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FF8:[16] 魔女と「月」の関係
- 2021/01/30 (Sat) |
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*カテゴリー【ゲーム語り】は、ネタバレを含みます。ご注意ください*
*本ブログは『個人の幻想設定』を基に、勝手に『幻想物語』を夢見て踊らされているだけです。公式や既存の説を否定するつもりはありませんので、そっとしておいて下さい*
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突然ですが、ゲーム本編で一番魔女の事を詳しく説明しているのは誰でしょう?
自分で聞いといてなんですが・・・まぁ何と言っても魔女本人だし、リノアも「魔女の先輩」って教えを乞うてる位だから、『魔女のイデア』が一番詳しいのは当然かと。
そのイデアの台詞の中でも明確なメッセージとなっているのが「イデアの演説」。その場に居る群衆達へのメッセージであると同時に、プレイヤーへのメッセージでもあった・・・と、仮定します。
でもって、その中でイデアはこう言っています。
そう考えると、もう一つの方向から幻想のツタが伸びてきます。
それは「始祖は世界を創世した神ハインと伝えられているが、確証はない」というアルティマニアの一文と、「女の姿をした『魔法のハイン』。私はこれを魔女と命名する」と断言したテム自身が「伝説や言い伝えと事実をごちゃまぜにして扱ったために、歴史学者というよりは物語作家として位置づけられています」と「ある日のガーデンの授業風景」で紹介されている事から生まれる幻想。
つまり「神ハインの力を持つ女性を『魔女』と命名したのがそもそもの間違いであって、『魔女』というのは本来『神』に近い存在なんじゃないか?」って幻想物語です。
そう考えれば、イデアのメッセージから読み取れる背景は「人間たちは、本来「神の力」を持つ存在である彼女たちに、恐ろしい魔女という勝手な幻想を重ねている」という事になります。
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じゃあ、「テムが『魔女』って勝手に命名しただけ」&「神ハインが始祖」だったら・・・魔女は本当は神様に近い存在だったって事?
念を押すように「神ハインと伝えられているが、確証はない」って書いてある以上、それも絶対とは言えないのですが・・・う~ん、何かそこはごちゃまぜにしたらダメな部分って気がするんですよね。『神ハイン』と『魔女』が、ただの勘違いって事で処理されてしまうって事だから。
そう思っていた最中、図書館で借りてきた本の中に「魔女の誕生」が書かれている本が混じっていました。その本は「新・魔女図鑑」というタイトルですが専門書の類では無くて、所謂小学生向けのお話(児童書)です。なので「考察向きじゃない」と思われるかもしれませんが・・・著者は「角野 英子さん」=代表作「魔女の宅急便」の方。それって滅茶苦茶、魔女に詳しそうじゃないですか?!(実際、詳しいらしいです)
その本の中には、魔女のお婆さんが、彼女の世界に迷い込んできた女の子に説明する形で、このような事が書かれています。
魔女が生まれた理由は「大切な家族」を守りたいっていう気持ち。
生まれる前に亡くなってしまったり、生まれた赤ちゃんでも無事大きくなれるか分からない程に厳しい生活環境の中。「大切な家族」を守りたかった女性は、冬の間は死んだように見えるのに、春になったら生き返る草木といった自然に「その力を私に分けて下さい」と、優しい瞳と謙虚な心で願った。
その心に応えて、草木たちが「私を食べてごらん、体が温まるよ」と教えてくれた、その力を授けてくれた。
女性たちに優しい気持ちがあったから、森も一緒に生きる仲間の様に優しい表情を見せてくれた・・・と。
魔女の発端が「薬草や人の身体に詳しかった女性」というのは何となく知っていましたが・・・「何故、自然に詳しくなったのか?」という部分に関する話を読んだのは初めてだったので、とても興味深かったです。
でもこの話・・・『魔女』の筈ですが、他の印象がするんですよね。
何と言うか、この魔女の誕生の経緯は「草木といった自然にも魂が宿っている。だからこそ自然と心を通わせる事で、自然に宿った神様の力を授かる事が出来る」っていう多神教的な感覚に近く感じるんです。「八百万の神々」とか「米粒や草木にも神様が宿っている」とか「ご神木をさすって霊力を分けてもらう」って考える事が出来る宗教観の人なら、共感出来ないかな?
上手くまとめられないけど・・・そう考えたら、確かにテムが『魔法のハインに連なる者=魔女』と命名したのは強引かもしれないけど、そもそも「神の力」と「魔女の力」の本質が同じ「自然に宿る不思議な力」なら、『魔女』であってもおかしくはないのかなぁ・・・と。
七瀬自身「え?「神の力」と「魔女の力」が同じ?」と思う部分もあったんですよね・・・でもそれは当に『魔女=恐ろしい存在』と勝手に判断してしまう、受け取り方の問題だったのかなと今では思うんです・・・反省。
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ではこの「魔女の誕生」の物語と、【FF8】がどう結びつくか?
