷う貴方を導く為、私はこの手を差し伸べる】
《今回の御品書き (FF15・二次創作モドキです) 》
【「真実の探求者」の足取りを追う(第一段階)】
【「真実の探求者」の足取りを追う(第二段階)】
【「真実の探求者」の足取りを追う(第三段階)】
【混沌とした「想い出・記憶」を抱えて】
【ヴァーサタイルの「200と4日」】
【「神様」の視点で見た、イオスの世界の真相】
【迷う貴方を導く為、私はこの手を差し伸べる】
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イオスの世界の大枠と、アーデンの「想い出・記憶」の継承を押さえたトコで、やっと本題に入れる段階まで来ました。お疲れさまです。
結論から言えば、今回の二次創作のアーデンの目的は「イオスの世界の再生と終焉を繰り返しているソムヌスに会って話をする事」です。
そしてこの目的は、今回の「イオスの世界(子要素)」では、未達に終わっています。
これに関しては、ちゃんと【FF15】&【エピソード・アーデン】をプレイしておられる方ほど「え?何で?」って感じだと思いますので、順を追って説明。
まず大前提として、アーデンの正体は「アーデン・ルシス・チェラム」です。
でも彼は、氷神シヴァのダイアモンドダストで氷漬け(=封印)されているので、何度イオスの世界がリメイクされても封印されたまま・・・この状態はアーデンが彼の封印を解き、その「想い出・記憶」を継承する「イオスの世界(子要素)」まで続きます。
じゃあ、今のアーデンが何者かと言うと、他者の「アーデン・ルシス・チェラム」の「想い出・記憶」から生まれた「魂」が寄生している「アーデン・イズニア」です。
彼は元々は別人だったんだけど、「アーデン・ルシス・チェラム」に存在が似ていたばっかりに、イオスの世界が再生するタイミングで、彼の不安定な「魂」と混じり合ってしまった・・・だから「アーデン・イズニア(Ardyn is near)」さん。
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【「真実の探求者」の足取りを追う(第一段階)】
唐突ですが・・・第一段階は、アーデンが「アーデン・ルシス・チェラム」を発見し、彼の「想い出・記憶」を継承する前になります。
なので「アーデン・ルシス・チェラム」の「魂」なんて、前世の記憶くらい無意識&潜在的な「想い出・記憶」でしかありません。
だから初めの頃のアーデンは、世界の真相からかなり遠いトコに居た。
だって「アーデン・ルシス・チェラム」を発見し、彼の「想い出・記憶」を継承する前・・・と言う事は、今の「アーデン・ルシス・チェラム」の「魂」は、本人の「想い出・記憶」ではなく。他者の「想い出・記憶」から生まれた、不安定な「魂」でしかないから。
でも何十回と繰り返すウチに、少しずつ世界の真相に近付いて行った。
この両者はソックリさんだからこそ混じり合っている関係なので。
その都度、別の「アーデン・イズニア」として生まれても、基本的な思想・行動原理が似ている&「魂の引力」に引かれる=自分のウチにある「アーデン・ルシス・チェラム」の影響を受けない・・・という事は無く。
今回の二次創作のアーデンが考古学者として「創世記絵画から消されてしまった神様」を追い求めた様に、大なり小なり「アーデン・ルシス・チェラム」若しくは「炎神イフリート」に引き寄せられる。
そうして「アーデン・イズニア」が得た「想い出・記憶」を取り込み。
次の世界の「アーデン・イズニア」に引き継いでいく事で、それらの膨大な量の「想い出・記憶」を頼りに、世界の真相へと繋がる道を探し続けた。
とは言っても「アーデン・イズニア」経由で得た「想い出・記憶」が全て正解・・・世界の真相へと繋がる「想い出・記憶」かと言うと、そうではない。
だって「アーデン・イズニア」本人の「想い出・記憶」も、混じっているし。
そもそも、この「イオスの世界(子要素)」は「ソムヌスが見ている夢」・・・つまり「創造主ですら、思い通りにならない世界」なので、他者の「想い出・記憶」の影響を受けてしまう事もあるから。
そんな真偽もアヤシイ膨大な量の「想い出・記憶」を精査するのは、並大抵の事では無く。
アーデン自身、何がそうさせるのかも分からないまま・・・常に「足りない何か」を探し求めていた。
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【「真実の探求者」の足取りを追う(第二段階)】
で、次・・・第二段階(前)は、アーデンが「アーデン・ルシス・チェラム」を発見し、彼の「想い出・記憶」を継承した後になります。
やっと「アーデン・ルシス・チェラム」の「魂」を込んだ=彼自身の「想い出・記憶」を取り込んだ状態まで辿り着いたんだけど。
人間「頭の中に有っても、思い出せないと理解出来ない」のと同じで。
取り込んだからといって「アーデン・ルシス・チェラム」としての「想い出・記憶」全てを、思い出した訳ではなく。
【エピソード・アーデン】のアーデンが「幻が見せる真実」をキッカケに過去の出来事を思い出したのと同じで、何かキッカケが無いとそれらの「想い出・記憶」は呼び覚ませないままになっていた。
んだけど・・・ここで第二段階(後)。そのキッカケが炎神イフリートと接触し、彼の「想い出・記憶」を継承した後になります。
元々「アーデン・ルシス・チェラム」と炎神イフリートは「炎神の魂で繋がっている存在」・・・特に「アーデン・ルシス・チェラム」は炎神イフリートの頃の「想い出・記憶」も持っていたので。
炎神イフリートの「想い出・記憶」に触れる事で、「アーデン・ルシス・チェラム」の「想い出・記憶」が刺激され。
記憶の奥底に眠ったままになっていた、「アーデン・ルシス・チェラム」の「想い出・記憶」の一部が呼び覚まされ。
炎神イフリート伝手に呼び覚まされた、微かな「アーデン・ルシス・チェラム」としての「想い出・記憶」と。
膨大な量の「アーデン・イズニア」の「想い出・記憶」と擦り合わせた結果。
幻獣(人間たちが言うトコの「神様」)としての、炎神イフリート、氷神シヴァ、剣神バハムート。
そして人間としての、アーデン、エイラ、ソムヌスの関係性を思い出し。
その結果、今もソムヌスは自分の帰りを待っていて。
その想いが「イオスの世界(子要素)」の、再生を終焉を繰り返しているのではないか・・・と結論付け。
真相を突き止める為、ソムヌスに会いに行く事を決意した。
因みに今回の二次創作では、世界の真相に近付けたのはココまでになります。
何でかって言うと、以前書いた様に今回の二次創作では【エピソード・アーデン】が完遂していない・・・炎神イフリートを取り込むトコで終わっているから。
これ、発売順に引っ張られると勘違いが起きそうなので補足しておくと。
今回の二次創作が【エピソード・アーデン】の途中で終わってる訳では無いです。
つまり【エピソード・アーデン】の途中(炎神イフリートを取り込んだトコ)までしか進めず、進めなかったイベントをすっ飛ばした状態で、今回の二次創作の冒頭に繋がっている・・・そういうイメージ。
話しを戻して・・・アーデンは過去の「アーデン・イズニア」の「想い出・記憶」と、今し方取り込んだ炎神イフリートの「想い出・記憶」から、「弟のソムヌスが、自分を探し続けている」「自分が戻らない世界が嫌で、こんな事を繰り返しているのかもしれない」と思った。
だって炎神イフリートの「想い出・記憶」の中の剣神バハムートは「幼い弟(お稚児さん)」なので、ソムヌスのイメージもそっちに引っ張られてしまった・・・って感じ。
いやまぁ・・・あの【FF15】ソムヌスに対して「自分が戻らない世界が嫌で、こんな事を繰り返しているのかもしれない」って思ったとしたら、アーデンが相当オメデタイ頭の持ち主になってしまうけど(弟離れ出来ない兄)。
幼い頃の剣神バハムートに引っ張られた、子供の頃のソムヌスだったら・・・それでも許されないかな、と。
確か今回の二次創作のソムヌスは偽典 21で「少年(12~14歳位)に落ち着いた・・・というラインに修正」した筈だし。
炎神イフリートも「アーデン・ルシス・チェラム」も、妹が嫉妬する程、弟を可愛がっていたので。
可愛い弟が、自分の帰りをずっと待ってる・・・と思ったら「会いに行かなきゃ!」ってなったのかもしれない、そういう妄想。
