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FF8:[78] サイファーの『ロ~~~マンチックな夢』とは? ③
- 2022/12/31 (Sat) |
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*カテゴリー【ゲーム語り】は、ネタバレを含みます。ご注意ください*
*本ブログは『個人の幻想設定』を基に、勝手に『幻想物語』を夢見て踊らされているだけです。公式や既存の説を否定するつもりはありませんので、そっとしておいて下さい*
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【七瀬の幻想による筋書き】
①サイファーの『ロ~~~マンチックな夢』とは、全てが「世界・時代を見据えたプレステ時代に相応しい【FF8】」になった現行作【FF8】でも、「自分が主人公・魔女の騎士」だった「王道ファンタジーを行くSFC時代の自分」を貫く事だった。
②でもどんなにサイファーが「王道ファンタジーを行くSFC時代の自分」を貫き通しても、今の世界で「自分が主人公・魔女の騎士」だった頃の【FF8(SFC版・幻のサイファー編)】を再現する事は出来なかった。
③サイファーと「魔女・Ultimecia」にとって、ルナティック・パンドラを引き上げる事は利害が一致していた?
④そもそもルナティック・パンドラって、何だったの?
⑤スコールに敗れ、「魔女・イデア」にも見限られたサイファーは『ロ~~~マンチックな夢』を見失いかけるも、「魔女・Ultimecia」の言葉にその続きを見出す。
⑥サイファーの『ロ~~~マンチックな夢』の続きは、「ルナティック・パンドラを探し出す事が出来れば、自分が主人公だった頃の世界を復活させる事が出来る」事だった?
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【七瀬の幻想による筋書き】
①サイファーの『ロ~~~マンチックな夢』とは、全てが「世界・時代を見据えたプレステ時代に相応しい【FF8】」になった現行作【FF8】でも、「自分が主人公・魔女の騎士」だった「王道ファンタジーを行くSFC時代の自分」を貫く事だった。
②でもどんなにサイファーが「王道ファンタジーを行くSFC時代の自分」を貫き通しても、今の世界で「自分が主人公・魔女の騎士」だった頃の【FF8(SFC版・幻のサイファー編)】を再現する事は出来なかった。
③サイファーと「魔女・Ultimecia」にとって、ルナティック・パンドラを引き上げる事は利害が一致していた?
④そもそもルナティック・パンドラって、何だったの?
⑤スコールに敗れ、「魔女・イデア」にも見限られたサイファーは『ロ~~~マンチックな夢』を見失いかけるも、「魔女・Ultimecia」の言葉にその続きを見出す。
⑥サイファーの『ロ~~~マンチックな夢』の続きは、「ルナティック・パンドラを探し出す事が出来れば、自分が主人公だった頃の世界を復活させる事が出来る」事だった?
2022年最後に間に合うか?!
これで最後を締めるのもどうかって内容ですが・・・一年の最後に煩悩&妄想満載でお送りしたいと思います。
*時間に追われているので、後で加筆・修正する可能性・大です。
先に謝っておきます、ごめんなさい。
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【お願い】
前提を書き出すとそれだけで長文になってしまうので、詳しくは①②や他の記事を読んでやってください。
後、あくまでも「そういう設定・意図を持って見える」というだけの、七瀬の勝手な幻想ですので本気にはしないで下さい。
唐突に書き始めますが。
サイファーからすれば、現行作【FF8】は「世界・時代を見据えたプレステ時代に相応しい【FF8】」です。主人公の座もスコールに譲る事となりました。
でもサイファーは、そんな何もかも変わってしまった【FF8】で「王道ファンタジーを行くSFC時代の自分」を貫き通す事を選びました。スコールが主人公の【FF8(プレステ版・スコール編)】が正史となった事で忘れ去られてしまった、サイファーが主人公だった頃の【FF8(SFC版・幻のサイファー編)】です。
つまりサイファーは【FF8(プレステ版・スコール編)】用のプログラムで動く事を拒否し、過去の【FF8(SFC版・幻のサイファー編)】用のプログラムに則って動いている。
サイファー自身は【FF8(SFC版・幻のサイファー編)】の頃と同じように動いているんだけど、他(設定・環境など)の方が【FF8(プレステ版・スコール編)】に相応しいよう改変されている為、彼が思う様にはならない。
残念ながら【FF8(プレステ版・スコール編)】でのサイファーが「ちょっと悪目の主人公のライバル」に設定が変わってしまった以上、いくらサイファーが「自分が主人公・魔女の騎士」だった頃と同じように動いても、「自分が主人公・魔女の騎士」だった時と同じにはならないんです。
見えやすいのが、イデア戦の前。サイファーがスコール達に向かって「オレは魔女イデアの騎士だ」「群れて襲いかかるモンスター」「そりゃ、おまえたちだ」って言っていましたが。これは、現行作【FF8】でのサイファー=「ちょっと悪目の主人公のライバル」に改変されたイベントだからあんな風になってるのであって。
本来の【FF8(SFC版・幻のサイファー編)】でのサイファー(=王道ファンタジーらしい主人公)の頃は、本当に魔女の騎士として襲いかかるモンスター相手に戦うイベントがあったんじゃないかな?