それは『魔女』=「月に「貴方の力を貸してください」と願い、実際に月の力を授かった女性」という考え方です。
例えば「魔女と騎士ゼファー」の物語で考えてみます。
ある国がドラゴンの群に襲われ、大変な被害を被ります。当然、人々はその巨大な力に恐怖し怯え絶望します(このドラゴンが何者なのかは一先ず置いておきます)。
そんな中、一人の女性が空から地上を見守る月にこう願います。
「お月様・・・私にはこの国を、大切な人たちを守る力がありません。
だからどうか、貴方のその力を私にお貸しください。」
そんな地上の様子を見ていた「月」は、その女性の心からの願いに共感し、自分の不思議な力の一部を授けました。つまりココが「月と心を通わせ、魔女が誕生した瞬間」という解釈です。
そしてこれは七瀬が思う【FF8】での話ですが・・・七瀬は『魔法のハイン』=「月」と思っています。つまり、
この女性は「月」から不思議な力を授かって『魔女』になった。
その「月」こそ『魔法のハイン』の本当の姿。
「月」を『魔法のハイン』に置き換えれば、
この女性は『魔法のハイン』から不思議な力を授かって『魔女』になった。
テムが言う「女の姿をした『魔法のハイン』。私はこれを魔女と命名する」と、スムーズに繋がります。
月は自分が力を授けた女性を、『魔女』を見守っていた・・・そう思うと、ラグナの映画撮影の時に大きな月が描かれていたのにも、「月」の愛を感じませんか?
*カテゴリー【ゲーム語り】は、ネタバレを含みます。ご注意ください*
*本ブログは『個人の幻想設定』を基に、勝手に『幻想物語』を夢見て踊らされているだけです。公式や既存の説を否定するつもりはありませんので、そっとしておいて下さい*
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突然ですが、ゲーム本編で一番魔女の事を詳しく説明しているのは誰でしょう?
自分で聞いといてなんですが・・・まぁ何と言っても魔女本人だし、リノアも「魔女の先輩」って教えを乞うてる位だから、『魔女のイデア』が一番詳しいのは当然かと。
そのイデアの台詞の中でも明確なメッセージとなっているのが「イデアの演説」。その場に居る群衆達へのメッセージであると同時に、プレイヤーへのメッセージでもあった・・・と、仮定します。
でもって、その中でイデアはこう言っています。
「・・・・・・臭い」
「・・・・・・薄汚れた愚か者ども」
「古来より我々魔女は 幻想の中に生きてきた」
「おまえたちが生み出した 愚かな幻想だ」
「恐ろしげな衣装に身をまとい
残酷な儀式で善良な人間を呪い殺す魔女」
「無慈悲な魔法で緑の野を焼き払い
温かい故郷を凍てつかせる恐ろしい魔女」
「・・・・・・くだらない」
「その幻想の中の恐ろしい魔女が
ガルバディアの味方になると知り
おまえたちは安堵の吐息か?」
「幻想に幻想を重ねて
夢を見ているのは誰だ?」
このメッセージから「人間が魔女に対して、くだらない(=恐ろしい)幻想を勝手に重ねているだけ」で「本当は魔女はそのような恐ろしい存在ではない」って言いたいんじゃないかと七瀬は思う訳です。
しかもそんな幻想に更なる「魔女が味方になってくれる」って安易な幻想を重ねている。もしくは「魔女自身が幻想」なら、「魔女」という幻想に「恐ろしい」って幻想を重ね、更に「味方になってくれる」っていう幻想を重ねている・・・って事ですから。そりゃ、自分勝手な人間たちって思われてもしゃ~ないですよね。
■□■□■□■□■□■□■□■□このメッセージから「人間が魔女に対して、くだらない(=恐ろしい)幻想を勝手に重ねているだけ」で「本当は魔女はそのような恐ろしい存在ではない」って言いたいんじゃないかと七瀬は思う訳です。
しかもそんな幻想に更なる「魔女が味方になってくれる」って安易な幻想を重ねている。もしくは「魔女自身が幻想」なら、「魔女」という幻想に「恐ろしい」って幻想を重ね、更に「味方になってくれる」っていう幻想を重ねている・・・って事ですから。そりゃ、自分勝手な人間たちって思われてもしゃ~ないですよね。
そう考えると、もう一つの方向から幻想のツタが伸びてきます。
それは「始祖は世界を創世した神ハインと伝えられているが、確証はない」というアルティマニアの一文と、「女の姿をした『魔法のハイン』。私はこれを魔女と命名する」と断言したテム自身が「伝説や言い伝えと事実をごちゃまぜにして扱ったために、歴史学者というよりは物語作家として位置づけられています」と「ある日のガーデンの授業風景」で紹介されている事から生まれる幻想。
つまり「神ハインの力を持つ女性を『魔女』と命名したのがそもそもの間違いであって、『魔女』というのは本来『神』に近い存在なんじゃないか?」って幻想物語です。
そう考えれば、イデアのメッセージから読み取れる背景は「人間たちは、本来「神の力」を持つ存在である彼女たちに、恐ろしい魔女という勝手な幻想を重ねている」という事になります。
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じゃあ、「テムが『魔女』って勝手に命名しただけ」&「神ハインが始祖」だったら・・・魔女は本当は神様に近い存在だったって事?