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【「真実の探求者」の足取りを追う(第三段階)】
最後が、今回の二次創作では辿り着けなかった、第三段階。【エピソード・アーデン】で「ソムヌス・ルシス・チェラム」と対峙し、最後「ソムヌスの本当の願い」を知った後。
世界の位置付けとしては、今回の二次創作の「イオスの世界(子要素)」よりも2~3世界は後のイメージで。何かソムヌスもゴツイ甲冑に入ってたり、青年の姿になってたりしますが。
直接会って話をする事で、アーデンはやっと「ソムヌスの本当の願い」を知る事が出来た。
様々な「想い出・記憶」によって、ソムヌスもアーデンも、本当の自分とはかけ離れた「自分」にされてしまったけど。
それでも・・・直接会って話をしたら「本当は、ソムヌスは何を望んでいるのか」が分かった。
どれだけ自分勝手で、独り善がりなんだと思っていた。
でも、そうではなかった。
ソムヌスは自分勝手でも、独り善がりでも無く。
ただ、兄と姉が柵から解放され。
三人一緒に眠りに就ける世界を夢見ていただけだった。
アーデンにしたら、剣神バハムートにしてもソムヌスにしても幼い弟のイメージが強くて、当たり前に「自分が守ってやる側」だと思っていた。
彼が世界を繰り返しているのは「ソムヌス自身が、兄姉と一緒の世界が良いから」という我儘だと思っていた。
兄として「そんな事に、世界を巻き込んではいけない」と、諫めなければならないと思っていた。
だから、まさか幼い弟が「魂が弾かれてしまったせいで、還って来れない(=人間として再生を繰り返す)兄」と、「兄が還って来れないのは自分のせいだと、自分を責め続ける姉」を救いたい、助けたい、解放してあげたい・・・そんな想いから「三人一緒に眠りに就ける世界」を夢見ていたなんて、思いもしなかった。
思い返せば勝手な憶測ばかりで・・・何も分かっていなかった。
でも、ソムヌスの最後の言葉。
「もう 安らかに眠ってくれ」
事実が真実とは限らない世界で、その言葉は「真実」と思えた。
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【混沌とした「想い出・記憶」を抱えて】
以上が、真実を追い求めたアーデンの足跡・・・という事で。
先にも書いた様に、今回の二次創作では最後の「第三段階」には進めません。
アーデンは、物心つく前から「創世記絵画」に惹かれ、「消されてしまった神様」を追い求め考古学者の道を選んだ~グロプス渓谷で氷漬け状態で封印されていた「アーデン・ルシス・チェラム」の「想い出・記憶」を継承するまで・・・が「第一段階」で。
継承してから~炎神イフリートの「想い出・記憶」を継承するまで・・・が「第二段階(前)」。
その後は、最後まで「第二段階(後)」・・・のまま、今回の二次創作の「イオスの世界(子要素)」へと進み、物語の最後には終焉を迎えます。
だからその辺り「第一段階」~「第二段階(後)」に限定して話しを進めると。
極端に振れているとは言え、一応普通の人間として生きていた頃のアーデンは、当たり前だけど自分の中に「炎神の魂」が宿っているなんて。
自分が「創世記絵画」の真相を追い求める原因が、自分が探し求める「消されてしまった神様」が他ならぬ自分だったからなんて。
自分が「創世記絵画」に惹かれる原因が、自分の中の「炎神の魂」の部分が焦がれていたからなんて・・・そんな事、想像した事も感じた事も無かった。
ただメタい見方をすれば、そうは言っても今回の二次創作のアーデンは「アーデン・イズニア」として優秀なアーデンだった・・・と、思います。
どう言う見方をしているかと言うと。設定として「イオスの世界(子要素)」が再生させる際、自分の「設計図」となる「魂」は、過去の「想い出・記憶」であり、その「魂」を記録しているのが「幻光虫」・・・ってなっていますが。
それって単語を当て変えただけで、実際の「遺伝」の仕組みと変わらない。当て嵌め方として正しいかは自信無いけど、「設計図(幻光虫)=遺伝子」「魂(想い出・記憶)=遺伝情報」みたいな感じ。
で、そう考えると「イオスの世界(子要素)」が再生と終焉を繰り返す度に、過去の「アーデン・イズニア」の「想い出・記憶」を、次の「アーデン・イズニア」に継承し続けていて。
しかも継承される側も「アーデン・イズニア(Ardyn is near)」に選ばれる位、もともと「アーデンに似た人物」だったって事は。
物凄く自身に近い遺伝子間で次世代を生み出している=遺伝情報の顕現が、代を重ねるごとに顕著になって行く傾向にあるので。
再生というリメイクを繰り返した結果の今回の二次創作のアーデンは、煮詰まった「想い出・記憶」を「設計図」に持って生まれた=その特徴を強く持った優秀な「アーデン・イズニア」と、いう事。
なので最初の頃の「アーデン・イズニア」と比べると、無意識下に持っている「想い出・記憶」の量は勿論、本当の自分「アーデン・ルシス・チェラム」に向く意識も強く。
だからこそ「一応普通の人間」だった頃から、人生のほとんどを「創世記絵画」「消されてしまった神様」に捧げ、タイムマシンで1000年過去に飛んでまで真相を突き止めようとした・・・そんな普通なら有り得ない様な無茶を、何の迷いも無く当たり前に実行出来た。
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そんなこんなで「炎神の魂」に引き寄せられるままに、タイムマシンで1000年過去のイオスの世界に到着後。
アラネア御一行をガイド&護衛に雇ったり、ヴァーサタイルと協力関係を結んだりしながら、グロプス渓谷で氷漬け状態で封印されていた「アーデン・ルシス・チェラム」を発見&解放。
漸く彼自身の「想い出・記憶」を継承した事で、アーデンは本当の自分に一歩近づいた・・・この時点では、まだその程度です。
これは先にも書いた通り、まだ「想い出・記憶」を継承しただけで、思い出せてはいない=「想い出・記憶」を持っているだけでは理解出来ない・・・って状態だから。
でも【エピソード・アーデン】によると、アダギウム確保~ヴァーサタイルの魔導開発研究所で炎神イフリートに会うまでに、ヴァーサタイル曰く「200と4日 ― 7ヶ月といったところだ」ったらしいので(これも不思議っちゃ不思議だけど・・・あの辺りの遣り取りを見てると、そんなに経ってるような感じがしなくて)。
今回の二次創作でいうと「アダギウム確保=アーデン・ルシス・チェラムを解放し、その想い出・記憶を継承する=第二段階(前)」「炎神イフリートに接触=炎神イフリートを解放し、その想い出・記憶を継承する=第二段階(後)」って事になるので。
その「200と4日」の間を、丸々「第二段階(前)」って位置付けにして。
自分の中にある過去の「アーデン・イズニア」の「想い出・記憶」と。
それらを思い起こす事で刺激され、朧気ながらに思い出した「アーデン・ルシス・チェラム」の「想い出・記憶」を擦り合わせ。
自分なりに本当の自分「アーデン・ルシス・チェラム」の「真相」を探っていた・・・って事にしておこうかな、と。
実際問題「アダギウム確保=第二段階(前)」と「炎神イフリート解放=第二段階(後)」の間隔が短すぎると。
アーデン・ルシス・チェラムの「想い出・記憶」を継承した物の、呼び覚ます為のキッカケが乏しく、自分の中の「真相」を探るとは言え、まだまだ手探り状態だった・・・っていう、何が真実かも分からない手探り状態で、アーデン自身「事実では無い幻」を「真実」と信じていた期間が短くなってしまう。
それってつまり、迷ったり、事実では無い「想い出・記憶」に引っ張られたりする間もなく、真相に一気に近付いてしまうって事になるので・・・物語として、つまんないなぁと。
そういう意味でも「200と4日」の間を、丸々「第二段階(前)」って位置付けに出来れば。
アダギウムを継承してから、炎神イフリートを解放するまでの「200と4日」の間。
何が真実かも分からない手探り状態でアーデンは色々と迷い、葛藤し、思い悩んだ結果、それなりの時間を掛けて自分なりに「こういう事だったんじゃないか?」という結論を導き出した・・・って時間を持たせてやれるので、時間配分として良くないかなって。
だってアダギウム継承して、やっと自分の「想い出・記憶」を継承・・・したも、まだキッカケが無いので思い出せない。