要するにサイファーが絡んでいる部分は「全く同じではない(=全体)んだけど、イベント(=実行部分)としては同じ・・・でも設定とか修飾部分が違うから、全然違うイベントになってしまっている」みたいな?
・・・と、まぁこういう風に考えていくと。
サイファーが自分の意志で動いている(と言っても彼はプログラムに則って動いてるだけなんだけど)部分って、「今はこういう風になってるけど、元々はちょっと違ったのかな?」ってのを想像する位しか出来ず。それを言い出すとキリが無いので、その辺りは一先ず横に置いておきます。
まぁ、ぶっちゃけ「現行作【FF8】では〇〇だったけど、もともとは△△だったんじゃないかなぁ?」ばっかり書かれても飽きると思うので。
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ここで一度、話を仕切り直します。
サイファーは、全てが変わってしまった現行作【FF8】の世界で【FF8(SFC版・幻のサイファー編)】の頃の自分を貫き通す事を選んだ。
で、「魔女・イデア」の『魔女の騎士』となった訳ですが。スコール達に負ければ「・・・・・・役立たずめ」「負けたか・・・・・・ 使えぬ男よ」と散々な言われよう。
で、その後、サイファー&リノアの遣り取り(詳細は後のリノアへのジャンクションで判明)が入って、サイファーはまたどこかへ行ってしまう訳ですが・・・この抜け殻の様なサイファーを再度動かした「リノア(in Ultimecia)」の言葉・命令は、どんな意味を持っていたんだろう?
『忠実なる魔女の騎士サイファーよ。
魔女は生きている・・・・・・魔女は希望する』
『海底に眠ると伝えられし
ルナティック・パンドラを探し出せ』
『さすれば魔女は
再びおまえに夢を見せるだろう』
『おおせの通りに
アルティミシア様』
感覚的に捉えるなら、ここまで負けが込んで『魔女の騎士』として見限られたサイファーに与えられた、「魔女・Ultimecia」からの汚名返上のチャンス・・・という風にも感じられますが。そもそも「リノア(in Ultimecia)」が言っている『魔女』って誰なんだろう?
サイファーが『イデアの魔女の騎士』だった事と、彼女に対する汚名返上と考えるなら。ルナティック・パンドラを引き上げれば「魔女・イデア」が喜んで、もう一度『イデアの魔女の騎士』として取り立ててくれるだろう、認めてくれるだろう・・・って流れになるかと思います。
でも、この時点~エスタ到着前後でイデアは魔女枠から外れてると思うんですよね。何だろう・・・魔女というか、この約束を取り付けた「魔女・Ultimecia」の支配からは逃れてるというか。この後も「魔女・Ultimecia」が「魔女・イデア」にジャンクション=支配し続けているのなら兎に角(=イデアの中にいるUltimeciaが喜ぶ?)、「魔女・Ultimecia」とイデアの繋がりが無くなってしまうのなら、ここで「リノア(in Ultimecia)」が言う『魔女』がイデアというのは、何かよく分からん感じがしませんか?
じゃあ、サイファーが最後に『おおせの通りに アルティミシア様』と言っている事から、サイファーは既に「魔女・アルティミシア」という存在を理解していて。彼女の『魔女の騎士』として忠義を尽くす為に、ルナティック・パンドラを引き上げようとした。彼女の希望を叶えようとした・・・って事?