念を押すように「神ハインと伝えられているが、確証はない」って書いてある以上、それも絶対とは言えないのですが・・・う~ん、何かそこはごちゃまぜにしたらダメな部分って気がするんですよね。『神ハイン』と『魔女』が、ただの勘違いって事で処理されてしまうって事だから。
そう思っていた最中、図書館で借りてきた本の中に「魔女の誕生」が書かれている本が混じっていました。その本は「新・魔女図鑑」というタイトルですが専門書の類では無くて、所謂小学生向けのお話(児童書)です。なので「考察向きじゃない」と思われるかもしれませんが・・・著者は「角野 英子さん」=代表作「魔女の宅急便」の方。それって滅茶苦茶、魔女に詳しそうじゃないですか?!(実際、詳しいらしいです)
その本の中には、魔女のお婆さんが、彼女の世界に迷い込んできた女の子に説明する形で、このような事が書かれています。
魔女が生まれた理由は「大切な家族」を守りたいっていう気持ち。
生まれる前に亡くなってしまったり、生まれた赤ちゃんでも無事大きくなれるか分からない程に厳しい生活環境の中。「大切な家族」を守りたかった女性は、冬の間は死んだように見えるのに、春になったら生き返る草木といった自然に「その力を私に分けて下さい」と、優しい瞳と謙虚な心で願った。
その心に応えて、草木たちが「私を食べてごらん、体が温まるよ」と教えてくれた、その力を授けてくれた。
女性たちに優しい気持ちがあったから、森も一緒に生きる仲間の様に優しい表情を見せてくれた・・・と。
魔女の発端が「薬草や人の身体に詳しかった女性」というのは何となく知っていましたが・・・「何故、自然に詳しくなったのか?」という部分に関する話を読んだのは初めてだったので、とても興味深かったです。
でもこの話・・・『魔女』の筈ですが、他の印象がするんですよね。
何と言うか、この魔女の誕生の経緯は「草木といった自然にも魂が宿っている。だからこそ自然と心を通わせる事で、自然に宿った神様の力を授かる事が出来る」っていう多神教的な感覚に近く感じるんです。「八百万の神々」とか「米粒や草木にも神様が宿っている」とか「ご神木をさすって霊力を分けてもらう」って考える事が出来る宗教観の人なら、共感出来ないかな?
上手くまとめられないけど・・・そう考えたら、確かにテムが『魔法のハインに連なる者=魔女』と命名したのは強引かもしれないけど、そもそも「神の力」と「魔女の力」の本質が同じ「自然に宿る不思議な力」なら、『魔女』であってもおかしくはないのかなぁ・・・と。
七瀬自身「え?「神の力」と「魔女の力」が同じ?」と思う部分もあったんですよね・・・でもそれは当に『魔女=恐ろしい存在』と勝手に判断してしまう、受け取り方の問題だったのかなと今では思うんです・・・反省。
■□■□■□■□■□■□■□■□
ではこの「魔女の誕生」の物語と、【FF8】がどう結びつくか?
それは『魔女』=「月に「貴方の力を貸してください」と願い、実際に月の力を授かった女性」という考え方です。
例えば「魔女と騎士ゼファー」の物語で考えてみます。
ある国がドラゴンの群に襲われ、大変な被害を被ります。当然、人々はその巨大な力に恐怖し怯え絶望します(このドラゴンが何者なのかは一先ず置いておきます)。
そんな中、一人の女性が空から地上を見守る月にこう願います。
「お月様・・・私にはこの国を、大切な人たちを守る力がありません。
だからどうか、貴方のその力を私にお貸しください。」
そんな地上の様子を見ていた「月」は、その女性の心からの願いに共感し、自分の不思議な力の一部を授けました。つまりココが「月と心を通わせ、魔女が誕生した瞬間」という解釈です。
そしてこれは七瀬が思う【FF8】での話ですが・・・七瀬は『魔法のハイン』=「月」と思っています。つまり、
この女性は「月」から不思議な力を授かって『魔女』になった。
その「月」こそ『魔法のハイン』の本当の姿。
「月」を『魔法のハイン』に置き換えれば、
この女性は『魔法のハイン』から不思議な力を授かって『魔女』になった。
テムが言う「女の姿をした『魔法のハイン』。私はこれを魔女と命名する」と、スムーズに繋がります。
月は自分が力を授けた女性を、『魔女』を見守っていた・・・そう思うと、ラグナの映画撮影の時に大きな月が描かれていたのにも、「月」の愛を感じませんか?
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