からの、翌日とか数日で炎神イフリートを解放して、自分が「アーデン・ルシス・チェラム」でしかも炎神イフリートとは同じ「炎神の魂」でつながる存在・・・って、展開急ぎ過ぎでしょ?もうちょっとジワジワ真相に近付きたいと言うか。
だからヴァーサタイルに呼ばれる前にアーデンが見ていた「エイラがアーデンを庇って、ソムヌスに斬られてしまう夢」なんかは、「200と4日」の間にアーデンが手探りで思い出した「想い出・記憶」って事でいいんじゃないかな。
実際は、別の「アーデン・イズニア」の「想い出・記憶」であって、「アーデン・ルシス・チェラム」の「想い出・記憶」では無いんだけど。
こういう風に、それぞれの「想い出・記憶」が刺激しあって浮上し、絡まり合ったそれを解く事で「真実」を手繰り寄せる・・・アーデンがやってるのは、そんな途方も無い作業(巷に溢れる二次創作のアーデンから、正真正銘オリジナルのアーデンがどんなキャラかを推測する様なモン)。
と言う事は、どう言う事かと言うと。
現状、アーデンの中のソムヌスは【エピソード・アーデン】での回想シーンのソムヌスに近いイメージ、という事です。
だってヴァーサタイル経由でも、アーデンの夢から得られる「想い出・記憶」経由でも、ソムヌスに対する情報ってネガティブに寄ってるので、ソムヌスに対して良いイメージが持てる筈が無く。
「実はソムヌスは良い人間だったのかもしれない」という可能性が見えない以上、自分の中に眠っているたくさんの「想い出・記憶」の中から、良いイメージの「ソムヌスの想い出・記憶」を見付ける事が出来ない・・・その部分が刺激されないから。
だからアーデンの中のソムヌスは「王となる為、兄であるアーデン・ルシス・チェラムに剣を向けた」「アーデンを庇ったエイラを切り捨てた」「アーデンをアダギウムとして歴史の闇に葬り初代王となった」・・・そういうネガティブな情報によって構築されたソムヌスになっていた。
とは言っても、まだ「アーデン・ルシス・チェラム」も「ソムヌス・ルシス・チェラム」も人間の域を出ていないので、「ソムヌスがイオスの世界(子要素)の再生と終焉を繰り返している」ってトコまでは辿り着いていない。
アーデンを惹き付けるのはあくまでも「アーデン・ルシス・チェラム」の部分なので、純粋にこの兄弟間で何があったのかに興味を引かれ。
自分の中にあるソムヌスに関する「想い出・記憶」と、今イオスの世界で語り継がれている伝承が一致しない・・・矛盾している事に気付き。
何故、そんな事になっているのか・・・アーデンは「真実の探求者」として、その真相を確かめようとした。
この辺り、前に書いた気がしますが。
未来から来たアーデンは、タイムパラドックスの観点から過去に介入する事は出来ないので。
アーデンは「真実の探求者」として、その真相を確かめようとした・・・って言うのは、本当に自分自身の知的好奇心でしかありません。
まぁ、実際は魂が引き寄せられてるんだけど。真実を知って、この世界をどうこうしようと思っていた訳では無い。
だからルシス王家への復讐とか言われても・・・いや、未来が変わっちゃうかもしれないから、勿論そんなの困る訳。
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【ヴァーサタイルの「200と4日」】
そんな訳で・・・以前書いた様に、今回の二次創作ではヴァーサタイルは「アーデンがアダギウムの能力を引き継いだ」事を知らないままなので。
アダギウムという研究対象を失ったヴァーサタイルは、新たな研究対象として「ラバティオ火山で氷漬けにされていた炎神イフリート」に目を付けた。
ここで「何でヴァーサタイルが、炎神イフリートを次のターゲットにしたのか」と言うと、彼に関しては神話・伝承とは言え「ラバティオ火山で眠りに就いている」という情報があったから。
とは言え、それは神話・伝承という、嘘か真かも分からない僅かな可能性に過ぎず。
ほとんどの人間の「想い出・記憶」から消されてしまっている炎神イフリートを探し出そうなんて、それこそ現実的では無い夢物語だけど。
実際ヴァーサタイルは、ほとんどの人間の「想い出・記憶」から消されてしまっているアダギウムを探し出した知識と行動力の持ち主なので。
アダギウムを捜し出すのと、炎神イフリートを捜し出すのは、ヴァーサタイルにしたら同じ感覚・・・可能性が有るのなら、居ても立っても居られず。
彼の信念・思考・思想に基づいて彼の行動を想像すれば、アダギウムを失ったからと言って、そこで立ち止まる事は無く・・・直ぐに次の目的に向かって行動を起こした。
その結果、研究対象だったアダギウムを失ったヴァーサタイルが、新たな研究対象とした炎神イフリートを回収するまでの期間が「200と4日」だった、と。
因みに「200と4日」の間に関して、さっき「アーデンが思い悩む時間が取れてちょうどよい」みたいな事を書きましたが。
この「200と4日」の間を、アダギウム継承~炎神イフリート解放の期間と置くと、もう一つ見えて来る部分がある・・・それが「不思議っちゃ不思議」と書いた【エピソード・アーデン】開始後のヴァーサタイルとアーデンの会食シーン。
あれって【FF15】ベースで考えると「不思議っちゃ不思議」なんだけど。
もし「200と4日」が、アダギウム継承~炎神イフリート解放の期間だったとしたら、二人の関係性は【FF15】ベースとは全く違うモノになって来る。
どう違うかと言うと、そもそもの話。この二人が一緒に行動していたのは「氷下に眠るアダギウムを採掘するという、共通目的があったから」なので。
アダギウムという共通目的を失った時点で、お互いの興味・思考・意識は別々のトコにあった=元々自己優先の塊みたいな二人なので、相手に合わせるという意識が無い。
だからアダギウムを失った日から、ヴァーサタイルはそれを悔いたり責めたり落ち込んだりする事も無く、直ぐに次の研究対象・・・炎神イフリートの研究を開始した。
多分、ヴァーサタイルはアーデン同様、知的好奇心が強い研究者気質だろうから・・・放っておいたら二日も三日も部屋に籠って出て来ない&新しいターゲット(炎神イフリート)が定まったら、そっちに掛かりっきりで他の事なんて全く全然興味向かないだろうし。
アーデンはアーデンで、自分に与えられた部屋に籠り。
継承したアダギウムの「想い出・記憶」と、今自分の中にある様々な「想い出・記憶」を手探り状態ながらも擦り合わせ。
加えて、今のイオスの世界の書籍・文献などを集め読み漁り。
そこから得た今の世界での「事実」と、自分の中の「想い出・記憶」の整合性・矛盾点を具に照らし合わせ。
本当の自分「アーデン・ルシス・チェラム」の真相を探る事に、毎日を費やしていた。
要は「ヴァーサタイル=自分は新しい研究で忙しいから、好きにしててくれ(アーデンの知識&技術は買っているので、必要になったらまた協力してもらいたい・・・ので手元に置いて好きにさせている)」&「アーデン=色々整理しないと、頭の中が大変だなぁ(ここにいなきゃならない理由も無いけど、書籍とか文献とか調べ事するのに適した環境を提供してもらえる・・・から居付いている)」位のモンであって。
所謂【FF15】ベースの「アーデンに対して、ヴァーサタイルが心酔しきっている=四六時中、研究対象として観察&体の隅々まで調べ尽くしてそう」って関係では無い。
いや、そんな関係では無いんだけど・・・ある意味、ヴァーサタイルが男前だよね。今後、利用価値があるかどうかも分からないオッサンを「好きにしててくれ」って囲ってくれるんだから(言い方)。
で、1000年未来から来たアーデンは「行く当ても無いし、衣食住面倒見てくれるし、調べ事には困らない・・・のでお世話になってます」という居候。え・・・何、その御身分?
・・・と言う具合に、二人共に相手に合わせるって思考回路が欠如しているので。
「今は、何の研究をしているんだ?」
なんて近況報告を伺うでも、自分から話をするでもなく。
炎神イフリートに関しても、別にアーデンに相談する事も無く「200と4日」掛けてヴァーサタイルが研究&回収。
何も聞かされていなかったアーデンは、運び込まれた炎神イフリートを見せられて、初めてこの時点で「え?炎神イフリート?神様を運んできたの?」位の感じです。
そう考えたら、アーデンが炎神イフリートに巡り合えたのって、本当に奇跡だよね・・・と。
MVPは間違いなく、ヴァーサタイルやろ?