だとしたら、サイファーはやっぱり『魔女』なら誰でも良かった・・・って事になりますよね。『魔女の騎士』として働けるなら、誰でも良かった。
確かに七瀬の幻想で言えば、その理屈は通る訳ですが(サイファーのプログラムは『魔女』の中身が誰かまでは判断出来ない)。普通に考えた場合、それで罷り通るのかな?皆の中では「サイファーは『魔女の騎士』になれるなら、誰でも良かった」で済んじゃう話し?
まぁ「それで済んじゃうかもね、サイファーだし」と思えてしまうのが悲しいトコですが。
七瀬はここまでのサイファーと、この先のサイファー。同じ『ロ~~~マンチックな夢』を見ているようでいて、実は違う『ロ~~~マンチックな夢』の続きを見ているんじゃないかと思っています。
つまり『イデアの魔女の騎士』である自分が「『魔女の騎士』の俺が負ける・・・・・・?」という事実をもって、サイファーは「王道ファンタジーを行くSFC時代の自分」を貫き通しても、やっぱりこの現行作【FF8】の世界では、「自分が主人公・魔女の騎士」だった頃の【FF8(SFC版・幻のサイファー編)】を再現する事は出来ない・・・という事を悟ったんじゃないかな?
だからサイファーは動けなくなってしまった。
だって彼は【FF8(プレステ版・スコール編)】用のプログラムで動く事を拒否し、過去の【FF8(SFC版・幻のサイファー編)】用のプログラムに則って動く事を選んで、ココまで来たんだから。
だから『ロ~~~マンチックな夢』を見失ったサイファーが、【FF8(SFC版・幻のサイファー編)】用のプログラムで動く事を諦めてしまったのなら・・・ここからは「新しい『ロ~~~マンチックな夢』の続きを追うサイファー」のプログラムが必要だった。
それこそが、あの「リノア(in Ultimecia)」の言葉・命令だったんじゃないかな?
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七瀬が思い描く、サイファーの『ロ~~~マンチックな夢』の続きは。
先に書いた「魔女・Ultimecia」の言葉を聞いたサイファーは、「ルナティック・パンドラを探し出す事が出来れば、自分が主人公だった頃の世界を復活させる事が出来る」と考えたんじゃないかな、と。
・・・いきなり何を言い出すんだって感じですが。
以前他の記事にも書いたように、七瀬はルナティック・パンドラに関してはあまり触れたくないので(パンドラと名が付く物を興味本位で開けてはいけない)、ここでも詳しくは書きませんが。
ルナティック・パンドラの研究をしていたオダイン博士がエルオーネに目移りしたって事は、そもそもルナティック・パンドラの機能もエルオーネの不思議な能力(=ジャンクション・接続)に近い能力を持っていた可能性があると七瀬は思っています。まぁ、目移りされる方なので、ルナティック・パンドラ(下位互換)<エルオーネ(上位互換)って性能関係だったのかな?
で、そのエルオーネに関して七瀬は、
【ゲームの内容】エルオーネが自身の意志で不思議な力を使い、会った事のある人の過去に、会った事がある人の意識を飛ばす事(=ジャンクション・接続)が出来る。
【ゲームの仕組み】創り手にも制御不能なバグによるバグ由来の挙動で、過去のバージョンへのイベントジャンプ(=ジャンクション・接続)を起こしている。
【メタい要素】エルオーネがやっている事は「エミュレータシステム」と同じ原理(プレイヤーの意識を過去タイトルに飛ばす役割)。なので彼女の不思議な力を参考に創られた『J.M.E』は「エミュレータシステム内蔵ゲーム機」のような物。
と、考えています。
なので先にも書いたように、ルナティック・パンドラ(下位互換)<エルオーネ(上位互換)と考える事が出来るなら、ルナティック・パンドラでも過去のイベントに・・・過去の【FF8】に遡る事が出来る。
サイファーが主人公だった頃の【FF8】を、再現出来ると考えたんじゃないかな?
再びサイファーに夢を見せてくれる『魔女』は、本来のサイファーが守るべき『魔女・エルオーネ』の事だったんじゃないかな?
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そしてもう一つ。ルナティック・パンドラ(下位互換)<エルオーネ(上位互換)と考える事が出来るなら、「魔女・Ultimecia」はサイファーに親切心で命令したのではなく、「魔女・Ultimecia」にもメリットがあった事になります・・・ってか、あの「魔女・Ultimecia」が言ってるなら、その方が筋が通らない?