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【「神様」の視点で見た、イオスの世界の真相】
そんな奇跡的な出会いを果たした、アーデンと炎神イフリートですが。
感動の再会も僅か・・・炎神イフリートは「今の自分は、この姿を維持する事は出来ない」と早々にアーデンに自身の全てを継承。
炎神イフリートの「想い出・記憶」を継承した事によりアーデンは、彼の中の「弟・剣神バハムート」との「想い出・記憶」を垣間見た事で、自分の中のある「想い出・記憶」が呼び起こされた。
確かに今のアーデンは既に「アーデン・ルシス・チェラム」の「想い出・記憶」も継承済みだったけど。
アーデン自身は、あくまで人間なので人間視点でしか物事を捉える事が出来ず・・・まさかそのような世界になっているなんて想像出来る筈も無く。
想像出来ないという事は、いくら自分の中にその「想い出・記憶」が眠っていたとしても思い出す事が出来ずにいた。
でも、炎神イフリートの「想い出・記憶」を継承した事で、「神様」としての視点を得て、漸くその「想い出・記憶」を呼び覚ます事が出来た。
このイオスの世界は長い歴史を持つ一つの世界では無く。
あるタイミングを境に、何度も何度も再生と終焉を繰り返しているループ世界であり。
それらが独立したパラレルワールドのような世界構造になってしまっているという事を。
そして、もう一つ・・・。
ここで「炎神イフリート」の「想い出・記憶」を取り込んだ事によって、自分が「炎神の魂を持つ人間」と言う事を思い出し。
同じくソムヌスやエイラも、それぞれ「神の魂を持つ人間」として、それぞれの「神」と繋がる事を思い出し。
「炎神・氷神・剣神」という「神様」の存在から、他の姉兄である六神の事を思い出した結果。
現在語り継がれている「六神神話」「魔大戦」の時点で既に、事実が事実として伝わっていない・・・このイオスの世界は歪み傾いてしまっている事に気が付いた。
んだけど・・・その事実に行き着いて尚。
アーデンの中のソムヌスのイメージは、どうしようもない位にネガティブに寄っていたから。
イオスの世界が矛盾だらけなのも、「アーデン・ルシス・チェラム」が幽閉される事になった理由が真実と異なっているのも、初代王ソムヌスから続くルシス王家の「改編・改竄」のせい・・・この部分は事実だと思い込んでいた。
この世界には本当に「神様」が存在して。
人知を超えた「神様」に類する力が働く世界だったとしても。
実はこの世界は、ループを繰り返すパラレルワールドのような世界構造だったとしても。
全ての元凶は、ソムヌスにある・・・ソムヌスが自分が思う世界を創造する為に、自分勝手に世界を破壊し創り直しているのだと、当たり前に思い込んでいた。
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【迷う貴方を導く為、私はこの手を差し伸べる】
でも自分と同じ「炎神の魂」を持つ・・・自分の分身とも言える、炎神イフリートが大事に大事に抱え込んでいた、剣神バハムートの「想い出・記憶」に触れれば。
ソムヌスと同じ「剣神の魂」を持つ剣神バハムートが「自分が望む世界へ再生する為に、この世界を終わらせている」「自分の身勝手で、そのような事を繰り返している」・・・そんな恐ろしい事を考える様な神様とは、アーデンには到底思えなかった。
幼い弟には、よく肩車をせがまれた。
背が高くなったような、いつもと違う感じが楽しいのだと言っていた。
妹に「弟を甘やかし過ぎではないか?」と言われた。
そんなつもりは無かったが・・・確かに甘やかし過ぎは、弟の為にならない。
しかし、何から控えれば良いのか?
皆目見当が付かず、そう問いかけると・・・妹の唇から、凍える様な溜息一つ。
自分には分からないような事で、弟の機嫌を損ねてしまったらしい。
連れ帰る為に無理矢理抱き上げると、だっこは嫌だとごねられたので。
おんぶにしたら大人しくなった・・・顔を見られたくなかったようだ。
甘やかし過ぎだと言われたので、手を繋いで歩くのを控える事にした。
だがそうすると、歩幅の合わない弟がちゃんと付いて来ているか心配で。
確認の為、何度も振り返らなければならない・・・とても無駄が多い。
だから自分から、手を差し伸べた。
これは自分の都合なのだから、甘やかしている訳では無い。
そんな「記憶・想い出」を託されて・・・剣神バハムートが、ソムヌスが「悪者」だなんて、思える筈が無かった。
それと同時に、アーデンは思った。
きっと炎神イフリートは弟に・・・剣神バハムートに会いたいのだろう、と。
でも彼は知っていた、だから諦めていた。
イオスの世界の人々の記憶が「炎神イフリートは魔大戦を引き起こした裏切者」となっていれば、自分は世界の理によりその様に変質してしまうし。
そもそも「〇〇という神様は、こんな神様に違いない」とすら思ってもらえない・・・人々の記憶から忘れられていれば、この世界から消え去ってしまう。
どちらにせよ、それは避けられない運命で。
今、長い長い眠りから目覚めても・・・このイオスの世界では、二度とそんな「当たり前の幸せ」は訪れないのだと知っていた。
だからこそ彼は自身の全てを・・・愛する兄弟姉妹たちの「想い出・記憶」を、同じ「炎神の魂」を持つアーデンに託そうとした。
でもきっと、剣神バハムートも兄に・・・炎神イフリートに会いたいのだろう。
炎神イフリートの「想い出・記憶」にある剣神バハムートは、随分幼い弟に見えた。
もしかしたら今もどこかで、大好きな兄と一緒だった頃の世界に戻りたいと・・・こんな滅茶苦茶な世界は嫌だとグズっていているかもしれない。
だとすれば・・・同じ「剣神の魂」で繋がっているソムヌスも、兄が戻らない世界が嫌で、こんな事を繰り返してしまっているだけで。
このイオスの世界が再生と終焉を繰り返しているのに、悪意なんて無いのかもしれない。
だったら尚更、ソムヌスに会って話をしなければならなかった。
彼の口から、彼の本当の想いを聞かなければならなかった。
自分の口から、彼への本当の想いを伝えなければならなかった。
それが今の自分がすべき事・・・突き止めなければならない「真実」だとアーデンは思った。
だからアーデンは、消え逝こうとする炎神イフリートにこう告げた。
「ひとつ提案なんだけど。
オレと一緒に来ない?」
「神を従えようというのか?」
「だって・・・会いたいんでしょ、弟に。
オレも会って、話したい事があるんだ。
だから一緒に行こう・・・オレが連れて行ってあげるよ。」
同じ魂で繋がる自分と炎神イフリートが、こうして巡り合ったように。
きっとソムヌスと剣神バハムートも、一緒にいるのだろう。
だったら自分と彼の目指す処は同じ・・・一緒に兄を待ち続ける弟に会いに行こうよ、と。
迷える炎神イフリートを導く為、アーデンは彼にその手を差し伸べた。
アーデンの手は、いつだって誰かを導く為にあった。
それは自分より小さな人間の子供でも、自分より大きな神様でも変わらない。
羊飼いが迷子になったたった一匹の羊を見捨てない様に。
「導き手」である彼にとって、迷う者が居れば導いでやるのが使命で。
だからこそ、その手はいつも誰かの為に差し伸べられていた。
つまりアーデンと炎神イフリートがつるんでいたのは、確かに「似た境遇の者同士」なんだけど。
もっと突っ込めば「自分を待っているであろう弟に会いに行く為、一緒に行動していた」って事になります。
全く持って、ブラコンが過ぎるお兄ちゃん同盟ですが・・・そもそも今回の二次創作は「女性向け」を意識していたであろう【ヴェルサスXIII】の二次創作という位置付けなので(注:「【ヴェルサスXIII】はこういうシナリオだっただろう」って二次創作では無く、存在しない【ヴェルサスXIII】の二次創作)。
勿論現状、青年ソムヌスの方が良いに決まってますが。
あくまでも、たくさんの「イオスの世界」の一つなので・・・30歳位のアーデンと、10歳そこそこのソムヌスが無邪気にキャッキャしてても。
あの見た目の炎神イフリートに、人間達の「両刃の剣=神に祈りを捧げる神器」のイメージから生まれたお稚児さんみたいな剣神バハムートが四六時中ベッタリでも・・・それはそれで良くないかなって言う、逞しい妄想。
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で、最後の「だからこそ、その手はいつも誰かの為に差し伸べられていた。」ってのは、まんまオフィシャルのアーデンの立ち絵の事を指しています。
あのポーズって【FF15】ベースで考えたら「アーデン=言動が演技掛かったキャラだから」って見えるし。
七瀬の場合は「アーデン=作中でも、手を差し出す動作がクドイ」のは「違う意味に書き換えられてしまっているだけで、本当はもっと積極的に光耀の指輪を狙ってる世界線があった?」って思ったりしていたんだけど。
それって結局「アーデンだから・・・」って思い込みであって。
本当は迷う人々を導く為に、彼は手を差し伸べ続けていたんじゃないかな・・・って見方。
だって右手だけじゃなくて、奥の左手も掌を上にしてるでしょ?
だから「右手=自分より大きい神様」&「左手=自分より小さな人間の子供」・・・どんな相手でも迷ってるなら導いてあげる。
アーデンのあのポーズは、その為に差し伸べられた「導き手」だったんじゃないかな?
因みに七瀬は、特に迷ってはいないのですが・・・アーデンの手ならガッツリ握りたいです。
と言うか・・・そもそもこのネタは、この前、京都行った時に寄った中古ショップのジャンクコーナーみたいなトコで、コラボカフェ限定のアーデン(アクリルスタンド)を見付けて。
(その差し伸べられた手を取らないなんて・・・自分には出来ない!)
(って・・・ハッ!もしかしてその手は掴む為に有るのか?!)