だって「魔女・Ultimecia」は自身の手元にある『J.M.E.』で遡れる過去よりも更に過去へと遡る為に、不思議な力を持つエルオーネを捜していました。
そのエルオーネとルナティック・パンドラの性能・能力が近いモノであるなら、「魔女・Ultimecia」もルナティック・パンドラによって、更に過去へと遡れるかもしれないと考えた・・・って可能性はないかな?
最終的にルナティック・パンドラを「形」にしたのはエスタで、海に沈めたのもエスタです。
でも大石柱だった頃ってガルバディアとエスタ、どっちが所有権を持ってたんだろ?
七瀬はラグナを操作していた感触から、元々はガルバディアが権利を持っていたんだけど、ラグナ達が偵察に行っていた時代にはほとんど過去の遺産に。でも何の目的かエスタが偵察に来るようになったので、それを警戒して偶にガルバディアも兵を送っていた・・・程度に思っていたのですが。
まぁ、どっちにしても・・・ガルバディアも大石柱に関しては情報を持っていた。むしろエスタよりも詳しかったとすれば、最初に「イデア(in Ultimecia)」がガルバディアに付いていた事とも繋がらないかな?
ガルバディアの味方に付く事で大石柱・・・今のルナティック・パンドラに関する情報を得ていたと考えられないかな?
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と、まぁ・・・ここまでだとサイファーにも「魔女・Ultimecia」にも悪い話ではない訳です。
ルナティック・パンドラを引き上げれば、サイファーは「自分が主人公だった頃の世界の復活」が望める訳だし、「魔女・Ultimecia」にしても「彼女が戻りたい過去」まで遡れるかもしれない。
パッと見、現行作【FF8】ではサイファーがルナティック・パンドラを引き上げたにも関わらず、「『魔女』が夢を見せてくれた」ような事柄が見当たらなかったので、「サイファーは都合良く利用されただけ」みたいな感じになってしまっているけど・・・この2人に「過去を希う」という共通項があり、ルナティック・パンドラに「過去と接続」する機能があるのであれば。それは利害関係の一致であって、別に「魔女・Ultimecia」はサイファーを利用するだけ利用してポイするつもりだった訳では無いんじゃないかな?
少なくともサイファーはルナティック・パンドラという存在に、『ロ~~~マンチックな夢』の続きを見る事が出来たんじゃないかな?
確かに「魔女・Ultimecia」って言ったら「悪い魔女」なんだろうけども・・・『魔女』は夢を見せてナンボだろうし。サイファーが追い求めた『ロ~~~マンチックな夢』の終わりが、利用されてただけって悲しいじゃないですか?
『イデアの魔女の騎士』である筈の自分が負けてしまった、「魔女・イデア」にも「負けたか・・・・・・ 使えぬ男よ」と、見限られてしまった。
決定打となったのが「『魔女の騎士』の俺が負ける・・・・・・?」という事実。
やっぱり、この世界で「嘗ての自分」を貫く事は出来ないのか?
やっぱり、この世界で『魔女の騎士』を務める事は出来ないのか?
やっぱり、この世界で・・・あの頃の【FF8】を望むことは出来ないのか?
残念ながら、それはそうだったんだと思います。何度も言うのも可哀想ですが、現行作【FF8】のサイファーは「ちょっと悪目の主人公のライバル」なんだから。いくら「自分が主人公・魔女の騎士」だった頃と同じ事をやっても、世界が変わってしまった以上は同じにはならない・・・サイファーが望む世界にはならないんです。
だからその事に気が付いてしまったサイファーは「魔女・Ultimecia」の言葉に従った、従わざるを得なかった・・・そうでもしなければ、もうこの世界では動けなかった。
尤も「魔女・Ultimecia」にすれば自身の目的が優先だったのか、それともファンタジーの体現者(=魔女)として、サイファーに夢を見せる事が優先だったのか・・・それは分かりません。
でも自らの指針を失いかけたサイファーにすれば、「魔女・Ultimecia」から受けた命令(=プログラム)に従う他なく。そこに「ルナティック・パンドラを探し出す事が出来れば、自分が主人公だった頃の世界を復活させる事が出来る」という夢の続きを見出す事でしか、自分自身の『ロ~~~マンチックな夢』を追い続ける事が出来なくなっていたんじゃないかな?