・・・って思った事が発端だったりします。
そんな経緯を経て、買って帰ったのですが・・・後で見たら、同店舗(通販)なら半額位で買えたという事実。
でも「あれは、運命の出会いだったんだ・・・!」と自分に言い聞かせて、良しとしています。後悔はしていない。
いやだって、可愛いマイクラとかポケモンのキーホルダーと一緒にされてるアーデンが気の毒で。
でも一つだけ言わせてもらうなら・・・低価格帯(1000円以下)の中に、4400円のアーデン混ぜとくのはどうかと思うんだ。さすがにビックリだよ。
イオスの世界の大枠と、アーデンの「想い出・記憶」の継承を押さえたトコで、やっと本題に入れる段階まで来ました。お疲れさまです。
結論から言えば、今回の二次創作のアーデンの目的は「イオスの世界の再生と終焉を繰り返しているソムヌスに会って話をする事」です。
そしてこの目的は、今回の「イオスの世界(子要素)」では、未達に終わっています。
これに関しては、ちゃんと【FF15】&【エピソード・アーデン】をプレイしておられる方ほど「え?何で?」って感じだと思いますので、順を追って説明。
まず大前提として、アーデンの正体は「アーデン・ルシス・チェラム」です。
でも彼は、氷神シヴァのダイアモンドダストで氷漬け(=封印)されているので、何度イオスの世界がリメイクされても封印されたまま・・・この状態はアーデンが彼の封印を解き、その「想い出・記憶」を継承する「イオスの世界(子要素)」まで続きます。
じゃあ、今のアーデンが何者かと言うと、他者の「アーデン・ルシス・チェラム」の「想い出・記憶」から生まれた「魂」が寄生している「アーデン・イズニア」です。
彼は元々は別人だったんだけど、「アーデン・ルシス・チェラム」に存在が似ていたばっかりに、イオスの世界が再生するタイミングで、彼の不安定な「魂」と混じり合ってしまった・・・だから「アーデン・イズニア(Ardyn is near)」さん。
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【「真実の探求者」の足取りを追う(第一段階)】
唐突ですが・・・第一段階は、アーデンが「アーデン・ルシス・チェラム」を発見し、彼の「想い出・記憶」を継承する前になります。
なので「アーデン・ルシス・チェラム」の「魂」なんて、前世の記憶くらい無意識&潜在的な「想い出・記憶」でしかありません。
だから初めの頃のアーデンは、世界の真相からかなり遠いトコに居た。
だって「アーデン・ルシス・チェラム」を発見し、彼の「想い出・記憶」を継承する前・・・と言う事は、今の「アーデン・ルシス・チェラム」の「魂」は、本人の「想い出・記憶」ではなく。他者の「想い出・記憶」から生まれた、不安定な「魂」でしかないから。
でも何十回と繰り返すウチに、少しずつ世界の真相に近付いて行った。
この両者はソックリさんだからこそ混じり合っている関係なので。
その都度、別の「アーデン・イズニア」として生まれても、基本的な思想・行動原理が似ている&「魂の引力」に引かれる=自分のウチにある「アーデン・ルシス・チェラム」の影響を受けない・・・という事は無く。
今回の二次創作のアーデンが考古学者として「創世記絵画から消されてしまった神様」を追い求めた様に、大なり小なり「アーデン・ルシス・チェラム」若しくは「炎神イフリート」に引き寄せられる。
そうして「アーデン・イズニア」が得た「想い出・記憶」を取り込み。
次の世界の「アーデン・イズニア」に引き継いでいく事で、それらの膨大な量の「想い出・記憶」を頼りに、世界の真相へと繋がる道を探し続けた。
とは言っても「アーデン・イズニア」経由で得た「想い出・記憶」が全て正解・・・世界の真相へと繋がる「想い出・記憶」かと言うと、そうではない。
だって「アーデン・イズニア」本人の「想い出・記憶」も、混じっているし。
そもそも、この「イオスの世界(子要素)」は「ソムヌスが見ている夢」・・・つまり「創造主ですら、思い通りにならない世界」なので、他者の「想い出・記憶」の影響を受けてしまう事もあるから。
そんな真偽もアヤシイ膨大な量の「想い出・記憶」を精査するのは、並大抵の事では無く。
アーデン自身、何がそうさせるのかも分からないまま・・・常に「足りない何か」を探し求めていた。
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【「真実の探求者」の足取りを追う(第二段階)】
で、次・・・第二段階(前)は、アーデンが「アーデン・ルシス・チェラム」を発見し、彼の「想い出・記憶」を継承した後になります。
やっと「アーデン・ルシス・チェラム」の「魂」を込んだ=彼自身の「想い出・記憶」を取り込んだ状態まで辿り着いたんだけど。
人間「頭の中に有っても、思い出せないと理解出来ない」のと同じで。
取り込んだからといって「アーデン・ルシス・チェラム」としての「想い出・記憶」全てを、思い出した訳ではなく。
【エピソード・アーデン】のアーデンが「幻が見せる真実」をキッカケに過去の出来事を思い出したのと同じで、何かキッカケが無いとそれらの「想い出・記憶」は呼び覚ませないままになっていた。
んだけど・・・ここで第二段階(後)。そのキッカケが炎神イフリートと接触し、彼の「想い出・記憶」を継承した後になります。
元々「アーデン・ルシス・チェラム」と炎神イフリートは「炎神の魂で繋がっている存在」・・・特に「アーデン・ルシス・チェラム」は炎神イフリートの頃の「想い出・記憶」も持っていたので。
炎神イフリートの「想い出・記憶」に触れる事で、「アーデン・ルシス・チェラム」の「想い出・記憶」が刺激され。
記憶の奥底に眠ったままになっていた、「アーデン・ルシス・チェラム」の「想い出・記憶」の一部が呼び覚まされ。
炎神イフリート伝手に呼び覚まされた、微かな「アーデン・ルシス・チェラム」としての「想い出・記憶」と。
膨大な量の「アーデン・イズニア」の「想い出・記憶」と擦り合わせた結果。
幻獣(人間たちが言うトコの「神様」)としての、炎神イフリート、氷神シヴァ、剣神バハムート。
そして人間としての、アーデン、エイラ、ソムヌスの関係性を思い出し。
その結果、今もソムヌスは自分の帰りを待っていて。
その想いが「イオスの世界(子要素)」の、再生を終焉を繰り返しているのではないか・・・と結論付け。
真相を突き止める為、ソムヌスに会いに行く事を決意した。
因みに今回の二次創作では、世界の真相に近付けたのはココまでになります。
何でかって言うと、以前書いた様に今回の二次創作では【エピソード・アーデン】が完遂していない・・・炎神イフリートを取り込むトコで終わっているから。
これ、発売順に引っ張られると勘違いが起きそうなので補足しておくと。
今回の二次創作が【エピソード・アーデン】の途中で終わってる訳では無いです。
つまり【エピソード・アーデン】の途中(炎神イフリートを取り込んだトコ)までしか進めず、進めなかったイベントをすっ飛ばした状態で、今回の二次創作の冒頭に繋がっている・・・そういうイメージ。
話しを戻して・・・アーデンは過去の「アーデン・イズニア」の「想い出・記憶」と、今し方取り込んだ炎神イフリートの「想い出・記憶」から、「弟のソムヌスが、自分を探し続けている」「自分が戻らない世界が嫌で、こんな事を繰り返しているのかもしれない」と思った。
だって炎神イフリートの「想い出・記憶」の中の剣神バハムートは「幼い弟(お稚児さん)」なので、ソムヌスのイメージもそっちに引っ張られてしまった・・・って感じ。
いやまぁ・・・あの【FF15】ソムヌスに対して「自分が戻らない世界が嫌で、こんな事を繰り返しているのかもしれない」って思ったとしたら、アーデンが相当オメデタイ頭の持ち主になってしまうけど(弟離れ出来ない兄)。
幼い頃の剣神バハムートに引っ張られた、子供の頃のソムヌスだったら・・・それでも許されないかな、と。
確か今回の二次創作のソムヌスは偽典 21で「少年(12~14歳位)に落ち着いた・・・というラインに修正」した筈だし。
炎神イフリートも「アーデン・ルシス・チェラム」も、妹が嫉妬する程、弟を可愛がっていたので。
可愛い弟が、自分の帰りをずっと待ってる・・・と思ったら「会いに行かなきゃ!」ってなったのかもしれない、そういう妄想。