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でも、ここまで来て一つ問題があります。
それが、サイファーはルナティック・パンドラを発見・引き上げ・ティアーズポイントに設置までしているのに、ルナティック・パンドラ内部で再会したサイファーは自身の夢が叶わなかった事を理解している(=彼の夢は叶わなかった)・・・という事です。
「魔女・Ultimecia」の命令をそのまま受け取るのであれば、「ルナティック・パンドラの発見」の時点で条件は満たしている・・・サイファーの『ロ~~~マンチックな夢』フラグは立っている筈です。
でも実際のサイファーはと言えば、雷神にこう言われていました。
「サイファー、やめるもんよ。
なんだかわけわかんないもんよ・・・・・・」
そして風神も、こう言っていました。
「仲間だよ。
いつまでも仲間だよ」
「仲間だから、あんたの力になりたいよ」
「それであんたの夢がかなうなら
なんだってしてやりたいよ」
「でもね!
サイファー、あんた、操られてるだけだ」
「もう、自分の夢もなんも無くして
へんなものの言いなりになってるだけだ」
「だから、元に戻ってもらいたいんだよ!」
・・・まぁ、どう考えたってサイファーの『ロ~~~マンチックな夢』が叶っているようには見えない。
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じゃあ、これって何でなんだろって考えた場合。
サイファーの『ロ~~~マンチックな夢』を叶えるには、まだ何か条件を満たしていなかった・・・って事だと思います。
その条件が何だったのかというと、七瀬が思うキーポイントは『月の涙』です。
現行作【FF8】では、ルナティック・パンドラをティアーズポイントに設置する事で、月からモンスターの大群が降ってくる『月の涙』を誘発します。
でもこの『月の涙』・・・本当に「モンスターの大群が降ってくる現象」を指しているのかな?
多分あの現象を見て、プレイした人の一定数は「どこが『月の涙』やねん?!」と思ったのではないかと。だって全然『月の涙』っぽくないよ、『月の涙』ってもっと綺麗で美しいイメージじゃない?
要するにあの『月の涙』も、本来の姿から変質してしまっているモノで。サイファーの『ロ~~~マンチックな夢』・・・つまり「自分が主人公だった頃の【FF8(SFC版・幻のサイファー編)】の復活」には、「『月の涙』が美しい事」が条件だったんじゃないかと。
いよいよ「この人、どこを見て話してるんだろ?」と心配されそうな域ですが、もう少しお付き合いください。
七瀬が思うルナティック・パンドラは、エルオーネの不思議な力に近い「過去と接続」する機能を持ったモノだと思っています。でもルナティック・パンドラはエルオーネ及び『J.M.E.』の下位互換なので、全く同じではないんです。
イメージとしては、エルオーネ及び『J.M.E.』はエミュレータシステムに近いモノなので、それ単体で過去の世界に対象の意識を飛ばす事が出来ます。リアルで言えば『バーチャルコンソール』みたいなモノで、プレイヤーが選んだ過去のタイトルをプレイ出来る感じ(=ゲームの中にプレイヤーの意識を飛ばしている)。
対するルナティック・パンドラは、その前段階なんです(だから下位互換)。確かにルナティック・パンドラを使えば「過去と接続」する事は出来るんだけど、ルナティック・パンドラ自体が過去の世界に対象の意識を飛ばすのではない。リアルで言えば、ルナティック・パンドラの役割自体は別にあって、ゲームをする為の機械ではないって感じ。
結局何が言いたいかと言うと。ルナティック・パンドラをティアーズポイントに設置した段階までは、実はサイファーの望む「自分が主人公だった頃の【FF8(SFC版・幻のサイファー編)】の復活」の条件は整っていたんだと思います。
でも最後の条件が、満たされなかった。
ルナティック・パンドラを設置する事で流れる『月の涙』が美しければ、それは今の時代でも「美しい」と思ってもらえる・・・受け入れてもらえるという事だった。
でも実際に流された『月の涙』は、醜く暴走するモンスターの大群だった。つまり今の時代では「醜く」「手の付けられない物」と思われてしまう・・・受け入れてもらえないという事だった。
だからサイファーの夢は叶わず、どこにも行き場の無い「魔女・Ultimecia」の命令(=プログラム)に操られるだけの存在になってしまった。
ルナティック・パンドラを設置し、サイファーは「自分が主人公だった頃の【FF8(SFC版・幻のサイファー編)】の復活」を願った。
もしも『月の涙』が美しければ・・・「昔の【FF8(SFC版・幻のサイファー編)】も良かったね」と。「皆が望んでくれるなら、没にしてしまった【FF8(プレステ版・夢のサイファー編)】を、今の時代に創り直してもイイんじゃないか」と。創り手に、ファンに「昔の【FF8】って、今の時代でも十分通用するよ!」そう思ってもらえたかもしれない。
もう一度【FF8(SFC版・幻のサイファー編)】を今の時代に再現して、「昔の【FF8】も良かったやん!」と思って欲しかった。
そんな想いが集まれば、次のリメイクで没となった【FF8(プレステ版・夢のサイファー編)】を復活させる事が出来るかもしれない。
それこそがサイファーが立ち止まりそうになっても、追い掛け続けた『ロ~~~マンチックな夢』の続き・・・現行作【FF8】では叶わなかった「自分が主人公だった頃の【FF8】の復活=リメイク」だったんじゃないかな?