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【「真実の探求者」の足取りを追う(第三段階)】
最後が、今回の二次創作では辿り着けなかった、第三段階。【エピソード・アーデン】で「ソムヌス・ルシス・チェラム」と対峙し、最後「ソムヌスの本当の願い」を知った後。
世界の位置付けとしては、今回の二次創作の「イオスの世界(子要素)」よりも2~3世界は後のイメージで。何かソムヌスもゴツイ甲冑に入ってたり、青年の姿になってたりしますが。
直接会って話をする事で、アーデンはやっと「ソムヌスの本当の願い」を知る事が出来た。
様々な「想い出・記憶」によって、ソムヌスもアーデンも、本当の自分とはかけ離れた「自分」にされてしまったけど。
それでも・・・直接会って話をしたら「本当は、ソムヌスは何を望んでいるのか」が分かった。
どれだけ自分勝手で、独り善がりなんだと思っていた。
でも、そうではなかった。
ソムヌスは自分勝手でも、独り善がりでも無く。
ただ、兄と姉が柵から解放され。
三人一緒に眠りに就ける世界を夢見ていただけだった。
アーデンにしたら、剣神バハムートにしてもソムヌスにしても幼い弟のイメージが強くて、当たり前に「自分が守ってやる側」だと思っていた。
彼が世界を繰り返しているのは「ソムヌス自身が、兄姉と一緒の世界が良いから」という我儘だと思っていた。
兄として「そんな事に、世界を巻き込んではいけない」と、諫めなければならないと思っていた。
だから、まさか幼い弟が「魂が弾かれてしまったせいで、還って来れない(=人間として再生を繰り返す)兄」と、「兄が還って来れないのは自分のせいだと、自分を責め続ける姉」を救いたい、助けたい、解放してあげたい・・・そんな想いから「三人一緒に眠りに就ける世界」を夢見ていたなんて、思いもしなかった。
思い返せば勝手な憶測ばかりで・・・何も分かっていなかった。
でも、ソムヌスの最後の言葉。
「もう 安らかに眠ってくれ」
事実が真実とは限らない世界で、その言葉は「真実」と思えた。
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【混沌とした「想い出・記憶」を抱えて】
以上が、真実を追い求めたアーデンの足跡・・・という事で。
先にも書いた様に、今回の二次創作では最後の「第三段階」には進めません。
アーデンは、物心つく前から「創世記絵画」に惹かれ、「消されてしまった神様」を追い求め考古学者の道を選んだ~グロプス渓谷で氷漬け状態で封印されていた「アーデン・ルシス・チェラム」の「想い出・記憶」を継承するまで・・・が「第一段階」で。
継承してから~炎神イフリートの「想い出・記憶」を継承するまで・・・が「第二段階(前)」。
その後は、最後まで「第二段階(後)」・・・のまま、今回の二次創作の「イオスの世界(子要素)」へと進み、物語の最後には終焉を迎えます。
だからその辺り「第一段階」~「第二段階(後)」に限定して話しを進めると。
極端に振れているとは言え、一応普通の人間として生きていた頃のアーデンは、当たり前だけど自分の中に「炎神の魂」が宿っているなんて。
自分が「創世記絵画」の真相を追い求める原因が、自分が探し求める「消されてしまった神様」が他ならぬ自分だったからなんて。
自分が「創世記絵画」に惹かれる原因が、自分の中の「炎神の魂」の部分が焦がれていたからなんて・・・そんな事、想像した事も感じた事も無かった。
ただメタい見方をすれば、そうは言っても今回の二次創作のアーデンは「アーデン・イズニア」として優秀なアーデンだった・・・と、思います。
どう言う見方をしているかと言うと。設定として「イオスの世界(子要素)」が再生させる際、自分の「設計図」となる「魂」は、過去の「想い出・記憶」であり、その「魂」を記録しているのが「幻光虫」・・・ってなっていますが。
それって単語を当て変えただけで、実際の「遺伝」の仕組みと変わらない。当て嵌め方として正しいかは自信無いけど、「設計図(幻光虫)=遺伝子」「魂(想い出・記憶)=遺伝情報」みたいな感じ。
で、そう考えると「イオスの世界(子要素)」が再生と終焉を繰り返す度に、過去の「アーデン・イズニア」の「想い出・記憶」を、次の「アーデン・イズニア」に継承し続けていて。
しかも継承される側も「アーデン・イズニア(Ardyn is near)」に選ばれる位、もともと「アーデンに似た人物」だったって事は。
物凄く自身に近い遺伝子間で次世代を生み出している=遺伝情報の顕現が、代を重ねるごとに顕著になって行く傾向にあるので。
再生というリメイクを繰り返した結果の今回の二次創作のアーデンは、煮詰まった「想い出・記憶」を「設計図」に持って生まれた=その特徴を強く持った優秀な「アーデン・イズニア」と、いう事。
なので最初の頃の「アーデン・イズニア」と比べると、無意識下に持っている「想い出・記憶」の量は勿論、本当の自分「アーデン・ルシス・チェラム」に向く意識も強く。
だからこそ「一応普通の人間」だった頃から、人生のほとんどを「創世記絵画」「消されてしまった神様」に捧げ、タイムマシンで1000年過去に飛んでまで真相を突き止めようとした・・・そんな普通なら有り得ない様な無茶を、何の迷いも無く当たり前に実行出来た。
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そんなこんなで「炎神の魂」に引き寄せられるままに、タイムマシンで1000年過去のイオスの世界に到着後。
アラネア御一行をガイド&護衛に雇ったり、ヴァーサタイルと協力関係を結んだりしながら、グロプス渓谷で氷漬け状態で封印されていた「アーデン・ルシス・チェラム」を発見&解放。
漸く彼自身の「想い出・記憶」を継承した事で、アーデンは本当の自分に一歩近づいた・・・この時点では、まだその程度です。
これは先にも書いた通り、まだ「想い出・記憶」を継承しただけで、思い出せてはいない=「想い出・記憶」を持っているだけでは理解出来ない・・・って状態だから。
でも【エピソード・アーデン】によると、アダギウム確保~ヴァーサタイルの魔導開発研究所で炎神イフリートに会うまでに、ヴァーサタイル曰く「200と4日 ― 7ヶ月といったところだ」ったらしいので(これも不思議っちゃ不思議だけど・・・あの辺りの遣り取りを見てると、そんなに経ってるような感じがしなくて)。
今回の二次創作でいうと「アダギウム確保=アーデン・ルシス・チェラムを解放し、その想い出・記憶を継承する=第二段階(前)」「炎神イフリートに接触=炎神イフリートを解放し、その想い出・記憶を継承する=第二段階(後)」って事になるので。
その「200と4日」の間を、丸々「第二段階(前)」って位置付けにして。
自分の中にある過去の「アーデン・イズニア」の「想い出・記憶」と。
それらを思い起こす事で刺激され、朧気ながらに思い出した「アーデン・ルシス・チェラム」の「想い出・記憶」を擦り合わせ。
自分なりに本当の自分「アーデン・ルシス・チェラム」の「真相」を探っていた・・・って事にしておこうかな、と。
実際問題「アダギウム確保=第二段階(前)」と「炎神イフリート解放=第二段階(後)」の間隔が短すぎると。
アーデン・ルシス・チェラムの「想い出・記憶」を継承した物の、呼び覚ます為のキッカケが乏しく、自分の中の「真相」を探るとは言え、まだまだ手探り状態だった・・・っていう、何が真実かも分からない手探り状態で、アーデン自身「事実では無い幻」を「真実」と信じていた期間が短くなってしまう。
それってつまり、迷ったり、事実では無い「想い出・記憶」に引っ張られたりする間もなく、真相に一気に近付いてしまうって事になるので・・・物語として、つまんないなぁと。
そういう意味でも「200と4日」の間を、丸々「第二段階(前)」って位置付けに出来れば。
アダギウムを継承してから、炎神イフリートを解放するまでの「200と4日」の間。
何が真実かも分からない手探り状態でアーデンは色々と迷い、葛藤し、思い悩んだ結果、それなりの時間を掛けて自分なりに「こういう事だったんじゃないか?」という結論を導き出した・・・って時間を持たせてやれるので、時間配分として良くないかなって。
だってアダギウム継承して、やっと自分の「想い出・記憶」を継承・・・したも、まだキッカケが無いので思い出せない。
からの、翌日とか数日で炎神イフリートを解放して、自分が「アーデン・ルシス・チェラム」でしかも炎神イフリートとは同じ「炎神の魂」でつながる存在・・・って、展開急ぎ過ぎでしょ?もうちょっとジワジワ真相に近付きたいと言うか。
だからヴァーサタイルに呼ばれる前にアーデンが見ていた「エイラがアーデンを庇って、ソムヌスに斬られてしまう夢」なんかは、「200と4日」の間にアーデンが手探りで思い出した「想い出・記憶」って事でいいんじゃないかな。
実際は、別の「アーデン・イズニア」の「想い出・記憶」であって、「アーデン・ルシス・チェラム」の「想い出・記憶」では無いんだけど。
こういう風に、それぞれの「想い出・記憶」が刺激しあって浮上し、絡まり合ったそれを解く事で「真実」を手繰り寄せる・・・アーデンがやってるのは、そんな途方も無い作業(巷に溢れる二次創作のアーデンから、正真正銘オリジナルのアーデンがどんなキャラかを推測する様なモン)。
と言う事は、どう言う事かと言うと。
現状、アーデンの中のソムヌスは【エピソード・アーデン】での回想シーンのソムヌスに近いイメージ、という事です。
だってヴァーサタイル経由でも、アーデンの夢から得られる「想い出・記憶」経由でも、ソムヌスに対する情報ってネガティブに寄ってるので、ソムヌスに対して良いイメージが持てる筈が無く。
「実はソムヌスは良い人間だったのかもしれない」という可能性が見えない以上、自分の中に眠っているたくさんの「想い出・記憶」の中から、良いイメージの「ソムヌスの想い出・記憶」を見付ける事が出来ない・・・その部分が刺激されないから。
だからアーデンの中のソムヌスは「王となる為、兄であるアーデン・ルシス・チェラムに剣を向けた」「アーデンを庇ったエイラを切り捨てた」「アーデンをアダギウムとして歴史の闇に葬り初代王となった」・・・そういうネガティブな情報によって構築されたソムヌスになっていた。
とは言っても、まだ「アーデン・ルシス・チェラム」も「ソムヌス・ルシス・チェラム」も人間の域を出ていないので、「ソムヌスがイオスの世界(子要素)の再生と終焉を繰り返している」ってトコまでは辿り着いていない。
アーデンを惹き付けるのはあくまでも「アーデン・ルシス・チェラム」の部分なので、純粋にこの兄弟間で何があったのかに興味を引かれ。
自分の中にあるソムヌスに関する「想い出・記憶」と、今イオスの世界で語り継がれている伝承が一致しない・・・矛盾している事に気付き。
何故、そんな事になっているのか・・・アーデンは「真実の探求者」として、その真相を確かめようとした。
この辺り、前に書いた気がしますが。
未来から来たアーデンは、タイムパラドックスの観点から過去に介入する事は出来ないので。
アーデンは「真実の探求者」として、その真相を確かめようとした・・・って言うのは、本当に自分自身の知的好奇心でしかありません。
まぁ、実際は魂が引き寄せられてるんだけど。真実を知って、この世界をどうこうしようと思っていた訳では無い。
だからルシス王家への復讐とか言われても・・・いや、未来が変わっちゃうかもしれないから、勿論そんなの困る訳。
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【ヴァーサタイルの「200と4日」】
そんな訳で・・・以前書いた様に、今回の二次創作ではヴァーサタイルは「アーデンがアダギウムの能力を引き継いだ」事を知らないままなので。
アダギウムという研究対象を失ったヴァーサタイルは、新たな研究対象として「ラバティオ火山で氷漬けにされていた炎神イフリート」に目を付けた。
ここで「何でヴァーサタイルが、炎神イフリートを次のターゲットにしたのか」と言うと、彼に関しては神話・伝承とは言え「ラバティオ火山で眠りに就いている」という情報があったから。
とは言え、それは神話・伝承という、嘘か真かも分からない僅かな可能性に過ぎず。
ほとんどの人間の「想い出・記憶」から消されてしまっている炎神イフリートを探し出そうなんて、それこそ現実的では無い夢物語だけど。
実際ヴァーサタイルは、ほとんどの人間の「想い出・記憶」から消されてしまっているアダギウムを探し出した知識と行動力の持ち主なので。
アダギウムを捜し出すのと、炎神イフリートを捜し出すのは、ヴァーサタイルにしたら同じ感覚・・・可能性が有るのなら、居ても立っても居られず。
彼の信念・思考・思想に基づいて彼の行動を想像すれば、アダギウムを失ったからと言って、そこで立ち止まる事は無く・・・直ぐに次の目的に向かって行動を起こした。
その結果、研究対象だったアダギウムを失ったヴァーサタイルが、新たな研究対象とした炎神イフリートを回収するまでの期間が「200と4日」だった、と。
因みに「200と4日」の間に関して、さっき「アーデンが思い悩む時間が取れてちょうどよい」みたいな事を書きましたが。
この「200と4日」の間を、アダギウム継承~炎神イフリート解放の期間と置くと、もう一つ見えて来る部分がある・・・それが「不思議っちゃ不思議」と書いた【エピソード・アーデン】開始後のヴァーサタイルとアーデンの会食シーン。
あれって【FF15】ベースで考えると「不思議っちゃ不思議」なんだけど。
もし「200と4日」が、アダギウム継承~炎神イフリート解放の期間だったとしたら、二人の関係性は【FF15】ベースとは全く違うモノになって来る。
どう違うかと言うと、そもそもの話。この二人が一緒に行動していたのは「氷下に眠るアダギウムを採掘するという、共通目的があったから」なので。
アダギウムという共通目的を失った時点で、お互いの興味・思考・意識は別々のトコにあった=元々自己優先の塊みたいな二人なので、相手に合わせるという意識が無い。
だからアダギウムを失った日から、ヴァーサタイルはそれを悔いたり責めたり落ち込んだりする事も無く、直ぐに次の研究対象・・・炎神イフリートの研究を開始した。
多分、ヴァーサタイルはアーデン同様、知的好奇心が強い研究者気質だろうから・・・放っておいたら二日も三日も部屋に籠って出て来ない&新しいターゲット(炎神イフリート)が定まったら、そっちに掛かりっきりで他の事なんて全く全然興味向かないだろうし。
アーデンはアーデンで、自分に与えられた部屋に籠り。
継承したアダギウムの「想い出・記憶」と、今自分の中にある様々な「想い出・記憶」を手探り状態ながらも擦り合わせ。
加えて、今のイオスの世界の書籍・文献などを集め読み漁り。
そこから得た今の世界での「事実」と、自分の中の「想い出・記憶」の整合性・矛盾点を具に照らし合わせ。
本当の自分「アーデン・ルシス・チェラム」の真相を探る事に、毎日を費やしていた。
要は「ヴァーサタイル=自分は新しい研究で忙しいから、好きにしててくれ(アーデンの知識&技術は買っているので、必要になったらまた協力してもらいたい・・・ので手元に置いて好きにさせている)」&「アーデン=色々整理しないと、頭の中が大変だなぁ(ここにいなきゃならない理由も無いけど、書籍とか文献とか調べ事するのに適した環境を提供してもらえる・・・から居付いている)」位のモンであって。
所謂【FF15】ベースの「アーデンに対して、ヴァーサタイルが心酔しきっている=四六時中、研究対象として観察&体の隅々まで調べ尽くしてそう」って関係では無い。
いや、そんな関係では無いんだけど・・・ある意味、ヴァーサタイルが男前だよね。今後、利用価値があるかどうかも分からないオッサンを「好きにしててくれ」って囲ってくれるんだから(言い方)。
で、1000年未来から来たアーデンは「行く当ても無いし、衣食住面倒見てくれるし、調べ事には困らない・・・のでお世話になってます」という居候。え・・・何、その御身分?
・・・と言う具合に、二人共に相手に合わせるって思考回路が欠如しているので。
「今は、何の研究をしているんだ?」
なんて近況報告を伺うでも、自分から話をするでもなく。
炎神イフリートに関しても、別にアーデンに相談する事も無く「200と4日」掛けてヴァーサタイルが研究&回収。
何も聞かされていなかったアーデンは、運び込まれた炎神イフリートを見せられて、初めてこの時点で「え?炎神イフリート?神様を運んできたの?」位の感じです。
そう考えたら、アーデンが炎神イフリートに巡り合えたのって、本当に奇跡だよね・・・と。
MVPは間違いなく、ヴァーサタイルやろ?