でも、その願いで引き寄せた【FF8(SFC版・幻のサイファー編)】は、今となっては「受け入れてもらえない」モノになっていた。
だからサイファーはモンスターの大群が押し寄せる『月の涙』を見て、既に自分が思う世界が求められる時代では無い事を悟った。
追い求めた『ロ~~~マンチックな夢』も、その『ロ~~~マンチックな夢』の続きも絶たれたサイファーは、もうどこにも行けなくなってしまった。
行くべき道も、従うべきプログラムも・・・見失ってしまった。
エンディングでのサイファーがサイファーらしい事だけが救いだけど・・・本当は何を想って、何から解放された表情だったのかな?
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勿論「あれが過去の【FF】に対するイメージって、どんだけネガティブなんだよ?」「いや、FC・SFC時代の【FF】の方が良かっただろ」って想いはあると思います、七瀬自身にもあります。
でも今の時代、本当にFC・SFC版のベタ移植が文句無しに受け入れられるかって言うと・・・やっぱり難しいんじゃないかな?
当時はそれが当たり前だった演出も、ショボく感じるかもしれないし。
当時はそれが当たり前だったシステム関係も、不便に感じるかもしれない。
当時はそれが当たり前だったシナリオだって、コンプライアンスとか何だかんだで批評されるかもしれないし。
当時はそれが当たり前だったプログラムだって、「よくこんなプログラム組んでんなぁ(困)」「バグのせいで暴走するんだけど(怒)」って手が付けられないモノになってるかもしれない。
それでも「いやいや・・・だとしても、流石にそこまでの事ではないって」と、【FF】ファンなら尚更思うかもしれないけど。この【FF8】の世界観、七瀬は「現行作【FF8】はリメイクを繰り返した結果の100作目の【FF8】」と捉えています。
つまりSFCからプレステならほんの数年、今でだってSFCから30年位?だから「FC・SFC時代の【FF】でも全然OK」と言えるのであって。もしもリメイクを99回も繰り返す程の年月が経っている事を想定しているのであれば、やっぱり「時代に合わない」という部分は絶対に出て来るんじゃないかな?
そもそも、そんだけの時間が流れていたら「当時はそれが当たり前だった」なんて「思い出補正」なんてモノも無くなってるだろうし。
そんな大層に考えなくても。今の時代の小学生がFC・SFC時代の【FF】をプレイしてどう思うかを想像すれば・・・残念ながら、ある程度の想像はつくんじゃないかな?
結局、30年50年80年100年経った時・・・何世代何十世代と経った時。
比較する対象を知らない「その時代のプレイヤー」からすれば、「そのバージョン」が全てな訳で。
過去のモノとなった過去バージョンを受け入れられるのは、「当時の思い出が頭の中に居場所を創って居座っているプレイヤー」でないと、難しいんじゃないかな、と。
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尤も、今の若者には【FF】【スクエニ】ブランド自体が通用しない・・・らしいけど、ホント?
そんな事を考えれば、やっぱり「時流」ってのは避けられないんじゃないかな?
そんな過去を過去と受け入れるか。
それとも、どこまでも貫き通すのか。
時代の流れで思い出にされてしまった過去と、どう向き合うか・・・それがエルオーネとサイファーの違いであり、当時のスクウェアが導き出した答えだったんじゃないかな?
でも、もしもそうだとしたら・・・他ならぬ創り手が、そう結論付けざるを得なかったのなら。
サイファーに見た幻想は、理解は出来るけど寂しいな、と。
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