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【「神様」の視点で見た、イオスの世界の真相】
そんな奇跡的な出会いを果たした、アーデンと炎神イフリートですが。
感動の再会も僅か・・・炎神イフリートは「今の自分は、この姿を維持する事は出来ない」と早々にアーデンに自身の全てを継承。
炎神イフリートの「想い出・記憶」を継承した事によりアーデンは、彼の中の「弟・剣神バハムート」との「想い出・記憶」を垣間見た事で、自分の中のある「想い出・記憶」が呼び起こされた。
確かに今のアーデンは既に「アーデン・ルシス・チェラム」の「想い出・記憶」も継承済みだったけど。
アーデン自身は、あくまで人間なので人間視点でしか物事を捉える事が出来ず・・・まさかそのような世界になっているなんて想像出来る筈も無く。
想像出来ないという事は、いくら自分の中にその「想い出・記憶」が眠っていたとしても思い出す事が出来ずにいた。
でも、炎神イフリートの「想い出・記憶」を継承した事で、「神様」としての視点を得て、漸くその「想い出・記憶」を呼び覚ます事が出来た。
このイオスの世界は長い歴史を持つ一つの世界では無く。
あるタイミングを境に、何度も何度も再生と終焉を繰り返しているループ世界であり。
それらが独立したパラレルワールドのような世界構造になってしまっているという事を。
そして、もう一つ・・・。
ここで「炎神イフリート」の「想い出・記憶」を取り込んだ事によって、自分が「炎神の魂を持つ人間」と言う事を思い出し。
同じくソムヌスやエイラも、それぞれ「神の魂を持つ人間」として、それぞれの「神」と繋がる事を思い出し。
「炎神・氷神・剣神」という「神様」の存在から、他の姉兄である六神の事を思い出した結果。
現在語り継がれている「六神神話」「魔大戦」の時点で既に、事実が事実として伝わっていない・・・このイオスの世界は歪み傾いてしまっている事に気が付いた。
んだけど・・・その事実に行き着いて尚。
アーデンの中のソムヌスのイメージは、どうしようもない位にネガティブに寄っていたから。
イオスの世界が矛盾だらけなのも、「アーデン・ルシス・チェラム」が幽閉される事になった理由が真実と異なっているのも、初代王ソムヌスから続くルシス王家の「改編・改竄」のせい・・・この部分は事実だと思い込んでいた。
この世界には本当に「神様」が存在して。
人知を超えた「神様」に類する力が働く世界だったとしても。
実はこの世界は、ループを繰り返すパラレルワールドのような世界構造だったとしても。
全ての元凶は、ソムヌスにある・・・ソムヌスが自分が思う世界を創造する為に、自分勝手に世界を破壊し創り直しているのだと、当たり前に思い込んでいた。
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【迷う貴方を導く為、私はこの手を差し伸べる】
でも自分と同じ「炎神の魂」を持つ・・・自分の分身とも言える、炎神イフリートが大事に大事に抱え込んでいた、剣神バハムートの「想い出・記憶」に触れれば。
ソムヌスと同じ「剣神の魂」を持つ剣神バハムートが「自分が望む世界へ再生する為に、この世界を終わらせている」「自分の身勝手で、そのような事を繰り返している」・・・そんな恐ろしい事を考える様な神様とは、アーデンには到底思えなかった。
幼い弟には、よく肩車をせがまれた。
背が高くなったような、いつもと違う感じが楽しいのだと言っていた。
妹に「弟を甘やかし過ぎではないか?」と言われた。
そんなつもりは無かったが・・・確かに甘やかし過ぎは、弟の為にならない。
しかし、何から控えれば良いのか?
皆目見当が付かず、そう問いかけると・・・妹の唇から、凍える様な溜息一つ。
自分には分からないような事で、弟の機嫌を損ねてしまったらしい。
連れ帰る為に無理矢理抱き上げると、だっこは嫌だとごねられたので。
おんぶにしたら大人しくなった・・・顔を見られたくなかったようだ。
甘やかし過ぎだと言われたので、手を繋いで歩くのを控える事にした。
だがそうすると、歩幅の合わない弟がちゃんと付いて来ているか心配で。
確認の為、何度も振り返らなければならない・・・とても無駄が多い。
だから自分から、手を差し伸べた。
これは自分の都合なのだから、甘やかしている訳では無い。
そんな「記憶・想い出」を託されて・・・剣神バハムートが、ソムヌスが「悪者」だなんて、思える筈が無かった。
それと同時に、アーデンは思った。
きっと炎神イフリートは弟に・・・剣神バハムートに会いたいのだろう、と。
でも彼は知っていた、だから諦めていた。
イオスの世界の人々の記憶が「炎神イフリートは魔大戦を引き起こした裏切者」となっていれば、自分は世界の理によりその様に変質してしまうし。
そもそも「〇〇という神様は、こんな神様に違いない」とすら思ってもらえない・・・人々の記憶から忘れられていれば、この世界から消え去ってしまう。
どちらにせよ、それは避けられない運命で。
今、長い長い眠りから目覚めても・・・このイオスの世界では、二度とそんな「当たり前の幸せ」は訪れないのだと知っていた。
だからこそ彼は自身の全てを・・・愛する兄弟姉妹たちの「想い出・記憶」を、同じ「炎神の魂」を持つアーデンに託そうとした。
でもきっと、剣神バハムートも兄に・・・炎神イフリートに会いたいのだろう。
炎神イフリートの「想い出・記憶」にある剣神バハムートは、随分幼い弟に見えた。
もしかしたら今もどこかで、大好きな兄と一緒だった頃の世界に戻りたいと・・・こんな滅茶苦茶な世界は嫌だとグズっていているかもしれない。
だとすれば・・・同じ「剣神の魂」で繋がっているソムヌスも、兄が戻らない世界が嫌で、こんな事を繰り返してしまっているだけで。
このイオスの世界が再生と終焉を繰り返しているのに、悪意なんて無いのかもしれない。
だったら尚更、ソムヌスに会って話をしなければならなかった。
彼の口から、彼の本当の想いを聞かなければならなかった。
自分の口から、彼への本当の想いを伝えなければならなかった。
それが今の自分がすべき事・・・突き止めなければならない「真実」だとアーデンは思った。
だからアーデンは、消え逝こうとする炎神イフリートにこう告げた。
「ひとつ提案なんだけど。
オレと一緒に来ない?」
「神を従えようというのか?」
「だって・・・会いたいんでしょ、弟に。
オレも会って、話したい事があるんだ。
だから一緒に行こう・・・オレが連れて行ってあげるよ。」
同じ魂で繋がる自分と炎神イフリートが、こうして巡り合ったように。
きっとソムヌスと剣神バハムートも、一緒にいるのだろう。
だったら自分と彼の目指す処は同じ・・・一緒に兄を待ち続ける弟に会いに行こうよ、と。
迷える炎神イフリートを導く為、アーデンは彼にその手を差し伸べた。
アーデンの手は、いつだって誰かを導く為にあった。
それは自分より小さな人間の子供でも、自分より大きな神様でも変わらない。
羊飼いが迷子になったたった一匹の羊を見捨てない様に。
「導き手」である彼にとって、迷う者が居れば導いでやるのが使命で。
だからこそ、その手はいつも誰かの為に差し伸べられていた。
つまりアーデンと炎神イフリートがつるんでいたのは、確かに「似た境遇の者同士」なんだけど。
もっと突っ込めば「自分を待っているであろう弟に会いに行く為、一緒に行動していた」って事になります。
全く持って、ブラコンが過ぎるお兄ちゃん同盟ですが・・・そもそも今回の二次創作は「女性向け」を意識していたであろう【ヴェルサスXIII】の二次創作という位置付けなので(注:「【ヴェルサスXIII】はこういうシナリオだっただろう」って二次創作では無く、存在しない【ヴェルサスXIII】の二次創作)。
勿論現状、青年ソムヌスの方が良いに決まってますが。
あくまでも、たくさんの「イオスの世界」の一つなので・・・30歳位のアーデンと、10歳そこそこのソムヌスが無邪気にキャッキャしてても。
あの見た目の炎神イフリートに、人間達の「両刃の剣=神に祈りを捧げる神器」のイメージから生まれたお稚児さんみたいな剣神バハムートが四六時中ベッタリでも・・・それはそれで良くないかなって言う、逞しい妄想。
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で、最後の「だからこそ、その手はいつも誰かの為に差し伸べられていた。」ってのは、まんまオフィシャルのアーデンの立ち絵の事を指しています。
あのポーズって【FF15】ベースで考えたら「アーデン=言動が演技掛かったキャラだから」って見えるし。
七瀬の場合は「アーデン=作中でも、手を差し出す動作がクドイ」のは「違う意味に書き換えられてしまっているだけで、本当はもっと積極的に光耀の指輪を狙ってる世界線があった?」って思ったりしていたんだけど。
それって結局「アーデンだから・・・」って思い込みであって。
本当は迷う人々を導く為に、彼は手を差し伸べ続けていたんじゃないかな・・・って見方。
だって右手だけじゃなくて、奥の左手も掌を上にしてるでしょ?
だから「右手=自分より大きい神様」&「左手=自分より小さな人間の子供」・・・どんな相手でも迷ってるなら導いてあげる。
アーデンのあのポーズは、その為に差し伸べられた「導き手」だったんじゃないかな?
因みに七瀬は、特に迷ってはいないのですが・・・アーデンの手ならガッツリ握りたいです。
と言うか・・・そもそもこのネタは、この前、京都行った時に寄った中古ショップのジャンクコーナーみたいなトコで、コラボカフェ限定のアーデン(アクリルスタンド)を見付けて。
(その差し伸べられた手を取らないなんて・・・自分には出来ない!)
(って・・・ハッ!もしかしてその手は掴む為に有るのか?!)
・・・って思った事が発端だったりします。
そんな経緯を経て、買って帰ったのですが・・・後で見たら、同店舗(通販)なら半額位で買えたという事実。
でも「あれは、運命の出会いだったんだ・・・!」と自分に言い聞かせて、良しとしています。後悔はしていない。
いやだって、可愛いマイクラとかポケモンのキーホルダーと一緒にされてるアーデンが気の毒で。
でも一つだけ言わせてもらうなら・・・低価格帯(1000円以下)の中に、4400円のアーデン混ぜとくのはどうかと思うんだ。さすがにビックリだよ。
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